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獣の国でお嫁さん  作者: つんどら
ちょっとそこまで冒険
19/28

19 地震・雷・拉致監禁









ヴラディークは満身創痍のまま颯爽と帰って行った。

ちなみに去り際にはしっかり「覚えていろっ!」と捨て台詞を吐いて行った。

「……魔族って」

見た目が完璧なだけに、なんとなく残念な気持ちになった。


3日後、有馬は漸く動きやすい服装になって上機嫌で街を歩いていた。

深緑色のチュニックに、枯葉色のズボン、足元はやや赤味がかった茶色のブーツ。

上は茶色いスエード生地のコートで、なんと素材は魔物の革らしい。

利用できる物は利用するという商売魂が透けて見える。

ちなみに金貨2枚分もしたが、高いだけあって丈夫で軽く、更にこれでもかと言うほど裏地に魔術を織り込んである。

防寒・防刃・防火・防水・防塵・耐熱・衝撃吸収・温度調整・軽量化、その他諸々。

最早魔道具と言っても良いレベルだ。

「全身で金貨5枚もかかってるだけあるなあ」

チュニックとズボンと下着その他で金貨2枚。靴2足で1枚。コートに2枚。

全身で50万円、とかなりお高い金額になっている。

少なくとも元の世界なら考えられないレベルだ。

「そうだな」

そう言いながら隣を歩くのはランラクルである。

ここ数日でもうすっかり有馬の付き人状態になっていた。

ちなみに数馬は武器屋を回ったり依頼をこなしたりと飛び回っている。

サンドルやカラカはそれに付いて行っているようだ。

「……ラルは何かすることないの?」

「探せば無くもないが。今はお前の護衛を頼まれてるからな」

有馬は毎日街を出ては魔法の練習に勤しんでいる。

街の近くにちらほら現れる弱い魔物を相手に戦ってみたりもしている。

相手は第十級程度の虫系の魔物なので、害虫駆除程度の気分でいるが。

ちなみに魔物は強さ・危険度で第十級~特一級までに分類され、不定形種や怪鳥種、無機物種、などに種別されている。

「お疲れ様でーす」

「おう、おはようさん。今日も練習か? 気を付けろよ」

「うぃっす」

すっかり馴染みになった衛兵に声をかけて、街の外に出る。

そこから暫く右に歩き、街の中から見えない程度の場所で準備運動を始めた。

「よいーっ、しょ」

昔に比べて随分固くなった体を、ぐい、と折り曲げる。

一応爪先に指は届くが、かなり痛い。

更に腕を回し、首を回し、後ろに腰を曲げ、としっかり体を解す。

「……よし」

準備運動を終えると、ラルに声を掛けて更に歩いていく。

街の周り数百メートルは草原と砂地で、その先には森がある。

「じゃ、いってみよー」

「あぁ」

有馬は遠くを《精霊眼》で見る。森の中にちらほらと、魔物の黒い魔力が窺えた。

ついでに言うと《精霊眼》を使うと視力が大幅に上がるので、中々重宝している。

ただし使った後、多少目が疲れる。

森から少し離れた所で立ち止まると、有馬は右手を持ち上げて軽く振る。

「便利だなー、ほんと」

ふわりと風が発生して森に向かって吹き抜けると、誘われたように魔物が数匹出てくる。

今の風は普通のものではなく、虫の魔物だけを誘うという植物の香りを真似た匂いがする風である。

