『静と優咲のカフェ巡り』
千夏が誕生日プレゼントを喜んでいたことを報告した黒和優咲は、手伝ってもらった加藤静に報告へ行ったところ、どこか落ち着きがない彼女に、突然腕を引かれ商店街へ来ていた。
静「ユウサクよ…。今日はオレの頼みごと聞いてくれるな?」
優咲「…お、おう。」(めっちゃ真剣な表情だ…、いったいどんな頼み事をする気だ?)ゴクン
静「ユウサク。…今日は、イチゴパフェの有名な喫茶店じゃー!
行くぞ!ユウサク!限定品だから数は有限だぞ!」
優咲「へっ?」
優咲は、静に事情を聴くこともできず、静に引っ張られ、木造建築のいかにも喫茶店らしい所が目に入った。
優咲「静!そんなに急がなくても…!?」
必死に止まるようにに懇願するが、静はそんなことはお構いなしにその店へ走る。
静「ちっ!敵は後ろの奴らだけじゃないか!」
優咲「うしろ?!」
静の言葉を聞き、後ろをちらっと確認する。
優咲「うげっ!?」
まるで、セールで安い商品に飛びつく主婦のように、後ろからは大量の男連れの女性が知ってきていた。
静「ユウサク!一番最初のパフェはオレたちのモンにすんぞ!!」
優咲「なんでそんなに急ぐ必要がぁ?!」
腕が引きちぎれる勢いで引っ張られ、すぐ隣まで来ていた女性たちを抜いていく。
静「一番は!オレたちだぁ!!!」
最初から最後まで訳がわからないずに、優咲は静とともに限定品のイチゴパフェを購入することができたのだった。
ーーー
静「ん〜〜〜ッ!!おいひぃ!!」
優咲「…あぁ…、疲れた体に染みるぜ…。」
なぜこんなに急いだのかは、静がスマホに着けたストラップを見てようやく理解した。
優咲「お前の推しのコラボだったんだな…。」
静は嬉しそうに大きく頷くと、そのストラップを優咲に見せる。
静「ただのコラボ商品じゃないよ…。
これはここでしかゲットできない限定品…、それも、最初のパフェを頼んだ客にしか渡さないサイン入りのストラップ!
もうね!感無量ですわ!!」
アハハっと大口を開いて笑う彼女は、先ほど死ぬほど撮っていたのに、また写真を撮り始めた。
優咲「それ、せっかくの限定品なのにスマホに着けて良かったのか?
家で飾っとくほうがよかったんじゃ?」
静「チッチッチ…、オレの考えは違うんだよ。」
写真撮影を終え、静は得意げに語り始めた。
静「こういう物は、ちゃんと使わなきゃ宝の持ち腐れになっちゃうんだよ!
他のやつは知らんが、少なくともオレは、オレのために使いたいのさ。」
優咲「…へぇ〜、そういうもんなのか。」
静「そういうもんさ。」
静は満足げにパフェを食べながら、そう答える。
彼女の答えに納得しながら、優咲は、また千夏とパフェ買いに来ようと思いつつ、今を楽しむのだった。




