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紺碧の大甲虫  作者: そよ風ミキサー
第三章 【エルフの国と厄災の兵士】
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第27話 4人のクエスター

 王都ヨグドルの一等地の一角に建てられているクエスター組合アルヴウィズ地域ヨグドル支店。

 アルヴウィズの文化に合わせた様式で建築された三階建の最上階に設けられた一室には、アルヴウィズ地域のクエスター組合代表専用の部屋があった。


 過度な装飾は抑え、良質な内装と家具でレイアウトされた室内の雰囲気は、部屋の主の気質が反映されているかのようだ。

 その部屋の一角に作られた応接間、10人は座れる応接椅子の一席にで来客に応対しているエルフの男がいた。


 クエスター組合グリングルム地域代表グリングルム。身に着けている衣装は実用性を重視したものを選択しているが、その上から着込んでいるローブが妙に小奇麗で、まるで体裁を整えるためにのみ一応身に着けているかのようなちぐはぐさがあった。

 端正な顔立ちをした成人男性だが、積み上げてきたクエスターとしての経験が若さのあるその容貌に他者が侮る事を許さない貫録を与えていた。


 グリングルムは応接椅子に腰かけている来客者達の顔を一瞥すると、頭を下げて礼を述べた。


「まずは急な要請にもかかわらず来てくれたこと、ありがたく思う」


 頭を下げられた相手は4人。

 皆種族と国籍が違う者達で構成されたクエスター達は、グリングルムが呼び寄せたのだ。正確には、依頼主からの要請で招集をかけた形なのだが。

 

 

 暗い鉛色の軽鎧を身に着けた爬虫種族レプセクターの青年戦士。

 露出した素肌は大半が黒緑色の厳つい鱗で覆われ、短く整えられた黒髪の後頭部からはとげ状突起の大型鱗が露出している。

 青年の名はヨルゥイン、この4人のリーダーを務めている。

 種族の特性故、腰から伸びた鱗で覆われた尻尾が邪魔でこの部屋にある応接椅子に深く座れない為、浅く座りながら尻尾を後ろから肘かけへ垂らす形で腰かけている。彼の装備品である厚めの剣と盾は椅子の横へ立てかけられてあった。


 金属と何らかの生物の皮を組み合わせた具足を手足にのみ装備し、他は身軽な服装で纏めている獣人種族ビーストの少年拳士アルマー。

 狼種故に狼の耳と尻尾を有し、適当に伸ばした灰色の頭髪は紐で後に纏め、額や頬には戦いで負ったらしい傷が生々しく残っている。

 このメンバーの中で実年齢が一番若い身ではあるが、その雰囲気は場慣れした玄人に近く。この拳士の若々しさは経験の浅さや青臭さというよりは、精力的な印象付けへと強く働いていた。


 厳めしい形状の弓を背負い、首から下が足首まで素肌の露出を極力隠した薄手の装束にローブを羽織る植物種族プラスティードの女狩人、リーウ。

 薄緑の肌、細長い単葉の様な深緑の頭髪は背中まで伸ばし、切れ長の瞳と強めに閉じられた口元の彼女はりんと背筋を質した姿勢で椅子に腰かけグリングルムが話すのを待っている。


