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エターナルおぢさん〜隔離世界ノ中で〜  作者: 世界最弱ノ作者
9/13

異世界労働おぢさん。

《日時? 早朝 街外れ》


――俺は“絶望”していた。


あれから俺達はスヤスヤ眠り、あっと言う間に朝を迎えていた。


早速、異世界労働編に突入したわけだが……。


オーク

「――オイッッ!! すぐにヘバッてんじゃねぇよ」


――バンッッ!!


総司

「あ痛っッ?! す……スンマセン――重っッ!!」


瓦礫撤去の仕事はすぐに見つかった。


街から少し離れたエリアには、日雇いの仕事アリ。


未経験歓迎!! 即日手渡し可能!!


そんな文言が立ち並ぶ、小さな看板が点々していた。


俺はそんな怪しい看板を頼りに、最初に目に入った場所に出向くと……。


今まさに、ケツに蹴りを喰らわしたオークが居た。


総司

「それにしても……“重いっすね”? あははっ――」


こう言う場所ってのは、コミュニケーションが必要だ。


敵を作れば、“何かあった時”……。


“一番苦しい”のは――“自分だ”。


人生に於いて、“何が重要”なのか?


気取らず、“ちょっと抜けているヤツを演じる事”だ。


言ってしまえば……“ちょっとおバカキャラ”になる。


これくらいじゃないと、勤まらない――。


オーク

「まぁ……“昔はこの街も栄えてた”――」


総司

「は……はぁ」


オークは少し、手を止め話し出す。


メッチャクチャ……渋ビィ――声で。


オーク

「どっかのバカが、“魔法使った喧嘩”を始めてな?」


総司

「それで……こんなにも瓦礫が残ってる?」


オーク

「それもあるが、これは“対策品”だったんだよ――」


総司

「……っははっ!? フフッ――」


オーク

「何が面白ぇんだよ? “珍しい人間”よ?」


総司

「いや……どおりで重たいなって思ってさ?」


総司

「それに……こんなモンぶっ壊すってなんだよ」


オーク

「だから、“街中じゃ禁止”なんだよ」


俺はズッシリ重い瓦礫を一つ、手のひらの上に置いた。


なんの変哲も無いコンクリートの破片。


だけど……重さが二倍以上に感じて、物凄く頑丈だった。


総司

「それに……ホント――“作業員が居ねぇ”」


オーク

「あぁ……“ココは街の墓場”だ」


総司

「墓場って言うより――ただの“瓦礫の山”だよ」


墓場はまだ綺麗に整地されているが――。


オーク

「まぁ……な? ここまで墓場は荒れてねぇ」


総司

「あぁ……“ただの成れの果て”だ――」


モノはいつか壊れる。始まりがあれば終わりもある。


栄枯盛衰(えいこせいすい)って四字熟語がある。


栄える事も衰える事もある――。


かつては、綺麗なビル群だったのだろう。


でも、目の前に広がる光景は――“崩壊した都市”だ。


こうして、まじまじと見ると……とても悲しい。


オーク

「……おい、“サボろう”としてないか?」


総司

「……えっ? いや、嫌だなぁ〜〜そんなわけ?」


――バッチーーーーンッッ!!


