20話「銃無双」
風呂場からヴォラク達は駆け足で飛び出した。風呂に入ったせいなのか、自分の足がいつもより軽かった。
外の世界は明るく、いつもの様に日の光が自分を照らしていた。
まるで青く輝く炎の様に刺す光はヴォラクにとってはただの眩しい存在だけにしか過ぎない。
違う…邪魔なだけだ。
「サテラ、今日はクエストを受けに行くよ。それも最難関のクエストを…」
「はい!全力でお手伝いします!」
「わ、私も行きますよ!!」
「分かってるって…」
少し会話をしながら人々が歩く街を歩いていた。
相変わらず男からは嫉妬の目を向けられているがもう慣れてしまった。(慣れてもいいのだろうか?)
そして最近になってからは仮面を付けた自分に恐怖する人が少なくなっている気がした。自分に恐怖している人よりも自分の事を嫉妬している人が増えた気がする。
「取り敢えずクエスト受注所に行くぞ。早くしないと他の奴に取られてしまう……あ…そう言えばシズハって職業何だ?」
シズハの職業をヴォラクは知らなかった。会ってすぐは彼女の見た目から見て魔法を使う職業だと思っていたが、本当の職業はまだ知らなかった。
「私の職業ですか?えぇっと…私の職業は『魔法士・古型』です」
(ん??何だその名前……厨二病が考えた名前かな?)
「シズハ、その職業はどんな能力があるの?」
「ちょっと難しいけど……まぁ言わせてもらうね。この職業は古い魔法を使う職業なの。能力は今の魔法に勝っているけど、逆に魔法の数とか発動や詠唱に時間がかかると言う弱点もあるの。でも私はもうレベルが80を超えているから詠唱は必要ない、無詠唱で発動出来るんだけど私の場合は何故か昔から無詠唱で発動出来るの。不思議な話でしょ?……これが私の職業だよ」
「成程……後方からの支援攻撃がメインの時間だな。それなら魔法と合わせてステイメンを使用するのもいいだろう」
「魔法ですか……カッコイイねシズハ!」
「そ、そんなカッコイイなんて」
(ガ○ダ○で言う所のバス○ー○ン○ムかな?いや…後ろじゃなくてめっちゃ前に出てたなあいつは……)
「よし…これで準備は整った…行くか」
「「はい!」」
ヴォラクの一声でシズハとサテラはヴォラクの後に着いて行った…
「はぁ……ヘヴィだぜ」
「そんなバナナ……難しいクエストが全くない…」
「これじゃ魔物殺せない…」
運悪く難関なクエストが無かったのだ。一個や二個あったのではない。本当に一つも無かったのだ。
あったのは何かの採集クエストや配達のクエストばかり、討伐クエストも全く難しくないクエストばかりだった。
ヴォラクは意気消沈してしまったが今日は運が悪いだけと自分に言い聞かせた。
「どうする?今日はクエストするのはやめて宿探すか?」
「もしかしたら宿で大人しくしてる方がいいかもしれませんね……でも宿行くなら主様とまた…」
「サテラ?何か言った?」
「いえ…何でもありません」
(サテラはきっとヴォラクさんと……○○○な事しようとしてるのかな?でも……そんな事するなら私も……って何考えてるの私!?」
ヴォラク達は渋々クエスト受注所を後にした。「また明日にするか」と言って宿を探そうとしていた時だった。
「主様!あれ見てください!」
「何だ?僕達の指名手配書か?」
「そんな馬鹿げた物じゃありませんよ!ダンジョン参加の受付ですよ!」
「な、何だって~!」
「ダンジョンなら……魔物を大量に殺せる!」
