07 冒険
てな感じで、心機一転。
これからは、ヒモ生活に誇りを持って取り組む所存でございます。
うん、基本的にお調子者だからね、俺。
冒険者稼業の方も、やる気満々ですよ。
まあ、強すぎる嫁さんたちにぶら下がってるヒモ冒険者なんだけどね。
今日も冒険者ギルドに来てみたけど、近場で出来るいい感じの依頼は無し。
どうしよっかな、イオちゃん『転移』で、あちこちのギルドを遠征しようかな。
おや、受け付け嬢のサリアさんからのお熱い視線が。
もしかして、マジで嫁フラグが立っちゃった?
「パーティー"両手に華"に、指名依頼が入ってますよ」
あら残念、そっちですか。
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『発見されたばかりの未踏破ダンジョンの調査』
ペンネッタの町の東にある山のふもとで、つい最近発見された自然洞窟型のダンジョン。
発見されたばかりで、全くの手付かず。
要、危険度査定のための踏破調査。
でもこれって、もっとランクが上の人たち向けの依頼じゃないの?
「ペンネッタのギルドマスターからの指名依頼となります」
「アマツさんのパーティーでしたら、どのような難易度でも対応可能との判断だそうです」
あー、ギルマスさんにはバレバレだったのね。
ところで、この町での依頼なら、アランさんの方には連絡してみました?
「アランさんは現在、アルセリア王都で特使公爵としての長期任務を遂行中です」
「ユイメイア姫様のお相手としての再教育、だそうですよ」
えーと、守秘義務とかって、大丈夫?
「アマツさんには必ず伝えてほしいとの、アランさんからの遺言、じゃなくて伝言です」
「もしかしたら救出依頼が必要になるかも、だそうですよ」
頑張れ、アランさん……
この依頼は受けますけど、まずはギルマスさんに会えます?
町に来てから、一度もご挨拶して無いんだよね、俺。
「ギルドマスターは、この件でエルサニア王都ギルド本部の会合に出席中です」
「依頼の件、よろしくお願いします、とのことです」
ご指名でよろしくされたら頑張んなきゃね。
パーティー"両手に華"として依頼を受けまして、と。
それじゃ、行ってきまーす。
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まずは我が家に戻って、みんなに相談。
みんなはどうするのかな、おニューのダンジョンでの冒険。
「私は監視任務するから、当然一緒に行くよ」
「ダンジョン調査なら、お嫁さんが増えたりしないでしょ」
さすがメリシェラちゃん、仕事熱心だね。
でも、ダンジョンだから嫁候補はいないとは限らないんだよ。
むしろ未踏破ダンジョンだからこその素敵な出会いがあるかも。
「やめてっ、変なフラグ立てないでっ」
今回もイカれた、じゃなくて、イカした報告書が出来るといいね。
ナナさんはどうします?
「私は、お留守番かな」
「新しい魔導銃、もう少しだけ訓練させてね」
さすがベテラン冒険者、慎重派ですね。
では、依頼の際のお弁当、多めにお願い出来ます?
「お任せあれ」
よろしくです。
レミュさんは、行きます?
『むう、どうしよ』
『新規のダンジョンなら、素敵なお宝わんさかかも』
『でも、自然洞窟だと竜に変身出来るほどの空間は無いかも』
『人族の姿のままだと、いろいろ大変かも』
『ってことで、面倒だからパス』
『おみやげ、よろしく』
はい、了解です。
やっぱり竜って、お宝を集めたくなっちゃうんですね。
『竜の本能、かも』
『私は、どっちかっていうと美味しいモノの方が好き』
なるほど、レミュさんらしいですな。
美味そうな獲物がいたら、おみやげにしちゃいますね。
それじゃ、今回の"両手に華"は、イオちゃんとメリシェラちゃんで。
安全第一で、楽しく冒険しましょ。