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小惑星帯
進んでいくと、岩のようなもが帯状に無数に集まって、端っこが見えないくらいに長く、連なっていた。
「あれは、何?」
「あれは、小惑星帯よ」
「小惑星帯?」
「そう、星に成りきれなかったものよ」
「じゃ、もしかしたら、ここに惑星があったかもしれないのね」
「火星と木星の間に、それも大きいのが、もう少し木星が小さかったなら、あったかもしれないし。地球型惑星だったら、人が住めたかも、しれないわね」
そして、私達はその中へ入って行った。
テレビとか映画はその中をぶつからないように、ぬって進んで行くシーンがあるけど。
でも、実際は違っていた。
間隔が凄く空いていて、だいぶ離れた距離があった。
避けたら目の前在る、なんてことはなく。こちらから近づかないと、いけないぐらいに離れていた。
私達はそのまま通り抜けてしまった。
「私もっと期待していたのに……」
「何を期待していたのですか?」
「いや、もっと、こう……スリルがあるとか……」
「それは、ざんねんでした。でも大丈夫よ、スリルのある場所もあるから。行きましょうか」
「ハイ!」
スリルがある場所って、何処なのかしら。