サテラが指差す方向を見る。そこには召喚された後に入ったダンジョンがあった。
その時あの出来事が蘇る…この世界に召喚されて一週間の訓練を重ねた後にこのダンジョンへと入った。
しかし自分は何もやっていない。ただ前で戦う勇者達を見ていただけだ…僕はただの荷物持ちだった。周りの人間の荷物を持っているだけで戦闘に参加する事は一切無かった。
自分では何も出来ないと分かっていた。戦う為の職業も持てず近くの人間に馬鹿にされた。
そして挙句の果てには……仲間の持っていた荷物を強奪したと言われてしまい…女性に嫌がらせをしたと言われる始末だった。 しかしそんな事を自分はしていない。周りの人間が自分を妬んでいたから、僕が邪魔者だったからだ。
自分を排除して…共に召喚された勇者達は満足しているのだろうか?嫉妬する存在を消して嬉しかったのか?しかし自分にそんな事は一切関係ない事だった。
「主様?どうしましたか?」
1人の少女の声が自分の耳に入る。優しく…落ち着く声だった。今僕は大切ななにかを失っている。しかし全く嫌とは思わない……今の自分には仲間が居た。
サテラとシズハと言う存在が………
「すまない…少し昔の事を思い出していただけだ……」
「昔の事……ですか。私と同じ辛い事を……」
「まぁ今は気にしないよ。第一気にする必要も無いからな」
そう言ってヴォラクはサテラの頭を撫でる。頭を撫でられたサテラはまるで天使の様に微笑んだ顔をヴォラクに見せていた。
「で?どうしますか、ダンジョン…行きますか?」
「行くよ……敵を蹂躙するには丁度いい」
「主様…お手伝いします…」
「じゃあ…行こうか」
そう言ってヴォラクはダンジョン受付に向かった。
「えぇっとじゃあ3人だね。でも気を付けなよ、このダンジョンはこの国では難易度高いからくれぐれも死なないように」
「ああ…分かった」
受付に少し警告されたがそんな事ヴォラク達にとっては無用な警告だった。
彼らは銃を使う。大抵の魔物は為す術もなく彼らの使う銃に命を奪われる事となる。
他の冒険者達がダンジョンへと潜り込んで行く。その人達の背中にヴォラク達も着いて行った……
ダンジョンの中は暗い道が続いていた。周りの冒険者達と共に灯りを灯して歩いていた。
灯りを灯す為のランプなどは無い為シズハが使う光魔法を代用した。
土の臭いと人々の身体の臭いがヴォラクの鼻を刺激する。ずっと鼻に入ってくるのが嫌になる。しかし今は耐えるしかない。
「主様…ちょっといいですか?」
サテラがヴォラクに小声で話しかけてきた。少し困った表情でヴォラクの耳元に話しかけていた。
「さっきからあの冒険者が私の事をずっと見てるんです。何か……気持ち悪いです。何とかしてくれませんか?」
ヴォラクがサテラの言っている方向を見る。そこには中年の冒険者がサテラを目で追っていた。はっきり言って気持ち悪い。
「奴は殺すよ」
そう言ってヴォラクはサテラを事をじっと見続ける冒険者に近づいた。
「おいお前…」
「何だ!?俺に何か用か?……そうだお前に言う事があったんだ。仲間の女達を俺にくれな…」
ヴォラクは冒険者の男の額に銃口を押し付ける。
「死んで…」
「ふぁ!?」
そのままツェアシュテールングの引き金を引いた。冒険者は頭から血を飛散させる。
後ろに倒れ込み絶命して動かなくなった。ダンジョンの中で銃の音が響く。ヴォラクには銃の音など聞こえていなかった。
