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45 亜麻奈の願い_1年目5月24日

5/13より1日1回11:20に投稿させていただきます。

5/19(日)に1章が終わる予定で鋭意執筆中です。


ぜひ高評価、ブックマーク登録をお願いします。

翌日出勤した俺は西砂さんに昨日の対応について詳細を説明した。

『ご苦労様でした。これで清瀬君も安心でしょう』

機器のファームを入れ替えてしまったので、試験を再度する必要があるが、

ゴールが見えている作業なら気が楽だろう。

俺は席に戻りメールチェックするとハイタッチ営業から連絡がきていた。

C社の機器は2週間後か、P社は3週間後か。6月中旬には試験環境の構築が開始できるな。

『先輩、おはようございます。昨日はお疲れさまでした』

『おはよう。俺は神威を押さえつけていただけだからな。倒したのは亜麻奈だよ』

『亜麻奈さん、先輩に何を頼むつもりですかね』

『だいたい予想はついているが、まずは姉へのコンプレックスをなくすのが

一番だろう』

唯留美と試験環境の機器の設計をしているとあっという間に、

亜麻奈が出勤する時間になった。


『お疲れ様です、立川さん。昨日お話していたお願いについて話をしたいので

会議室にきていただけますか?』

何も言わなくても唯留美は会議室についてくる。

亜麻奈も唯留美には何も言わない。

『お願いというのは、私を鍛えていただけないでしょうか』

『俺は戦いの素人だから亜麻奈を鍛えることなんてできないぞ。俺より

亜麻紗さんにお願いした方がいいだろ』

『姉は天才なので人に教えることが上手ではありません。立川さんは

面倒見がよく、色々なことを教えるのがとても上手です。戦い方でなくても

強くなるヒントを教えていただけないでしょうか』

昨日と同じで真剣な目で俺に頼み込んでくる。

無下にはできないな。

『いいよ。1日1時間。就業時間後に対応する。姫美に行って、

訓練できる場所を用意してもらう』

『ありがとうございます。早速今日からお願いします』

『今日は俺が何も持ってきていないからだめだ』

『立川さんならどんな恰好でも大丈夫じゃないですか?

昨日だって今日とそれほど変わらない格好で神威を抑え込んでいましたし』

『わかったよ。場所は姫美に確認しておく』

俺は押し切られる形で了承してしまった。

『亜麻奈さん、あまり先輩に甘えるのは関心しない。先輩が了承しているから

私は何も言わないけど、これ以上を甘えるなら私にも考えがある』

唯留美が俺の負担を考えてくれたのか、亜麻奈にクギをさしてくれている。

亜麻奈はとても怯えている。


姫美に電話してこのビルで訓練できる場所はないか確認したところ、

室がある元39FL1会議室の隣の39FR2会議室を使って良いそうだ。

元々39FをICASの貸し切りにできるように調整していたようだ。

それにしてもこのバカでかいビルの39Fという高層階フロアを

丸々貸し切れるとはとても剛毅だ。

これだけ広ければ訓練するのに問題はないな。ここは天井も高いし。

『亜麻奈、訓練する場所は確保できたから、訓練前に現状のステータスを

伝えておく。訓練後この値が変わっているか確認する。変わっていなければ

意味がないので訓練は継続しない』

俺は亜麻奈にパレメータを書いた紙を渡した。

HP54

MP44

STR62

ATK82

VIT54

DEF49

INT69

RES52

DEX64

AGI59

LUK10

スキル:剣術Lv3

装備:神木の木刀+20


定時後、俺は半袖Yシャツを脱いでTシャツ姿になり、

履いていた革靴も脱ぎ裸足になった。

亜麻奈は、英蘭のジャージを着ている。お嬢様学校はジャージも

デザインに拘っているのか、薄いピンクで洗練されている。

39FR2会議室には唯留美と青梅もきており訓練を見学している

『いつでもいいぞ』

俺が告げると、この前の試合にように亜麻奈が勢いよく突っ込んできた。

これでは、前回と何も変わっていないな。

俺はそう考えながら、亜麻奈の攻撃を腕で防いでいく。

今回は防御スキルを使っていないので、攻撃を受けるたびに少し腕が痛い。

『そんな攻撃じゃ前回と変わらん。木の神威を倒したツキのように

タメを使った攻撃など緩急をつけろ』

俺は攻撃を受けながらアドバイスをしている。

『今日は俺からも攻撃をするぞ。攻撃しながらしっかり避けろ』

一方的に攻撃を受けていた俺は、大振りになった亜麻奈の攻撃を躱すと

顔面に右ストレートをはなった。

亜麻奈は受け身もとらず直撃し、吹っ飛んでしまった。

『先輩、女の子顔を殴るのはダメです!』

唯留美が亜麻奈に駆け寄った。

俺の攻撃が直撃した亜麻奈は顔が腫れ鼻血を出している。

『すまん。思いのほか力が入ってしまった』

女性の顔を殴り傷をつけてしまった俺は気が動転しており

咄嗟に手を翳し回復と念じた。

亜麻奈の顔は腫れもひき、鼻血もなくなり元に戻った。

『すごい。痛みが無くなってます』

唯留美も青梅も亜麻奈の顔が逆再生するように治ったのをみて

呆然としている。

『先輩、今のなんですか?』

『ああ、おそらくこれが回復だ。初めて使った』

『これは凄いです。傷が一瞬で治ってます』

『痛みが無くなったので訓練の続きをお願いします』

その後同じように5回ほど繰り返し今日の訓練を終わりにした。

最後に亜麻奈にパレメータを渡した。

HP57

MP44

STR65

ATK85

VIT57

DEF52

INT69

RES52

DEX64

AGI62

LUK10

スキル:剣術Lv3

装備:神木の木刀+20

僅かだが、パラメータが上昇している。

訓練の効果はあるようだ。

『立川さん、少しですが値が上昇してます。これからも毎日訓練を

お願いします』

『毎日はしないぞ、会社があるときだけな』

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