総司

「アンギャーーーーーーッス!!??」


オーク

「ほら、ドンドン箱の中に入れて行け!!」


総司

「お……おうふっ――分かりました……ハイ」


今度は手のひらで背中をぶっ叩かれた……。


お陰で気合いは入ったが、そろそろ限界が近い様だ。


オーク

「オイオイ……なんだなんだ? フラフラして?」


総司

「へへっ……マトモに飯食ってなくて……」


オーク

「ったく……どうしょうもねぇなぁ? まぁいい」


オーク

「――昼になったら、“たらふく食わしてやる”」


総司

「……か――神? “オーク界の神”なのか……?」


何となく、薄汚れた姿のオークに後光が差す気がした。


オーク

「バカ言ってんじゃねぇよ!! ほら手動かせ!!」


総司

「お仕事頑張りまぁ〜〜す!! ハイヤーー!!」


オーク

「フッ――全く現金な野郎だなオメェはよ……」


総司

「さってっと……お仕事、お仕事っと!!」


人間ってのは――餌の一つや二つ無ければ、なかなかやる気が出ないモノである。


そんなのが無くても頑張れるヤツは……。


“ただのバケモノ”だ――。


《日時? 昼 街外れの食堂》


――地獄の様な労働は一旦終わった。


……バタッ――プルプル……。


総司

「き――キツイ……マヂで死んぢゃう……ゴホッ」


オーク

「人間にしちゃ頑張ったじゃねぇか? スゲェぞ?」


総司

「そりゃどうも……ハァ――マヂでヤベェ……」


オーク

「ヘバッてる割には喋るじゃねぇの?」


総司

「まぁ……“色々やって来た”し、まだ耐えられるさ」


オーク

「ふ〜ん? で、どうしてお前……“ココに居んの”」


総司

「知らねぇよ……気が付いたら街中で倒れてた」


ほんっと……コッチが聞きたい事だった。


現世では、ろくでもない死に方して、コッチの異世界に来たら来たで、瓦礫の撤去作業をしている。


夢と希望が詰まったファンタジー世界――。


ではないのだ……。


オーク

「オカシイんだよなぁ……“居る筈が無いんだ”」


食堂のおばさんエルフ

「ちょっと――やめなさいって? 困ってるわよ?」


……コトっッ――スッ――。


俺の目の前に、ラーメンとカツ丼のセットが現れた。


総司

「……そんな事より、う……美味そうだぁ!!」


オーク

「あぁ……マジでウメェぞ? 味わって食えよ?」


総司

「あざます!! 頂きます!!」


目の前に置かれたラーメンとカツ丼は、現世と同じ見た目で、匂いも全く同じだった。


そのまま俺はそれを――。


《日時? 昼 街外れの食堂 数分後?》


――ほんっと……あっと言う間だった。


気が付けば光の速さでラーメンも、カツ丼も……消えていた。


総司

「ふぃ〜〜食った食った――おっぷっ――ふぅ……」


オーク&食堂のおばさんエルフ

「はぇ〜〜よ!!」


オーク

「味わって食えって言っただろう? バカかお前?」


食堂のおばさんエルフ

「本当に早いわ……恐ろしいわ――」


総司

「だってこの後、“仕事ある”でしょ?」


総司

「そんな悠長にやってられんのですわ……ガチで」


オーク

「なんか、“慣れてんなお前”?」


総司

「言ったでしょ――“色々やって来た”って」


総司

「あっ……ご馳走様でした!! 美味しかったです」


オーク&食堂のおばさんエルフ

「……あ――うん?」


総司

「ふぅ……で? 聞かしてくれる? “ココの話”」


オーク

「ズズズッ――あぁ……教えてやる」


オークはラーメンを啜りながら、語り出す。


何故――“ココに人間が居ないのか”を……。


オーク

「……何にも知らなそうだから、教えてやるよ」


総司

「あぁ……頼む」


一体、どんな話が飛び出してくるか、ワクワクしていると……。


オーク

「朝言ったろ……? “魔法を使った喧嘩があった”って――」


総司

「あぁ……もしかして、“人間が絡んでんのか”?」


オーク

「詳しくは知らねぇ、“もうかなり昔の話だ”……」


食堂のおばさんエルフ

「時の流れなんて気にしない、生き物だからね?」


食堂のおばさんエルフ

「ここら辺は……元々、“人間達のエリア”だった」


総司

「ふ〜〜ん? やっぱ昔は人間が居たんだな」


何があったかは分からない――ただ、瓦礫の山を見る限り、相当ヤバいのだ。


誰も……近付かないと言うより――拒絶している?


