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25話 sideガラク
俺はガラク。13才だ。
15才になって成人したら王都に行って剣で身を立てるのが夢だった。
けど最近はこの村に残るのもいいかなって思ってる。
町にだってなかった建物が出来上がって、今の村には活気があるんだ。
ほんの1・2年前まではさびれて何にもないとこだったんだぜ。
それが今じゃ、町の商人が買い付けに来るようになった。
リーナのおかげだって、村のみんなが言ってる。
だから、町からきた奴にリーナが攫われたりしないように目を光らせてるんだ。
主にカイがな。
リーナが作った服はちょっと変わった形をしてて、袖や襟のところに見たことのない模様が刺繍してある。
黒っぽい服は狩りに行く時に着て欲しいって言われたらしい。
鼻の下がのびきったカイが惚気てた。
獲物がとれて、ケガしないようにって作ってくれたって。
そういわれてみれば、あれから弓を外したの見たことないな…




