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08 ダンジョン


 サリアさんから渡された地図を頼りに、


 ペンネッタの東に向かい、徒歩でてくてくと。



 山道を抜けて、道なき道を進んで、


 やって来ましたよ、これが新しいダンジョン。



 険しい山の岩肌にぽっかり空いた深い穴、


 見てるとなんだかワクワクするね。


 冒険って感じがビンビンだよ。



「いつも通りお気楽だよね」

「まあ、イオさんがいれば、何があっても大丈夫だろうけど」


 メリシェラちゃんも頼りにしてますよ。


 俺も新装備があるから、いつもより頑張っちゃうからね。



 ---



 実は先日、アリシエラさんに俺専用の新装備を作ってもらったんですよ。


"無魔力"の俺は、残念ながらアリシエラさん製の超スゲェ魔導具とは相性が悪かったのね。


 どんなにスゴい付与効果のある魔導具でも、魔力が全く無い俺だと上手く使いこなせなかったわけで。


 で、相談した結果が、コレ。



 名称『ボーダレス クリティカル サーヴァント タイプ2』


 略称『ボクサー2』



 長さは俺の脚くらい、太さは俺の腕くらいの、中空加工された『絶対金属』の棍棒。


 握りやすいよう細くなってる方の終端が、すっぽ抜けないようにグリップエンド加工されてますよ。


 つまりは、どっからどう見ても金属バット。



 持ってみると、長さも重さも実にしっくり良い感じ。


 思わずヒャッハーって振り回したくなっちゃうような、ゴキゲンなバットなんですよ、コレ。



『魔力を操れないアマツさんと魔導付与系の魔導具とは、残念ながら相性が悪いのです』

『それゆえ目指したのは、魔導付与に頼らない堅牢で軽量な取り回しの良いシンプルな武器』

『剣術の経験に乏しいアマツさんに必要なのは刃物では無く、両手片手問わず振り回しやすい金属の棍棒』

『この『ボクサー2』こそが、アマツさんの冒険者生活の相棒にふさわしいのですっ』



 ありがとね、アリシエラさん。


 剣とかの武器っぽい武器にはイマイチ馴染めなかったので、自分らしい相棒が出来て凄く嬉しいです。


 なんだか、バッティングセンターでブイブイ言わせてた頃のこと、思い出しちゃうね。



 ってことで、ヒャッハー気分なヒモ冒険者は、


 今日のダンジョンで大活躍、の予定。




「未踏破ダンジョンは何が起こるか分からないから、油断禁物」


 そういえば、イオちゃんにもこの新ダンジョンの情報は無いのかな。



「外からは全く探索不能」

「どうやら、侵入者によって内容が変わるタイプの不定形ダンジョンの模様」

「つまりは、入ってみないと何も分からない」


 イオちゃんでも分からないなんて、まさに難易度不明だね。



 謎のダンジョンの調査に向かう勇気ある冒険者たち。


 なんか変なフラグが立っちゃいそうだけど、


 みんな一緒なら大丈夫だよね。



 それじゃ、行きますか。


 パーティー"両手に華"、ダンジョンアタック開始!



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