特別話.2「クリスマス事後」
クリスマス、今日となれば過ぎた事である。
しかし過ぎた事とは言っても、残酷な出来事が起こる事は間違いない事であった。
因みにではあるが、作者も例外ではなかった。作者も主人公勢も同じく、かなりイレギュラーなクリスマスを過ごす羽目になった。
「作者、クリスマスイブはどうだった?」
「クリスマスイブはシューティングゲームをした後、クレーンゲームで二千円溶かして、凹んだ」
「それは楽しそうだな」
「そう言うお前はどうなんだ?イブにでも何かあったか?」
その言葉に凱亜は誇らしげな表情を浮かべた。まるでこの世にいる非リア充を見下すかの様な醜くも誇りのある表情であった。
万年彼女ゼロの作者にとってはぶっ潰したいぐらいである。
「へへへ、サテラとシズハの三人で甘々な夜を過ごしていましたよ、作者様。あんたみたいな万年非リア充の奴と違ってなw」
創造物風情で中々に卑劣な言葉をかけてくる凱亜にイラつく作者ではあるが、こんな風にしか話せない様に設定したのは作者自身である為、何も言い返す事は出来なかった。
「俺のクリスマスなんて、橋の下で冬場なのに線香花火やったり、友達の元カノの手紙をファイヤーしただけだぞ?」←これは本当に起こった出来事です
「中々に尖ったクリスマスだな…」
クリスマスに花火、元カノの手紙をライターで燃やし尽くす、これはノンフィクションであり実際に起こった出来事なのだが中々に尖ったモノだと作者自身もそして凱亜も感じていた。
「まぁ、面白い余興であったから良しとしている。この様なイレギュラーも良いモノだよ」
そう作者は凱亜に語りかけ、片側に置いてあったテーブルの上に置かれたカップを手に取り、中に注がれていた甘い味のするココアを一口、口の中に運んだ。
「お前も一杯飲むか?」
「あ、あぁじゃあ頂こう」
凱亜も作者からカップを受け取ると、その中に注がれていたココアを一口、作者と同じ様にして口の中に運んだ。
「良い味だな…」
クリスマスは過ぎたが、それでも懐かしさを感じさせてくれる様な気分になる。
作者は彼女はいなかったが、かなりハジけたクリスマスを過ごす事が出来た。
形は違っても、楽しい事の一つや二つは存在している。
だが……。
「彼女がいないと言う事に変わりはないんだよなぁ……」
結局、根本的な事に一切の変わりは存在していなかった。作者は爪を噛みながら、そうボヤいていた。
「おつw」
「いつの日かお前の前に立ちはだかってやる!」
メリークリスマス(少し遅いけど)