「ぼーっとするな。来るぞ」

「うぃっ」

両手を前に向かって突き出し、ぎゅ、と唇を結んで集中する。

体内の魔力の流れを動かし、全てを手の平に向かって流していく。

「大丈夫か?」

「いける」

ギギュィッ、と奇妙な声が近くなる。有馬は一気に魔力を押し出し、同時に全て変換する。

「――っえい!」

炎の塊が飛んで行き、こちらに向かって掛けていた30cm程のバッタ型の魔物を焼く。

あっという間に勢いを失い火達磨になったそれらに、ふぅ、と胸を撫で下ろした。

「成功成功。消火ー」

斜め上空に腕を伸ばし、ぐるりと大きくかき混ぜる動きをする。

空中に現れた直径2メートル程の水の球を、燃えているバッタの上に落とす。

じゅう、と音がして火が収まった。

「……どう考えても自然魔法の方が便利だな」

「あたしもそう思うけど。でもそれだけやってちゃ駄目だし」

こういった自然の中でなら、マナは殆ど無尽蔵である。

自然魔法は余りにも手軽で便利すぎるのだ。まだ応用は出来ないが、無尽蔵に炎を生み出せる、それだけで圧倒的なアドバンテージになる。

だが、人間楽な事ばかりしていては成長できない。

「部屋の中では使いにくい、んだったな」

「うん。空気の抜ける場所じゃないとマナが薄いっぽい」

マナは基本的に壁を通り抜けたりはしない。空気と同じようなものである。

ただしマナの篭った物というのもちらほらあり、そこのところは有馬もよく分からない。

城の自室は何故かずっとマナが濃いままだったのだが、宿の部屋などは数度魔法を使うとマナが薄くなって威力が出なくなる。

暫く待てばまた元に戻るが、それでもその時間は命取りになりかねない。

と言う訳で、他の魔法を鍛えているのだ。

「しかし、もう少し素早く発動できないとな」

「う……まあ。うん」

「……まあ、練習だな。ほら、次が来るぞ」

うい、と有馬は目線を森に向ける。

今度は論理魔法を試してみる事にした。

城で覚えたものはあまり多くは無い。基本となる《対象指定》、《範囲指定》、《発動》、《起動》、《停止》だ。

更にこちらに来てから、一応街の本屋に行って簡単な攻撃魔法の載っている本を買った。

載っている内容は大したものではないのに銀貨2枚もした。全くもって恐ろしい。

と言う訳で、有馬は《火球》と《石礫》と《氷柱》を覚えた。どれも攻撃を飛ばす単純な魔法で、それだけに魔力消費も小さく数が打てる。

「《石礫》!」

地面の土を《浮遊》、《固形化》、《硬化》、《固定》、《射出》、という一連の流れを纏めた魔法が《石礫》である。

これに《範囲指定》と《発動》を組み合わせて纏めたものが、有馬の頭の中に入っている。

魔法式の纏まりに名前を付け、その名前を簡易詠唱とする事で発動成功率を高める、という方法はアニマラーナから広まった発想だ。

何を隠そう、シヴァの父親の発明である。

「グロいっ! 《氷柱》!」

虫がグチャァと音を立てて潰れた。有馬は後続の魔物達に向かって、尖った氷の柱を次々と射出していく。

魔力が多いためか、この程度では疲れも全く見えない。

ちなみにこの世界では科学が発展していないため、氷や水、炎を発生させる魔法についてはかなり抽象的になっている。

