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28

5/4の投稿スケジュールです。

トラヒックに考慮して以下の時間の20分に投稿します、

0時 :済

6時 :済

12時 :済

18時 :今回の投稿です

5/5の投稿も今日と同じ時刻に投稿します。

3日目も朝から切替作業を続けていた。

今日予定しているのは4箇所だ。

『今日も予定通り、手順書に沿って切替作業をしてくれ』

俺が皆に号令をかけ、作業がスタートする。

午後になり残り2箇所になった時に、国分寺君から報告があった。

『立川さん、給水設備がある建屋の切替ですがL3スイッチで

大量にコリジョンが発生しているようです』

コリジョンとはネットワーク用語で、双方向のデータが

ぶつかり合う状態だが、昔の古いハブならわかるが今回導入している

最新のL3スイッチで発生するのはおかしい。

発生する要因としてはケーブルが物理的に正常に接続されて

いないことが考えられる。

『現地にいる工事屋さんに連絡してLANケーブルの状況を

確認してくれ。正常に接続されているようだったら、LANケーブルの

導通確認をするように指示をしてくれ』

俺たち本部にいるSEはあくまでもネットワーク機器に設定変更をする

部隊だが、ネットワーク機器をラックに搭載したり、ケーブル類を配線、

接続するのは工事屋さんと呼んでいる物理のエキスパート達だ。

今回はBB社が手配した工事屋さんが事前にラック搭載や配線作業を

完了させているが、切替時に現地に控えてもらっている。


俺の勘は神威だと告げている。

『泉、青梅さん、若葉さんチョットきてくれ』

俺は事情を理解している3人を呼んだ。

『例の件が発生していると俺の勘が告げている。現地に行こうとおもうが

プロマネとしての俺の代わりの統制を泉、泉の護衛を青梅さん、

俺と一緒に現地へ若葉さん頼む』

俺は端的につげた。

『チョット待ってください。勘ってなんですか?チョット問題が

発生しただけで、大げさではないですか?』

若葉さんが困惑している。

『だまりなさい!先輩はネットワークSEのエキスパートよ。これまで

沢山のプロジェクトで数々の問題が発生してきたけど、先輩があたりを

つけるとそこに必ず問題があるのよ。先輩の指示に従いなさい』

ヒィー、と若葉さんが泉におびえている。

『泉いいんだよ。今まで一緒に仕事をしていないと分からないこともある。

若葉さん、説明もなくごめんな。今回切替作業ということで

新しいL3スイッチの方には今まであまりデータは流れていなかったけど

今回の作業でネットワークを切換えたことにより、大量にデータという

情報が流れ始めている。見てわかる通り、かなり大きな工場の情報が

流れ始めたんだ。時は一刻をあらそう状況だ』

『すいません。情報と神威になんの関係があるか理解できません』

おっと、姫美のやつ神伐を派遣してもらうときにあまり情報公開して

いなかったんだな。

『その件は現地に向かいながら説明する』

俺はBB社側の責任者の品川様に事情を説明する。

『給水エリアの切替時に問題が発生しております。どうも物理的なとこに

要因があるため、現地にいる工事屋さんと連携する必要があります。

現地で具体的な指示を出す必要があるため、私が現地にいき、

この場は泉が代理のプロマネになります』

本来なら泉を現地にいかせ、俺が本部に残るべきだが数々のプロジェクトを

一緒に対応してきた品川様の俺への信頼度は高い。

『分かりました。立川さんがそう判断したなら問題ありません。

問題対応よろしくお願いします。現地へは江戸川に案内させます』

『立川さん、現地にいくのでヘルメット、安全帯の装着、安全靴への

履き替えをお願いします』

建設現場や工場でお馴染みの3種の神器だ。

作業着で装着するとかっこいいのだが、スーツで装着すると

チョット間抜けなんだよな。

『はい。ありがとうございます。今回現地に行くのは私と若葉の

2名となりますので2名分の用意をお願いします』

さすがこれだけでかい工場なので、若葉さんが装着できそうな

サイズも用意された。

若葉さん、ストッキングぐらいはいた方がよかったのに。

素足で安全靴を履くと靴擦れをおこすぞ。

俺はパソコンが入ったスーツケースとバットケースを持って現地に向かった。


現地に行く途中に若葉さんに情報と神威の関係について

説明をする。江戸川様は俺らの少し前を歩いているので

聞こえないだろう。

『若葉さん、先程の神威と情報について説明をします。ただ

