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22話 ホカホカしたいのです
そろそろアレが恋しい季節になってきた。
ユー◯◯ア宝がな。温泉に入ったあとの、あの感じが好きなのよ。
アレ作りたい。
まあ、そこまでは望まないけど、お風呂に入りたい。
なんかさ、できる気がするんだよね。
塩を呼び寄せた時みたいに、温泉も呼び寄せられないかなって。
ひとまずは
「自由になる土地が欲しいな」
ぼそっと呟くと、カイがびくってした。
「どっか行くってこと?」
なんかわからないけど、黒い何かが出てるよ。
カイ怖いよ。目が、特に目が。
「じゃ、じゃなくてね、大きいもの作りたくて」
「ふーん、どこか行くんじゃなければいいんじゃない?親父に空いてるとこ遊んでいいか聞いてやるよ」
そしたら
「リーナが作るものは、いいもんばっかりだからいいぞ」
だって。
最初から村のみんな用に作った方がいい気がしてきた。
べ、べつに大工の2ヶ月を思い出したからじゃないからね。
目から汁なんか出てないからね!