それくらいに思えるのだから――。


オーク

「で……だ――そんな土地を、“奪おうとしたヤツ等が居た”ってワケよ」


食堂のおばさんエルフ

「“色んな種族が絡んでる”らしいわよ……?」


総司

「それ以降――街中で魔法は禁止になったか……」


よくは無いが、現世だって無い話じゃなかった。


領土問題なんて、昔も今も――あるのだから。


総司

「で、“その人間達は何か悪さを働いた”のか?」


かなり突っ込んだ話題を振ってみた。


その部分が気になって、仕方がなかったのだ。


あれだけ派手にビル群を破壊したんだ……。


相当な思いや想いがソコにはあった筈だ。


オーク

「……フフッ――“一切無いんだよ”……」


食堂のおばさんエルフ

「“ただの妬みや”、“願望でしょうね”――きっと」


オーク

「あぁ……“文明が止まった俺達は”、きっと――」


総司

「……で、“人間達はどうなった”?」


皆殺しにされたのか……それとも――。


食堂のおばさんエルフ

「“境界の向こう側に居るわ”」


総司

「……逃げ延びたのか?」


オーク

「違う……“人間の一人が”――“ソッチに送った”」


総司

「ちょっと待て――? “人間って魔力あるの”?」


オーク

「普通は無い、“普通は”……な?」


食堂のおばさんエルフ

「――あら……? “その指輪”――?」


総司

「あ……あぁ、“とあるエルフの子と”――な?」 


一番良い場面で勘付かれてしまった。


世の中は何時だってそんなモンだった。


オーク

「ふぅ……そうか――“そりゃ大変だ”」


総司

「あぁ……知ってる。“流れでそうなった”」


総司

「でも……“後悔なんてしていない”」


食堂のおばさんエルフ

「あまり……“見た事がない色”をしてるわね?」


オーク

「あぁ……まるで血だ。それも――“禍々しい”……」


総司

「だ……だよな? 俺もそう思ってたんだよ――」


オーク

「お前……“相当苦労する”ぞ? 今後――な?」


総司

「……ふっ――“いつだって俺は苦労してんだよ”」


今更、何も変わりゃしない。


この人生で……楽な事なんて殆ど無いのだから。


オーク

「お〜〜し、午後も頑張って貰おうか!!」


総司

「モチのロンですわ!! めっちゃ体が痛てぇけど」


そんな風に、二人でじゃれていると……。


――ムニッ……グイッ……。


食堂のおばさんエルフ

「でも……何だか――」


食堂のおばさんエルフ

「吸い込まれそうになる程……“綺麗ね”――?」


総司

「あぁ……“禍々しい”けどな――“それに怖い”」


食堂のおばさんエルフ

「でも……“ミステリアス”で――とっても良い……」


総司

「……多分――“欲望の塊”なんですよ――きっと」


《日時? 昼 森の中》


――何だか体がゾクゾクする。


ルイ

「……へくちっッ!! ふふっ……“噂話”かな?」


総司が私の事を、話しているのかも知れない。


ルイ

「あぁ……もうこんな“イッパイになっちゃった”」


――チューッッ!! チュチュチュ〜〜ッッ!!


カゴの中には、色とりどりなネズミの数々――。


ルイ

「ごめんね……? アナタ達は……“増え過ぎたの”」


この森では、大量捕獲や狩猟は基本ご法度だ。


でも……“食料以外の用途で使われる”動物で、個体数が多いモノに関しては――“グレー”だ。


カラフルなネズミを眺めながら私は(わら)う。


ルイ

「アナタ達がこの森から、食料を食べる様に……」


ルイ

「私達も同様に――“食べる為に狩り取るの”……」


きっと――私は悪い顔をしている。


でも、仕方が無いのだ。


生きる為、食べる為には多少、“手を汚す事”だって、ヤラなくてはならない……。


ルイ

「“可哀想じゃ”……この世界で生きて行けないわ?」


チュー!! チュー!! チュチュチュチュ――!!


鳴き叫ぶネズミを憐れみながら、私は――。


ルイ

「さてっと……売りに行かないとね?」


ルイ

「アナタも頑張ってると良いけど……」


ルイ

「まぁ……ふふっ――“噂話するくらいには元気か”」


《日時? 昼 街外れの食堂》


――何だか体がゾクゾクす……る?


総司

「……ヘップしっッ!! あぁ……“噂話”――?」


総司

「あぁ……ヤバ? ヘップッ――へクシっッ!!」


食堂のおばさんエルフ

「あらやだ……“噂をすれば何とやら”だわね?」


総司

「でしょうね……何となく、“返って来た気がする”」


――バシーンっッ!!