周りには数人の冒険者が居た。その現場を目撃して、他の冒険者達は自身の武器をヴォラクに向かって構えた。
「僕達の行いを見た者を…決して生かして帰す訳にはいかない…覚悟してね」
「な!この…人殺しがぁ!」
「死んで詫びろぉ!」
2人の冒険者が剣を持って襲いかかるがヴォラクは斬撃を軽やかに避ける。
そしてツェアシュテールングを二発連射した。発射された二発の弾丸は2人の冒険者を撃ち抜く。1人は胸にもう1人は肩に命中した。
「ねぇ…今どんな気持ちだ?」
「痛い…痛い!助けてくれ!」
「金はいくらでも払う!お前にはちゃんと謝るから!助けて!」
「いいよ」
「ほ、ホントか!?」
「死んでから助けてあげる」
そう言ってヴォラクは再びツェアシュテールングを冒険者達に向かって発射した。二発の弾丸は頭に命中した。
冒険者は絶命している。1人は脳を飛散させていた。血の匂いと死んで横たわる冒険者を見ていたサテラとシズハは…
「ヴォラクさん?何を……しているんですか?」
「邪魔者を殺しただけだ」
シズハはヴォラクが言った事と辺りの現場を目にして、吐き気が込み上げてきた。シズハは吐きそうになりサテラがシズハの背中を擦る。
「シズハ…びっくりさせてごめんね。でもこれが主様のやり方なの…理解してあげてくれない?」
サテラはシズハにそう伝えるがシズハはサテラが言った事を理解するのは少し難しい事だった。
「ヴォラクさん…今人殺しましたよね?その武器で…人殺し犯罪ですよ…」
「いいんだよこれで…2人を守る為にはこうするしかないんだ」
「ヴォラクさん……」
シズハが次の事を言おうとしている間にヴォラクは死体の片付けを始める。このまま放っておいたら危険だ。
「シズハ、炎系の魔法は使えるか?」
「え、炎魔法ですか?使えるけど…何に使う……まさか」
「こいつらを燃やす。それが一番だ」
「シズハ…お願いできる?貴方にしか出来ないの」
「………分かった。気は進まないけど……『焔』」
シズハが魔法の名前を唱えると冒険者の死体があった場所に牢獄の様な炎が現れた。
炎の牢獄に閉じ込められた冒険者達は焼けただれていきながらその姿を消してしまった。
その光景を見ていたヴォラクは何も言わなかった。
「…終わったか?」
「はい…終わりました。でもこんな事する必要あったの?」
「守る為さ……守りたい物があるなら、死に物狂いで守る。サテラやシズハを手離したくないんだ…僕の仲間だから……もう1人は嫌なんだよ。2人が僕の元から居なくなるのが怖いんだ」
ヴォラクの低く少し怯える声はシズハの耳の奥に届いていた。
「そんなに私達の事を…大切思っていたなんて…まだ会ってそんなに時間は経っていないのにヴォラクさんは私を仲間だと認めてくれているの?」
「仲間以外に何があるんだよ…他に何も無いだろ?」
「そうだよね…仲間だから守ってくれた。普通の事かもね?」
「……シズハ…」
シズハの言っている事がサテラには何故か悲しく聞こえていた。何故悲しく聞こえていたかはサテラには分からなかった。
「で…いつまでも僕達はここで石みたいに固まってる訳にもいかないぞ。早く行かないと魔物を殺せない」
「そうですね。早く行かないと…シズハも早く行こう」
「分かった…いつまでも縮こまってる訳にはいきませんよね!」
サテラはシズハの手を握る。シズハはサテラの手を握ったまま歩き始めた。再び3人は薄暗いダンジョンの道を歩き始めた。
(シズハの手を握るのって僕の役目じゃね?)
