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駄弁まとめ

戦列歩兵が鎧を捨てた理由 その他

作者: 川上綾

攻城戦から野戦に戦い方が変わって歩兵の行軍速度が求められたため。徴兵制によって増大した兵力を渋滞させずに運用するには分進合撃=作戦術?で以て行軍する必要があり、鉄道や自動車や馬(モンゴル軍のような)なしで作戦術をやるには歩兵の行軍速度を極限まで高めなければならない。その為には重たい兜や鎧は真っ先に脱ぎ捨てられる。戦車が自動車のスピードに付いていくために装甲を削ったように。竹束やウォーワゴンも行軍には不向き(駄載できないから道路が必要で、進軍ルートが限られる)。逆に第一次世界大戦の西部戦線では一部の部隊でライフル弾すら耐える非常に重い鎧が使われた。実際ヘルメットは広く使われたし。朝鮮戦争なんかもそうだろうか?狭い地域に対して大規模な正規軍の火力が集中された戦場だった。中越戦争あたりから中国軍はヘルメットを付け始めたからわからないか。cqb戦闘で防弾盾やプレートキャリアを使って防弾するのはこれに近いのではないだろうか。擲弾は攻城戦によく用いられたそうだから。胸甲騎兵が馬鎧をしていないのは多少の銃撃で馬が足を止めることはないから。結局、戦列歩兵コンセプトが終わりを迎えるのは第一次世界大戦の機関銃実用化による戦闘群戦法の完成を待たなくてはならない。火縄銃は連射の遅さを補える長槍との相性が非常に良く、弓に対して威力、射程、精度、運用コストの安さで上回っている。鉄のパイプに着火装置を付けてその辺の人間に持たせるだけ。弾も鉛の玉で良い。硝石のボトルネックさえ解消できれば。これは大航海時代の海運ネットワークによって解決した。海軍が硝石を抑え、硝石を抑えた者が陸戦に勝つ時代なのか?空気銃が大量配備されなかったのはコストが高いから。(少数は運用されていた)100年後のドライゼ銃よりも複雑な構造ではないか?猟兵のライフルによる戦列歩兵が実現しなかったのはコストが高いから?装填速度はあまり問題にならない気がする。その分だけ射程が伸びるから。撃てる人員を多少選ぶのもあるか。(装填に筋力がいるから)火縄銃以前では鎧を装備しない軍隊は弓矢や投石で簡単に負傷して弱かったが、火縄銃以後では盾や鎧を装備しなくとも十分な戦闘力が得られるようになった。(重マスケットなら貫ける)戦闘力の重心が鎧から火器へ移りつつあった。というより、盾に対して矛がようやく対等になったといったところか。鎧に対して有効な手段はナイフで突き刺す、関節技を使う、馬で踏む、ウォーピックで貫通する、熱湯や熱した油とか火炎瓶で焼く、顔を浸からせて溺れさせる、落とし穴や底なし沼に嵌めるとかだろうか。塹壕は機関銃から身を守りつつ前進する最も確実な方法ではある。長い準備砲撃と塹壕をチンタラ掘って辿り着くやり方に対して敵は鉄道で予備部隊を簡単に揃えて待ち構えているから辛いのだが。硫黄島や沖縄戦とか、あらかじめ包囲していてじっくりと攻められる環境なら使えるかな。機関銃はサッと狙撃して馬なり自動車化なり空挺なりで敵が鉄道でやって来るより早く突破する必要がある。

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