 そして、この面々の中で唯一このアルヴウィズ出身であるエルフの女魔導士フィンテル。

 外見だけならば下手をすれば最年少者のアルマーよりも若く見えるが、その実年齢はこの4人の中で断トツの年長者である。 

 軽装の上から外套を羽織り、飾り気のない長杖を抱き込むようにして持ちながら座る彼女は若干憂苦の表情を浮かべていた。


 メンバーの代表であるヨルゥインが口を開いた。


「大分お急ぎのようですが、それだけ依頼主側は急いでいらっしゃると?」


「ああ、それも可及的速やかに今回の依頼……否、向こう側の作業を終わらせたいらしい」


「遺物の移送を、ですか?」


 遺物、という言葉にグリングルムは全く表情を動かしていない――様に見えて、僅かにだが目を細めている事にヨルウィンは気づいた。

 目の前のエルフから微かな感情の揺らぎを悟り、ヨルウィンは更に深く切り込んでみる事にした。


「今回の依頼は、王立調査団が遺跡から発見した遺物の移送任務の護衛と聞いています。ただ不思議に思ったのですが、通常王立調査団……直営元の王政府は自国で管理している遺跡の発掘調査については直属の調査団以外には干渉させなかった筈です。……なぜ今回は外様のクエスターに依頼が回ってきたのですか?」


 ヨルゥインは、自分達に舞い込んで来たこの依頼の内容を知った当初、その不可解さに首を傾げた。

 ヨルゥインがグリングルムへ先述したように、アルヴウィズ国内のいくつかの遺跡は王政府が直接管理を行い、其処の発掘調査も直轄組織の王立調査団が全て行っていた。そこに他の組織が入り込む余地はない、無理に入ろうものならば罰せられてしまう。

 なのにそれが突然、今までの方針からころりと主旨替えしたかのように直轄の遺跡関係の依頼をクエスターへ回してきたのだ。疑うのも無理からぬ事である。

 そして依頼元も自ずと判明する。小さく見積もっても王政府の高官、高く見積もれば、アルヴウィズの頂点に立つアルメディオ王の命令による可能性が高いのだ。


 グリングルムはヨルゥインの話を聞くと、応接机の上に置いていた長方形の厚みの少ない箱へと手を伸ばした。

 何かしらの金属で作られているらしい。部屋の明かりに照らされて、箱は金属特有の艶光を鈍く放っていて、片側には蝶番が設けられている事から扉状の様だ。大きさは便箋が軽く納まるくらいだろうか。

 箱の表面には小さな別種の金属板が付いており、グリングルムがそこに指を乗せて少しすると、金属板が淡く光り、かちりと音が鳴ったのを確認するとグリングルムは箱を開く。


 中には数枚束になっている質の良い白色の用紙が入っていた。

 昔は動物の皮を加工したもの、更に時代を遡って灰の時代は資源が極限に不足した状態故に石や木板等を書写材料として利用していた事もあったが、昨今は植物を加工して上質な紙が作れるようになり、ある程度権力を持つ者ならば入手する事もそう難しくは無くなっていた。


 グリングルムはそれを取り出すとヨルゥインへ手渡した。


 様子からして、言葉で説明するよりも前に読めという事らしい。もしくは、内容を口で話す事が(はばか)られるのか。

 手渡されたヨルゥインは手紙に物々しさを感じながらも受け取って目を通してみる。

 紙束は遺跡調査の報告書の様だ。しかも表紙には機密情報と言う文字がでかでかと書き込まれている種類の。文字は手書きによるものでは無く、人工的な――印字で書き込まれている。更には、まるで現地の様子をそのまま切り取ったかのような色付きの絵が載せられてあった。

 ヨルウィンはそう言う技術があるという事は知っていたので別段驚きはしなかったが、書かれている内容を読み進めていく内に目を細めていった。

 読み終えるのにはそれほど時間は要さなかった。内容が明快かつ簡潔に書かれていた事と、ヨルゥイン自身の読む速度が速いので、粗方読み終えた所で「皆に見せても?」とヨルドゥインへ問い、許可が下りたので他の面々にもその書類を回し読みさせる。


「それは王立調査団が王や四家に提出した報告書の複写に補足を付け加えて送られて来たものだ。写しは許可しない、悪いが此処で全て覚えておくように」


 それと他言も無用だ。

 そう付け加えられた件の書類を三人が回し読みしている間に、ヨルゥインはグリングルムへと話しかけた。


「与太話……っていうわけじゃあないんですよね。冗談にしてもタチが悪すぎる代物ですし……王政府から来たやつですし」


 何せあの書類の表紙には王の認可がなされた事を証明する印章まで押されているのだ。ふざけて似たものを用意しようなどすれば重罪物である。

 ましてや印章を押したのは各国の中でも別格の、生きた歴史そのものと称されるハイエルフの王のものだ。ヨルゥインも印章が目に入った時、他国の王とは言え、少し腰が引けた。