例えば火を発生させる魔法は《発火》だ。流れも何もなく、《発火》、《発動》、それだけで火を発生させる事が出来る。

ちなみに《火球》は、《発火》、《浮遊》、《成形》、《拡大》、《固定》、《射出》からなる。

「《火球》! ……終わり?」

「そんな乱れ打ちしてたらすぐ終わるだろ」

有馬からすれば「抽象的なくせに長くて面倒」なのだが、そもそも普通の人間は古代文字など読めないのである。

「って言うか、もっとこう、でかい魔法を打ちたいよね」

「自然魔法で試してみたらどうだ」

「……いや、……うーん?」

有馬は両手を上げて、掌を天に向ける。

「光とかかなー。熱いやつ」

「光系はかなり難しいものだと思うが」

「いや、マナをひたすらぐるぐるやってると光るしー、まぁただの光る球なら簡単だと思う」

うーん、と唸って両手をくるくると上で回す。

次第にマナが球形に集まり、ランラクルの目にもきらきらと輝いて見える。

「……おお」

「腕疲れてきた」

マナは掻き混ぜられた勢いのまま回りだし、くるくると光の帯になって纏まっていく。

そして出来上がった高密度の光の球。

鞠のようにマナの糸で編んだそれを、有馬は「うーん」と一瞬悩んだ後、

「ていやっ」

そのまま森の中に投げ込んだ。

「おいっ!?」

「や、大丈夫大丈夫」

光球は木々をすり抜けて、そのまま霧散していく。

所詮ただのマナの塊なので、自然物に影響を与えることは無い。

まあ多少付近のマナが濃くなるかもしれないが。

「……いや、ぶつけたら魔物はどうなるんだ?」

「へ? ……どうだろ。平気なのかな?」

有馬は森の中からマナを引き戻し、再び手元に集める。

なんとまあ指先1つでそんな事が出来てしまうのだから恐ろしい。

「お、おぉう……ラル、剣用意」

《精霊眼》を発動させる。明らかにサイズの可笑しい黒い塊を発見し、有馬は慌てて促した。

「……お前なっ!」

「いや、ほんと、ごめん!」

マナを吸い込んだのか、あるいはマナに惹かれて来たのか。

魔物の正体は今だはっきりとせず、その生態も解明されてはいない。

兎に角、危険であるという事だけははっきりと分かっている。

「下がってろ。俺に当たらない範囲で攻撃を」

有馬はこくこくと頷き、マナを集めて塊にし始める。

黒い塊は駆け出したらしく、速度を上げてこちらに向かってきた。

「離れてろ」

そして森から飛び出して来た、有馬の頭ほどの高さがある巨大な――

「う、……ね、鼠……?」

灰色の、鼠。

一直線にラルに向かって駆ける鼠は、涎を口から撒き散らし、血走った目をしていて――醜悪で、おぞましい。不快感しか生まれてこない。

有馬は数歩下がり、僅かに手を震わせながらマナを次々に変質させて行く。

火事場の馬鹿力というものか、塊を幾つも配置して変質させるという新技までやってのけた。

「うえぇー」

キシャァァアと鼠らしからぬ叫び声を上げる魔物に、有馬はうろたえつつも火の球を放つ。

指先で弾くように飛ばしていく。剣で鼠を受け止めていたラルを器用に避け、火の玉は鼠の脇腹に命中した。

「上手いぞっ!」

「……っうぃ」

口をがぱ、と開いた鼠。その口から黒い魔力が迸り、有馬は鳥肌の立った腕を服越しに撫で付ける。

(無理ほんと無理生理的に無理マジ無理っ!)

