26話 従業員さんになりました
雪が私のお尻くらいまで積もってる。
温泉施設を作った時、パイプがたくさんあったから
床の下に敷き詰めて、お湯が循環するようにした。
だからかな。村の爺ちゃん婆ちゃんが布団持ち込んで、温泉施設に泊まるように…いや、住むようになった。
温泉施設は一応1人1回1カーネだ。1番安い銅銭貨1枚。
村長さんの長男のお嫁さんが番台さんしてる。
生まれたばっかりの赤ちゃん抱っこしててかわいいんだ〜。
町からも泊まりでくる人が増えた。
みんな最初は目ん玉飛び出てる。
でも爺ちゃんたちは出ないでず〜っといる。
最初に1カーネ払ったきりだ。
いや、間違ってないけどね。
てか、お風呂上がりに冷蔵庫で冷やした飲み物とか、ちょっとした食べ物を出したのが悪かったのかな。
確かに住めちゃうよね。うん。
で、爺ちゃんたちも食事のお金が無くなりそうだってことで、温泉施設の掃除とかさせることになった。
うん、もう従業員でいいんじゃないかな。
暖かくなったら隣にもう一棟作って従業員用の建物にする。
え、同じように床暖にするって?
私が作るの?
一生タダで入浴していいからって?
腑に落ちないのはなんでだろうか…