「私も悪い冗談だと思いたくなるが、事実だ。それに現実から眼を反らした所で話が好転するわけでもあるまい。もう飲み込んだ」


「さすがに500年近くも生きていらっしゃると、切り替えが上手いですね」


 顔に皺が無く、老いた様子も一切見受けられない若々しい姿をしたグリングルムも、その実既に500年近く生きた立派な中年だ。エルフの平均寿命的には既に人生の折り返し地点を越えている。

 それでいて、クエスターとして多くの遺跡の探索もこなしてきた古強者の経歴持ちで、立場上一線を退きはしたものの肉体的には未だ現役なのだ。寿命を迎えない限りは老いる事のないエルフならではだが、これはグリングルム個人の気質もあるのだろう。

 故に、積み上げてきた人生経験はこの場の誰よりも濃い。


「ただ歳をとるためだけに生きている様な輩にはなりたくないさ。長く生きる我らエルフは特にな」


 少しだけ口元に笑みを浮かべながら話していたグリングルムだったが、すぐに表情を引き締めてヨルゥイン以外のクエスター達3人を見た。

 資料を読んで大よその概要を把握した面々の面持は、事の重大さを理解した事で顔を固くしている。


「今の資料を見てもらった通り、事は他国や連合国内にも飛び火しかねない危険な依頼だ」


 四人が受けた依頼内容は、王都ヨグドルにある湖底遺跡から発見された遺物――危険な生命体を王立調査団が遠方の研究施設へ移送するまでの護衛である。依頼主は、王政府だ。


 王政府直属の調査団との合同任務というのについては、さほど問題視してはいない。過去に別の国で似たような事例を経験してた事があるので、勝手が全く分からないわけでもない。


 ただ、問題なのは調査団が移送するもの自体だ。

 見せてもらった資料に書いてあるものが正しければ大戦争期の終結と、後の荒廃した時代が始まる元凶になった生命体の生き残り。それが湖底遺跡の下層から見つかったと言う。

 その生物については、この国の国母ホルディナとアルメディオ王の証言によって明らかになっているそうだ。あの二人は千年以上、国母ホルディナに至ってはアルメディオより更に年上である。この世界が一度崩壊した時の歴史を生き抜いた二人がそう言うのならば、信憑性は確かな物なのだろう。


 つまりこの国は、空前絶後の危険物を懐に抱えてしまっている状態なわけなのだ。

 下手にこの情報が外部に漏れれば混乱は免れまい。場合によっては隣国や他国との関係に抉れが生じるかもしれない。だから無理のない人数かつ精鋭で事に当たろうと判断したのだろう。

 事が事の為、クエスター側から送り出す人員も、調査団のほうもある程度制限がされていた。人を過剰に導入すれば周囲から怪しまれ、少なすぎれば対処が遅れる危険性が高まる。そういった条件でクエスター側からはヨルゥイン達4人だけが呼ばれたわけなのだ。

 そうした条件の元で選別はグリングルムが行い、実力と実績を加味して顔見知りだったフィンテル経由でその依頼がヨルゥイン達に来たと言うわけである。


 件の生物は現在、繭に包まれて休眠状態のまま動くことはない。しかしいつ動き出すか分からない事もあり、極めて危険な状態である。

 故にそれを地上へ引き揚げた後、早急に王都や町村から大きく離れた場所にある危険物を対象とした研究施設へと移送し、対象を研究して完全に無力化する方法を見つけ出す事が王政府の目的だ。


