最強の堕天使降臨
俺はソラを背負いながらラハブ達と共にZiraiyaの後について行く。
すると、次の渦がすぐに見付かった。
「よし、入るぞ」
「ああ」
俺はZiraiyaに頷くと渦の中へと入って行く。
「来たか……」
そこで待っていたのは優雅に紅茶を飲む漆黒のマントに黒いノースリーブ、黒いジーパンを履いたルシファーだった。
……よりにもよってルシファーかよ。
ルシファーはネロの未来の姿の一つだ。
その力は破壊神の次位に馬鹿みたいな実力を持っている。
いや、実力からすれば、破壊神よりも上かも知れない。
なんせ、頭も回るからな。
俺達は各々の武器を手にルシファーに身構える。
そんな俺達を見て、ルシファーは笑う。
「抵抗は無意味だ。お前達に私は倒せない」
そう言うとルシファーは手にしていた懐中時計を見る。
「五秒やろう。それまで生きてられたら、此処を通してやろうではないか?」
「……随分と優しいんだな?」
ラハブの問いにルシファーは笑う。
「それだけ実力差があると言う事だ……行くぞ?」
そう言うとルシファーの姿が消えたかと思うとラハブとZiraiyaが後方へと吹っ飛ぶ。
「……一秒」
ああ。これはあれかな?
詰んだかも……。
なにせ、このルシファーって奴は"歩くだけで光を超えられる事が出来る"のだから……。
俺はそう思いながら、ソラを背負うのを止める。