総司

「あいたっッ――?!」


オーク

「ダッハッハッハッ!! そりゃオメェ……なぁ?」


総司

「なっ……ナンスカ? 背中――痛ったっ……」


食堂のおばさんエルフ

「“欲望の塊”だ、何て言うからよ……もう」


総司

「……“間違っちゃいない”ですよ、きっと――」


オーク

「おいおい、どうしたよ? おとなしくなって?」


総司

「何も無い、“空っぽの世界”で生きて来たんだ――」


総司

「そんな世界で生きてりゃさ、“いつかは爆発する”」


総司

「そう言うモンでしょ? “世の中って”」


オーク

「オイオイ……“俺達より年寄りかよお前”?」


総司

「まぁ……“オジサン”なんで、俺はただの――」


オーク

「じゃあさ……彼女の為にも頑張んねぇとな?」


オーク

「なぁ……“おぢさん”?」


総司

「っ……ぷふっ?! おぢさんかよ――まぁいいや」


オジサンではない、おぢさんである。


この些細なニュアンス一つで、性質が変わって来るのだ。


哲学である。


食堂のおばさんエルフ

「そろそろ仕事に戻ったら? 忙しいんでしょ?」


オーク

「おっと――本当、悠長にやってる場合じゃねぇな」


総司

「あぁ……それと、ありがとう。色々助かったよ」


オーク

「そんじゃ、午後は助けて貰わねぇとな?」


総司

「うぎっ――程々に……頑張りま〜す……?」


オーク

「いや、仕事舐めんな? ガッツリ働け!!」


総司

「は……はぁ〜〜い」


異世界労働編。午前の部は終わり、ここからは午後の部に移る。


食堂のおばさんエルフ

「本当に頑張んなね……?」


食堂のおばさんエルフ

「“めちゃくちゃ高いご馳走”貰ってるんだから……」


――シュピッッ!! ピッ――。


総司

「ウゲッ――?! お……おん? ほぉ〜〜ん?」


オーク

「“特別だからな”? “珍しいモン見た記念だ”」


総司

「マヂで物価た……高けぇ……エゲチィなおい――」


差し出された伝票を見ると……。


“二人で”……“一万円”だった。


ラーメン2杯とカツ丼2杯で――だ。


ただ……まぁ、現世も似た様なモノだった。


高いは高いが、途轍もない衝撃ではない――。


オーク

「仕方がないさ……ドンドン衰退してってんだ」


総司

「……いや、その、マヂありがと、午後頑張るよ」


オーク

「おうよ? ビシバシ行くかんな? ビビんなよ?」


総司

「いいや、ビビってんね? でもやるのよ!!」


食堂のおばさんエルフ

「ハイハイ……さっさ、帰った帰った!!」


オーク

「お……おう? そんじゃお金置いとくな?」


……スッ――。


食堂のおばさんエルフ

「ハイよ、そんじゃ二人っ……とも!!」


――バッシーーーーン!!