ダンジョンの道を歩くヴォラク達だがずっと疑問に思う事があった。
魔物が1匹も居ないのだった。先に進んだ冒険者達が倒したのかもしれないが本当に何も居ないのだ。
ダンジョンなのでモンスターや魔物なんて何匹も居ると思っていたが何も居ない……最難関のダンジョンですら僕達は魔物を狩る事が出来ないのか……
「何故だ…こうも運が悪いんだ?狩りたいのに何故なんだ~!」
「どうしますか?帰りますか?」
ヴォラクとサテラは今まで歩いてきた道を向いた。
そのまま悲しい背中を見せたまま逆方向へと歩き出したヴォラクとサテラだがシズハが2人の足を止めた。
「ヴォラクさん!サテラ!ちょっと待って。この先に人の気配がします!それに多人数だよ、もしかしたら…私の時みたいに」
「私の時みたいに」その言葉を聞いて、ヴォラクはシズハの方に身体を向けた。
「助けにいくぞ!サテラ来い!」
「あ、主様!?急に何を!?」
「助けにいくだけだ!」
もうシズハみたいな女性を増やしたくない。あの時はシズハが犯される前に助ける事が出来たがもしもここで帰ってしまえばこのダンジョンの攻略に参加した女性達は……その先を考えるのは嫌だった。
「女の子は絶対に助けるぞ!男はどうでもいいが…」
「ヴォラクさん?何で女性の人だけ助けるの?」
「何となく」
ヴォラクはツェアシュテールングを取り出し、寄せ集めた布を持った。
サテラとシズハもネーベルとステイメンを構える。
「行くぞ!サ○ペ○トテ○ルミッションスタート!」
「何ですか?それ?」
「いや……少しミスっただけだ」
ヴォラクはいきなりミスしてしまった?
「まぁ何だ………行くぞ!」
取り敢えず「行くぞ!」と言って奥の大きな部屋に向かった。
部屋に入るとヴォラクはすぐに魔物に銃弾を放った。
「ふざけるなぁ!」
ダンジョン攻略に参加していた女性達は今自分の目の前で魔物達に陵辱されていたのだった。
ヴォラクは他人を…………のは大好きだが逆にそれを見ているのは嫌いだ。
「くっ!魔物はこれだから許せない!」
シズハもすぐにステイメンでヴォラクの援護を行う。ステイメンの銃弾は風を斬り、魔物の体を肉片に変える。
「今助ける!」
両手を縄で拘束されていた女性達は気を半分失いかけていたがヴォラクの呼び掛けにより正気を取り戻した。
「君!大丈夫か?」
「はい何とか…大きな怪我はしていません……でも」
「悪いが今は君の話を聞けるほど暇じゃないんだ。取り敢えずこの布で身体を隠しとけ。他の女の子の分もあるから」
そう言ってヴォラクは他の女性の拘束を解除し布を渡した。
「さて……女の子を弄んだ罪は重いぞ…一気に殲滅する」
「主様…何かいい案はありますか?」
「作戦無しで戦うのは危険だよ」
「そうだな……僕達の最大攻撃力で敵を無効化する」
「いいねぇそう言うの。シンプルで分かりやすい」
少し笑った3人は魔物の殲滅を開始した。
「徹底的に排除する…」
「ニンゲンゴトキガァ!」
後ろから前にも戦ったリザードマンが20体現れた。しかし前と違い体の色は緑色から茶色に変わっている。
「邪魔をするな」
長剣を持ってヴォラクに斬りかかってくるリザードマンだがヴォラクに剣で挑むのは無謀だった。
ヴォラクは左手に鞭を右手にツェアシュテールングを握る。離れて弓などで攻撃すればツェアシュテールングの餌食となり、近接で剣や槍で戦えば身軽なヴォラクに避けられてしまい、鞭に取り付けられたナイフの餌食となる。
そんな事を続けているとリザードマン達はすぐに死んでいく。
気が付けば辺りは血の海。血肉が転がり、切断されたリザードマンの手足が辺りに重なる。
ヴォラクの黒色の服は赤黒く輝き顔に付けていた仮面すらも赤く染まっていた。
「ざっと見て…ゴブリンが12匹…中型は1体小型が11体。小型はネーベルで!」
サテラはゴブリンと交戦していた。相手の数は12匹だった。
ゴブリンは不気味な表情でサテラを見ている。きっとサテラを生け捕り、さっき見た女性達と同じ事をされると思ったが捕まる訳にはいかない。