鼠の皮は中々硬いらしく、斬りつけてもさほど傷つかない。

しかしランラクルはしっかりとその場で押し留め、有馬を気遣う程度には余裕がある。

「キシャアアァアアアア――ッ」

有馬は思いっきりびくついて後ろに飛びのいた。

そして我武者羅に左手を振り下ろす。噴き出した、高温の蒼い炎が鼠を舐めるように焼いていった。

しかし体を焼かれても止まる事は無く、むしろ更にグロテスクな様相になった。

「うひぃ……っ」

その手の耐性はあると思っていた有馬だが、実際に自分でした事となると鳥肌が立つ。

表皮は焼け爛れて崩れ、ぽたぽたと肉と血が零れ落ちる。

元々の醜悪さも相俟ってもう目も当てられない、が、目を逸らす訳には行かない。

「はぁっ!」

ランラクルが力任せに斬り付ける。鼻先のあたりがそのまま千切れ飛び、有馬は「ひっ」と小さく悲鳴を上げた。

――恐ろしい。おぞましい。気持ち悪い。

けれど、手を止める訳にはいかない。

有馬は手を振り上げた。自分の敵を、殺すために。

「――っ」

大きく息を吸い込む。直径3メートル程もある巨大な岩が、手の上に出現した。

「下がってっ!」

「何だ、……っ!?」

思い切り飛びのくランラクルを見届けると、有馬は正義の鉄槌を振り下ろすように、その腕を振る。

その後聞こえた音がどんなものだったのか、有馬は覚えていない。

「っあ」

直後に後頭部に衝撃を受け、昏倒する羽目になったからである。





ファンタジーの、というかRPGの定番といえば、攫われるヒロインである。

大抵の場合主人公はそれを助けに行くもので、助けた後には愛が芽生えることだろう。

尤もその姫に裏切られるというえげつないストーリーのゲームを有馬は知っているが。

「……っう」

はたしてその姫たちはどんな気分だったのだろうか。

恐ろしかっただろう。魔物の巣窟に1人、どんなに心細かったか。

そんな状態に1番に助けに来たのなら、勇者だろうが、戦士だろうが武道家だろうが、全くもって関係なく釣り橋効果で一発だ。

有馬は目を覚まし、そんなハッピーエンドを期待したくもなる、と溜息を吐いた。

(……まさか。あのタイミングは無いでしょ、ふつう)

柔らかなベッドに寝かされている。城の寝室の物と負けず劣らず高級そうなベッドだ。

滑らかで軽い絹が何枚も何枚も重ねて掛けられ、最早ミルフィーユ状態。

服もまた絹で、胸元や袖に恐ろしく繊細なフリルとレースが使われ、もう触れただけで溶けそうだ。

(……攫ったのにこの待遇。金持ちで、関わりがあるのは)

あの真面目なのか変態なのか今一分からない吸血鬼しか思い浮かばない。

有馬は眉を顰め、うんざりとした顔をする。

(魔王になれとか言ってくるのかな、また……)

いくら何でも、魔王ルートは遠慮したい。

ヴラディーク並、またはそれ以上の者が3人居て、更に元魔王や神獣や精霊を味方につけたとして、自分が勇者(数馬)に勝利する光景は想像がつかない。

そしてもし、負けたとしたならば。

(魔族側は確か、獣人と竜人……だっけ?)

勇者対魔王。言わば、代理戦争というものだろう。人間達にその意識が無くとも。

負けてしまうと、獣人や竜人への風当たりは強くなるかもしれない。

そう思うと、負けないに越した事は無い。

(……うーん)