「だが、それに見合った報酬も向こうから提示されている」


 そういって、グリングルムは箱の中に残っていたもう一枚の紙を取り出してヨルゥインに渡した。


「……ほ~ぉ、これはまた」


 受け取った書面に記されている報酬金額にヨルゥインは軽く目を見開いた。四人で均等に分配しても各々がざっくり20年位は働かずに贅沢な暮らしが出来る金額だった。

 もっとも、自分達が五体満足の状態で依頼を完了させたときの場合だ。

 この金額には危険手当も含まれているのだろう。瀕死の重傷を負った場合の治療費、失った装備や道具類の補填費用等、今後のクエスターとして活動が出来る様にした際の諸々の費用も込々での報酬金額とヨルゥインは見た。とはいえ、それを差し引きしても結構な大金にはなりそうだが。


 他の三人も覗き込んで来たが、三者三様の驚きようだった。しかし依頼内容を思い返したらしく、すぐに大人しくなった。大体ヨルゥインと同じ計算を頭の中で行っているのだろう。

 先立つものが無ければ冒険も減ったくれもないのが現実である。


「王の経歴を考えれば、我らクエスターの存在を軽く見ないのも不思議ではあるまい」


「そういえば、ホルディナ様とアルメディオ王もこの国が出来る前は僕達みたいな事をされていらっしゃったそうで」


「みたいではなくて、我々クエスターの原形になったきっかけの一つだぞ」


 今でこそあの二人はやんごとなき立場に立つ王族であるが、アルヴウィズが建国される前の国も秩序も碌に存在しなかった灰の時代では、開拓事業や大戦争期の頃の施設から遺物などの発掘を先頭に立って行っていた事があるというのはこの国の人々も知る所である。まさに、今のクエスターの活動そのものを行っていたのだ。


 2人とも他のエルフ達よりも一線を画した力の持ち主故、皆の先頭に立ち、妖精種族達の中心的人物となっていった。

 千年以上も国の――エルフ達のために奔走し続け、今も尚統治と言う形で国の発展に尽力し続けている。この場にいる誰しもが想像もつかない世界だった。


 つまりこの国の王様と国母様は、この世界に数多いるクエスター達の大先輩にあたる存在という事にもなる。

 時代の流れと共に今のクエスターの在り様は変化しているが、エルフのクエスター達にとって2人はある種神聖な存在であった。生きた伝説そのものなのだ。

 そんな2人、というか王がそうであるからこそ、クエスターと言う存在の価値を(ないがし)ろには出来なかったのかもしれない。


 報酬金額などから依頼主の誠意の程度が分かり、ヨルゥインはもう一つ聞かねばならない事がった。

 いや、ある意味これも本命の内の一つである。


「まぁ、僕達の保障がされてるようなので一応安心しました。あとですね、今回の仕事は護衛って話ですが、襲撃してくる相手の目星とかは付いているのですか?」


 不慮の事態を考慮しての事か、それとも予め襲撃者が予見されているのか、クエスター達にまで声をかけたからには訳があるだろう。

 もっとも、襲撃者だけでなく“護衛対象”にも対処する事も含まれているのであろうが。


「……先日、ワムズの首都で騒動が起こった事は知っているか?」


 急に声量を控えながら話しかけてきた話題にヨルゥインは数度瞬きをしつつ答える。


「どこぞの武装勢力が大門前で暴れ回ったと言う位には」


 他の三人も同様で自分達のリーダーの言葉に同調して頷いた。

 奇しくもヨルゥイン達はこの間までワムズまでちょっとした旅行気分がてら、知り合いの商人の護衛をして向かっていた。

 そして目的地の首都ディスティナへ到着して間もなく、ヨルゥイン達へグリングルムから急用の連絡が届き、折り返すようにして首都ディスティナを発ったのだ。件の騒動が起きたのは彼らが首都を出てからの事だった。