「まずは小型を破壊します」
小型のゴブリンはサテラに向かって棍棒や小型の剣を持って突撃してくるが銃相手に近接武器で立ち向かうのは自殺行為だ。しかしそんな事はゴブリンには分からない。
サテラは向かってくるゴブリンにネーベルの銃弾を連続で浴びせる。連続で発射された銃弾は轟音を響かせる。その音はダンジョンの更に奥へと響いていた。
小型のゴブリンはネーベルの弾丸を受けて死んでいく。叫ぶ暇もなく即死していく。
その姿を見た残る三匹の小型ゴブリンは武器を捨てて逃げ出してしまった。しかしそれを見逃す程サテラは優しくない。
「何処へ行くのかな?」
逃がす訳もなくネーベルの銃弾は残るゴブリンを貫いた。
小型のゴブリンは全て絶命してしまい残るは小型よりも一回り大きい中型ゴブリンだった。
「最後はお前か…図体だけデカいなんて事はないよね?」
中型のゴブリンは雄叫びを上げながらサテラに掴みかかってきた。もしも捕まったらきっと離してはくれないだろう。
ゴブリンが掴みかかってくる。しかしサテラは後方へと飛び上がる。ゴブリンの着地を狙う様にサテラが着地しようとした所に立っていたが。
「そんな事も分からないの?馬鹿だね」
サテラはゴブリンの頭の乗っかった。中型とは言ってもかなりの大きさなのでサテラはゴブリンの頭に乗る事が出来た。
「次はもう少し考えて戦ってね」
そのまま脳天にネーベルの残弾を全て撃ち込んだ。
マガジンが空になり、トリガーを引いても弾が出なくなった頃…ゴブリンは地面に倒れ込んだいた。
「弱いね」
「私は残党狩りか…まぁいいか。それじゃ皆死んでもらうよ」
シズハの前に現れたのは五体のスライムだった。触り心地は悪くなさそうだが、スライムに取り込まれたら生きたまま身体を溶かされるとも聞いたので、今回は触るのはやめる事にした。
「スライム相手じゃステイメンは使えないな…なら魔法で片付けるか」
シズハはステイメンを地面に置き、いつも使っていた大きな杖を取り出した。少し揺れるだけで付けている鈴が鳴り、輝く金色の輪がダンジョンの中で光っていた。
「この魔法で『雷絶』」
シズハが魔法を唱えるとダンジョンの中から黒い雲が現れる。見ているだけで不気味に思える。黒色の雲はスライムの上に移動する。
「死ね」
大量の落雷がスライムに直撃した。鼓膜を破りかねない雷の音がシズハの耳を刺す。流石にシズハもキツイので耳を指で塞いだ。
(やっぱりこの魔法強いけど耳に凄く悪い)
目を閉じて耳を塞いでいる間にスライム達は黒焦げになっていた。真っ黒になりそのまま姿を消滅させた。
「終わったね……ん?」
「ヴォラクさん!こっちの殲滅は終わったよ!」
「主様!こちらも終わりました」
「お、お疲れさん。僕も殺れたし、女の子の救助も終わったよ」
「あ、後男の冒険者も何人か生存してたよ。6人ぐらい。後はもう死んでた」
「あぁ…分かった」
シズハの言葉通り、奥からは負傷した男の冒険者達が現れた。
しかし彼らは黙り込んだままでヴォラクにお礼の言葉を言わなかった。
しかしヴォラクは誰かからお礼の言葉を求めている訳では無い。
「冒険者さん…ありがとうございます。助けてくれなかったら…私達は」
しかし女性達はヴォラクに感謝の言葉を述べた。
誰かにお礼を言われるなんて久しぶりだった。
「困ってる人が居たら助けるのは普通だ。でもこれからは自分の身は自分で守れる様になれよ。また助けてもられるって感じの甘い考えは…捨てろ」
「わ、分かっています」
「主様一度戻りましょう。この人達は心身的に結構危ないです。冒険者治療所に連れていきましょう」
「そうだな……ってそんな所あるのかよ」
ヴォラク達は負傷した冒険者達を連れて地上に戻る事にした。
ダンジョンからの帰りにヴォラクが助けた女性達はヴォラクの傍を離れようとはしなかった。理由はヴォラクには分からない。
(ククク………銃で無双出来たぜ!)
また更新に時間がかかってすいません