時間がないので詳細は後日とさせてください』

そういうと俺は若葉さんにショワが見えるようになるよう念じた。

『立川さん、頭の上に神威がいます。しかもかなり強力な神威です!』

『うちは神威じゃない。情報の集合体で立川と契約しているショワよ』

今まで大人しくしていたショワが若葉さんの周りを飛びながら

文句を言っている。

『若葉さん、時間が無いのでショワの事は一旦味方ということで理解してくれ。

ショワからの情報提供で最近情報を食べる化け物というのが発生しているようだ。

この化け物は情報を食べれば食べるほど強くなるようなので、急いで退治を

しようと思っている』

『そうなんですね。理解しました。今回ネットワークを切替、データの流れを

変えたので、今まで餌が無かったのに大量の餌がくるようになり、しかも

餌を食べれば食べるほど強くなるって事ですね』

やはりこの子は地頭が良い。状況を素早く理解している。

『理解してくれてありがとう。現地についたらL3スイッチから

化け物が飛び出してくるので、広い場所に誘導しようと思う』

段取りを終えたあたりで現地に到着した。


ネットワークラックがある部屋なので空調が入って隔離はされているが

せまいな。幸いなことに入り口は広いから、化け物を誘導して

外の貯水池があるあたりに誘導すれば被害が少なく済むな。

俺は現地に到着した瞬間に状況を把握し作戦を立てた。

『江戸川様、工事屋さんも休みなしで作業をしているので一旦休憩を

とってもらったらどうでしょうか。その間に私がネットワーク機器の

調査をしてます』

『そうですね。工事部隊には休憩に入ってもらいます。では

休憩所に案内してくるので調査をよろしくお願いします』

江戸川様は工事屋さんを連れて休憩所に向かった。

よしこれで20分は稼げるな。

『若葉さん、今から化け物を隣の貯水池に誘導します。

誘導後は、退治をお願いします』

俺はバットケースから、若葉さんの木刀と俺が高校時代から愛用している

金属バットを取り出した。

『ショワいくぞ!』

いつのようシリアルケーブルをパソコンとL3スイッチに繋げようと思ったが、

その前にL3スイッチに対して情報の可視化と念じてみた。

目の間に全長1.5mぐらいのでかいダンゴムシと数字の羅列が現れた。

HP30

MP0

STR10

ATK10

VIT30

DEF80

INT5

RES40

DEX1

AGI5

LUK1

スキル:防御Lv1

装備:ー

シリアルケーブで繋げなくても化け物は現れるんだな。

俺は当初の予定とおり貯水池に誘導した。

ゴロゴロ転がってくるが、そこまで早くはない。

『若葉さんお待たせ。化け物を連れてきました』

『見たことないタイプですね。ですが動作が遅いです』

若葉さんはダンゴムシに対して何度も木刀で叩ている。

ただ音は「キンッ、キンッ、キンッ」とまったく

ダメージをおっているように見えない。

そのうち若葉さんが肩で息をし始めた。

まずいな、このままだと時間もないし

『チョット、あの子の攻撃全然効いてないよ』

ショワは俺と同じ考えのようだ。

息が上がり、攻撃の手を緩めた若葉さんにダンゴムシは

丸みを解除し触手のようなもので若葉さんを攻撃した。

油断していた若葉さんは触手攻撃の直撃を受けた。

『きゃあー』

まずいとおもい俺は金属バットで触手の攻撃を打ち返す。

その間に若葉さんが態勢を整えて再度攻撃を開始するが、

ダンゴムシは再び丸まってしまった。

『若葉さん、ダンゴムシの外皮は鉄以上に硬いようです。

俺がおとりになるので触手攻撃を開始したら、体の内部に

攻撃してください』

俺は若葉さんに攻撃を止めさせ、ダンゴムシの側面に立たせる。

ダンゴムシの正面に俺が立つと攻撃が止んだと勘違いした

ダンゴムシは丸みを解除し俺に触手攻撃を開始した。

2本の触手で攻撃をしてくるがバットを使い攻撃を防ぐ。

攻撃パターンも分かり始めたので2本の触手の攻撃を同時に

力いっぱい打ち返した。その威力にダンゴムシは態勢が

のけ反り弱点とおもわれる腹の部分が丸出しになった。

その隙を若葉さんは見逃さず、腹に向けて木刀突きつけた。

腹の部分は外皮と違い柔らかいのか木刀突き刺さりそのまま

腹を上にして倒れた。ダンゴムシは何とか丸まろうとしたが

俺がその腹に向かって金属バットを何度も打ちつけた。

何度か金属バットを打ちつけるとダンゴムシが消滅した。

ただ、いつもの違うのはその場にインゴットと呼ばれる

塊が残っていた。

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