17 ひとつ目
「これでいいの?」
グッジョブですよ、ヴェルモリエルさん。
目の前には、ちょっとえっちっちな衣装で恥じらう、ナイスバディなお姉さん。
ひとつ目の願いは、"交流"
つまり、親しみやすいように俺が望む姿になってほしいってこと。
もちろん見た目だけじゃなくて、しゃべり方とか性格もね。
「……ドン引きなんですけど」
ちょっと、メリシェラちゃん。
これって争いごとを避けるためのナイスな願いだと思わない?
どうせお近づきになるなら、怖そうなおっさんより、素敵なお姉さんの方がいいよね。
「でも、あの露出度はちょっと……」
ごめんね、ナナさん。
俺のイメージだと、願いを叶えてくれる精霊さんって、こんな感じなの。
でもどっちかっていうと、金の斧銀の斧の女神さまだよね、あの衣装。
『流石はアマツさん』
『見事なまでの欲望の具現化』
ありがとね、レミュさん。
スゴいのは俺のイメージ通りに変身してくれたヴェルモリエルさんの方だけどね。
「姿だけじゃなく性格まで変えるとは、アマツさんの機転に脱帽」
「確かに、こうなったら悪さしないかも」
これならイオちゃんもバトルしなくて済みそうだよね。
正直、怪我の功名だけどさ。
「あの、そろそろふたつ目の願いを……」
はい、それじゃ、ふたつ目。