総司&オーク

「いっ――ヅァあァアぁ〜〜〜〜んッッ――?!」


食堂のおばさんエルフ

「頑張って行ってらっしゃい――!!」


総司&オーク

「へ〜い……」


まぁ……なんだ――背中引っ叩かれて……。


二人とも追い出された。


客なのに……客なのに……。


でも、気合は入っていた。


まだまだ謎が残るこの異世界だけれども。


なんとなく、やって行ける気がした。


オーク

「はぁ……マジで痛いなアイツのビンタ――」


総司

「あぁ……やべぇっすわ……ガチで――」


正直言うと、本当に痛くて泣いてる。


オーク

「でも……“悪いヤツじゃない”――アイツは」


総司

「いや、どう見ても良いエルフですよ彼女は」


オーク

「いつか……“名前をつけてやりたいんだ”」


総司

「なんすか? 惚れてんすか? “彼女に”――」


オーク

「バカ――そうじゃねえよ……見たろ? “店内”」


総司

「あぁ……“人がまるで居ねぇ”や? いや、人じゃないか――」


オーク

「いやいやいや、そこはどうでも良いんだよ!!」


総司

「紛らわしぃんだもん……この世界……うん」


オーク

「惚れた惚れてねぇの話じゃねぇよ……」


総司

「じゃあ、なんなんすか――一体?」


オーク

「あのままだったら、“食堂が潰れる”ってんだよ」


総司

「なら、アンタが支えるしかねぇだろ……金銭的に」


オーク

「それが出来ねぇから困ってんだろうが……」


総司

「はは〜〜ん……“援助を拒んでんだ”……?」


オーク

「そうだよ……そう言うのはイイからってよ?」


総司

「だから名前を授けて、無理矢理援助すると?」


オーク

「あぁ……そうだ。悪いかよ?」


総司

「悪かねぇけど……そう言うのは、彼女に相談しないとダメじゃね?」


オーク

「あぁ……そうだな。“間違いねぇ”――」


オークは見るからに落ち込んでいた。


それに……アレだけデカい体が今じゃ、小さく見えて丸く見える。


総司

「そもそも“名前がねぇのがオカシイ”んだよ……」


総司

「“この世界は”……」


本当に不思議でならない。何故、名前が無いのか。


それとも……“名前が無い方が都合がイイ”……?


悪い考えばかりが脳裏を過ぎる。


どう考えても、名前はあった方が便利なのだから。


オーク

「あ〜〜うん……それは、“人間の慣習だよ多分”」


総司

「……どう言う事だ? 人間の……慣習……?」


オーク

「あぁ……そうだ。“覚悟がねぇ奴”とは、“添い遂げられねぇってワケ”」


総司

「ふぅ……なら、ビビってんだ? “オークの旦那”」


オーク

「ビビっちゃ――い……いるのか?」


総司

「分かるぜ――その気持ち。でも……“断ち切らなきゃ”」


オーク

「もし……“行動に移して嫌われないか”ってよ……」


総司

「――女子か!! オイオイ頼むぜおい……なに?」


総司

「マヂやめて? ワイルドさが足んねぇんだよな?」


ほんっと……図体だけデケェ――乙女だ。


いらねぇんだよ、オッサンやオークに……乙女感は。


オーク

「どうしたら良いんだよ!! 俺は……」


総司

「知らねぇよ……名前つけたいんだけど、良いかって、ストレートに言えば?」


オーク

「そんな簡単に出来るかよ……正直怖いよ……」


総司

「俺からしたら、“アンタが一番怖いよ”……うん」


いつまで図体だけデカい、オークちゃんの話を聞かされなきゃならねぇんだ。


そう思うと、段々イライラしてきた。


オーク

「だって……でも?」


総司

「だっても……でもも――いらねぇんだよボゲェ」


総司

「世の中、“やるかやらないか”。“これしかないの”」


総司

「わかる? 後、アンタ……◯◯◯ついてんだろ?」


オーク

「お……おう?」


総司

「なら雄を魅せろよ!! “戦う時が来てんだ”……」


オーク

「戦う……時――か……」


総司

「そうだ、やんの? やんないの? どっち?」


オーク

「……やる」


総司

「なら、それでいい。そんじゃ仕事すっぞ!!」


オーク

「お……おう!! あ……ありがとう」


総司

「飯奢ってもらったお礼だ。釣りはいらねぇよ」


オーク

「……お前一銭も出してねぇじゃねぇか!!」


総司

「ひゅ〜〜ヒューーっと、仕事仕事ぉ!!」


オーク

「バッ――おまっ?! 待てコラ!!」


総司

「待てって言われて、待つヤツ居るかよ……?」


総司

「まっ――“お互い”、頑張ろうぜ?」


オーク

「言われなくても分かってる!! 仕事仕事!!」


総司

「あぁ……ヘトヘトになるまでやろうや――」


オーク

「おうよ、しばき倒してやるよ!! 楽しみにしとけよ?」


総司

「上等だよ……やったろうや!!」


総司&オーク

「ははっ――ハハハハハッ!!」


――これで良い、これで。


湿気った空気は好きじゃない。


こうして……バカやれるだけマシなのだ。


ルイ……お前はどうしてる?


そんな事を思いながら――午後の部が始まった。



















































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