 その後はフィンテルの魔法で全員の移動速度を向上させ、街道や山道を通常の数倍以上の速さで越えて行った。その為、その最中にワムズの首都での出来事は耳にする事が無く、アルヴウィズに着てようやく事件が起きた事を知ったのだ。その後、ミステルの町でフィンテルが意外な相手と再会をして、その相手が事件の当事者であった事から話を聞く事が出来たのは思わぬ収穫ではある。


 ヨルゥイン達の回答を聞くと、グリングルムは苦虫をかみつぶした表情で腕を組み、腰かけていた椅子に深々と座り込みながら説明した。


「その勢力の正体は“霊長医学機関”の残党と推測されている……ワムズのクエスター代表から連絡があった。ほぼ確定だろう」


 4人のクエスター達はその組織名に各々の反応を示した。

 ビーストの少年は訝しみ、プラスティードの女性は眉間に皺を寄せ、少女の様なエルフの女性は剣呑な目つきへと変わり、そしてレプセクターの青年は静かに溜息をついた。


「……いかれた研究者共の亡霊ですか」


 ヨルゥイン達も彼の組織の名は耳にした事がある。 

 灰の時代以降にようやく人類の文明が復活し出した頃に暗躍し、この世界全てから敵対視されて壊滅した外法の研究者集団。

 今も生き残った残党がこの世界のどこかで活動しているとまことしやかに囁かれていたが、こうして現実味を帯びてくると、その者達の所業を過去の記録で見た事のあるヨルゥインは容易ならざる任務だと爬虫類特有の眼差しを鋭くさせた。


「奴らが何故今になって動き出したのかは知らぬが、件の生命体は格好の標的になるだろう。あれが奪われる事だけは絶対に避けなければならぬ。情報通りの力が奴らの手に渡れば最悪の事態を引き起こすぞ」


 グリングルムの言葉は尤もであった。

 霊長医学機関は多くの生物の命を弄び、凶悪な生物に作り変えて兵器として運用していた事は彼の組織を知っている者達にとっては周知の事実。だから護衛戦力を求めたのは当然の帰結であった。

 

 調査団が戦力的に頼りないと言うわけではない。彼らは長年国が管理している遺跡への調査を行い、内部に潜む救ったモンスターや防衛装置などを倒して攻略し続けてきた精鋭達だ。

 そして、そんな彼らを上回る実力をヨルゥイン達は有している。だから今回の依頼に抜擢されたのだ。

 灰の時代から多くの遺跡発掘を繰り返し、歴史的な大発見が見込めなくなりつつある現代では、最高位に位置する五本線のクエスターは世界的に見ても極僅かで、彼ら彼女らの足取りを掴むのは極めて困難な状態になっている。

 そんな中、遺跡内の探索やモンスター達との戦いをくぐり抜けてきた彼ら四本線のクエスター達は伊達ではない。戦闘能力のみ見ていけば、ヨルゥイン達は十分であった。時代が時代ならば、五本線になっていたのではあるまいか、とすら評価されている位だった。


 その様な彼らだからこそ、この依頼に対する緊張感は持つ事こそあれども怖気づくような事はしなかった。


「お話は分かりました。既に発掘されたっていうのが残念……いや今回はいなかった方が良かったのかもしれませんが、まぁとにかく僕達もクエスターの大仕事を任されるのは吝かじゃないですよ?」


 ね? とヨルゥインが仲間達を見やると、彼彼女達の答えは前向きだった。


「危険を怖がってちゃクエスターなんてやってられないっすよ」


「クエスターとして生きる事を決めた時から覚悟は決めています」


「遺跡から発見された生物の事もありますが、霊長医学機関の存在は見逃せません」


「――まぁ、そういう事でして、やるだけやってみますよ」


 各々の気概を示すと、グリングルムは再び頭を下げた。


「そう言ってくれると助かる。今回の一件は我らエルフにも深く関わる難事になるだろう。頼むぞ」


 こうしてヨルゥイン達は依頼を正式に受諾した。

当作品を読んで面白いと感じていただければ幸いです。


あと感想や評価をしていただけますと作者が嬉しくて脱皮します(

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