暫く思案していると、ドアがノックされ、返事を待たずに開く。

やはり予想していた通り、ヴラディークが入ってきた。

「目は覚めたな」

「死ね変態」

有馬は思い切り蔑んだ目でそう言った。

出会い頭の一撃に、余裕綽々だったヴラディークの顔が引き攣る。

「おっと間違えた。どうも、変態」

「……。小娘、その暴言は許そう。一先ず契約してもらおう」

「何が一先ずだっ!」

思い切り本題である。

有馬はとりあえず体を起こし、ヴラディークの端正な顔を睨む。

「契約するだけで良いのだぞ?」

「そっかー。ゴンザレスがいい? ゴン太がいい? 権左衛門がいい?」

「? どれでも良いが」

「つまらん……」

皮肉は通じなかった。有馬は口を尖らせ、前攫われた時よりは緊張感無くヴラディークを見る。

あの時は殺されるかもと思っていたので緊張したが、今となっては恐らくそれも無いと思われる。

「ここは?」

「魔領ディーヴィアの、東の城だ」

「……。うわー」

ジト目でヴラディークを睨みつけ、声を低くして言う。

「興味ないとか言っといて結局連れ込むんだー……へぇー」

「そういう目的ではないっ! 思い上がりも程々にしろっ!!」

「どういう目的? 小娘にはちょっと分からないんだけど」

「どの口でっ……!」

口喧嘩じみた会話をしていると、乱暴に扉が開かれた。

「いつまで押し問答してるんじゃこのボケ!」

「なっ!? ボケとは何だ!」

入ってきたのは、極彩色、という表現の似合う人物だった。

ボリュームのある髪は腰まで伸びて、下半分はマゼンタ、上半分はレモン色、肌は白に近い緑、目は鮮やかな緑。

しかし元の世界のギャル達のように派手なだけという訳ではなく、見事に調和して艶やかさを出している。

顔立ちも華やかで、気の強そうな瞳に赤い唇がまた美しい。ただ1つ気になるのが、

「初にお目にかかる。儂はオーガス・ドルドイ・ベラドルン、樹魔族ドルドイの長じゃ」

「おっ……男、だ、よね」

「む? うむ、男じゃよ。よく間違えられるがのう」

――上半身を思い切り晒している事である。

しっかりと鍛えられた緑白色の肉体。腰に巻いた布は見事な刺繍が施されていて中々美しいが、それ以外に何も着ていない。

美女にしか見えない顔立ちに、未開地の部族じみた格好。

更によく見れば、頭の頂点から後ろに向かって――大きな緑色の葉が、生えている。

「……チコリー、じゃない、あ、どうも」

思わず言いそうになった言葉を押し込めて、一応挨拶をする。

「うむ。この魔力なら問題あるまい」

「だろう。やはり俺の目は正しいな」

「図に乗るな。ほれ、とっとと連れて来んか!」

有馬は暫し、異星人に会ったようにじろじろとその姿を見ていた。

耳は尖っているが、エルフとはやや趣が違う。肌と少し色の違う薄緑のそれには、植物のように白い脈があった。

「さて。名はなんと?」

「……有馬、城崎」

そうか、と魅惑的な笑顔を見せるオーガス。

有馬は美人だなぁ、と思いつつその顔の下方に目を向けては残念な気持ちになる。

(森の主って言うか……樹の妖精って言うか……)

両性具有(そういうもの)として見てしまえば、有りといえば有りなのだが。

「アリマ、手を出すがよい」

「……」

怪訝な顔で、緩慢に右手を差し出す。

オーガスは滑らかな緑白色の指で有馬の手を取り、ふむふむと頷きながら掌の皺をなぞる。

「長生きはしそうじゃが、場合によっては世界か国の為に、若いうちに命を落とすかもしれんのう。あとは……攫われやすい体質じゃな。

恋愛に関しては、一生一途に思う相手が出来るようじゃのう。家族には恵まれるようじゃ」

「……手相っ!?」

くっくっと笑って手を離すオーガス。

こちらにもあったのか、と有馬は驚愕を隠さずに自分の掌を見た。

「死後は子々孫々に崇められるじゃろう。さて、丁度奴らも来る頃じゃて」

「っへ、……」

がちゃりと扉が開き、まずヴラディークが入ってきた。

そして後に続くのは、2人の――魔族。

「……夢魔(ナイトメア)の、メリーディス・クティリリル・ラガルベリー。妖魔族、族長……」

酸素の足りていないような甘い掠れ声で話す、司祭服を着た12、13歳程の少年。

ベルに負けず劣らずの中性的美少年で、髪は桃色がかった不思議な色味の金髪を肩あたりで切り揃えている。

その瞳だけが闇のような黒さで、ヤンデレっぽいな、と有馬は思った。

「悪魔族クルスディータ族長、フィーリシア・クルスディータ・レライエです」

最後の1人は、理知的な雰囲気の女性だった。

きっちりとシニヨンに結った紫髪、冷静な光を宿す金色の瞳。

両腕に這うように描かれた黒い模様がなんとも禍々しい。

黒のチャイナドレスのような服を着ていて、体のラインがはっきりと見える。

出る所だけしっかり出たその体形を、思わず羨望の目で見てしまった。

「……はぁ、どうも」

魔族の四天王を前に、有馬は相変わらずうんざりした顔で返事をした。






ピー●姫ばりに攫われまくる運命だそうです。


なんかもう自分で魔法に関する設定が混乱してきた。

近々整理して一部修正するかもしれません。

うぐぅ……

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