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仕事が忙し過ぎて投稿遅くなっています。申し訳ないです。
門から外に出る。
そこは広い草原だ。奥には森と山が見える。
草原のチラホラではフィールドゴートだろうと思われるヤギと戦っているプレイヤーが見える。
フィールドゴートも草原のあちこちで2、3頭群れを成している。
俺も、近くに2匹群れているのを見つけたため、県を腰から抜き近づく。
2匹ともちょうどこちらを見ておらず不意を取るのに絶好のタイミングだ。
「いまだ!」
俺は、剣を振り上げ一匹の臀部を切りつける。
「BUMEeeEe!!」
フィールドゴートの体力ゲージを3分の1ほど削れる。
突然の奇襲にもう一匹のフィールドゴートは一目散に逃げていった。
もちろん俺は、それは追わない。二兎追う者はなんとやら、だ。
攻撃を食らったフィールドゴートはこちらに向き直り、俺をにらみつけるかのように見てくる。
どうやら戦う気のようだ。
「さあ、来なぁ!」
俺は、剣を構え攻撃に備える。
「BUmeEee!!」
フィールドゴートは頭上に生えている少し短いが立派な角を向け突進してきた。
「くぅっ!」
突進の速度は意外にも速く、俺は剣で直撃は避けたものの派手に吹っ飛ぶ。
視界の左上に表示されている自分の体力が4割ほど減った。
「こりゃ、直撃はさけねぇとなぁ・・・」
フィールドゴートはまた突進の構えを取る。
俺も、体勢を整え剣を構える。
「BUGouッ!」
「ここだ!」
俺は、フィールドゴートの突進に合わせて斜めに駆け剣を横腹に滑らせる。
「GIiiIiii!」
フィールドゴート悲痛の叫びをあげると突進の勢いのまま倒れ込みポリゴンとなって消えていった。
消えた場所には、短い角と毛の束を3つ、そして肉の塊が落ちている。
俺は、角を手に取ると角はポリゴンとなり消え
《野山羊の角を手に入れました。》
と表示が、視界の隅に表示される。
俺は、残りの素材も拾う。同様に野山羊の毛と野山羊の肉を手に入れたと表示された。
「レベルが低いってのもあるが、1匹倒すのに苦労するな。あと毛が7つ必要なのか。1匹でどれくらい毛がドロップするか知らないが、あと3匹ってところか。」
さっき逃げた山羊は・・・もう何処かに行ってしまったな。仕方が無い、別の群れを探してまた不意打ちが出来そうならやってみるか。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
いたいた。少し離れた所に2匹いるのを見つけた。
俺は剣を抜き、姿勢を低くしてゆっくりと近づく。
また運が良く、2匹とも草を食べて警戒心が全くない。むしろ、フィールドゴートという生き物はあまり警戒心が無いのかもしれない。
少し息を吸い込み力を込める。
「おりゃぁあっ!」
勢いよく前に駆け出し1匹の首元を狙って剣を振り下ろす。
《クリティカル!》
運良く急所に入ったお陰で、フィールドゴートの体力が7割削れる。
「BUMEee!!」
フィールドゴートは急所への一撃が耐えられずその場に倒れ込む。その上から思い切り剣を振り下ろしポリゴンにする。
もう1匹はまたどこかに逃げたようだ。
《レベルが上がりました。ステータスポイントを5獲得しました。SSPを5獲得しました。》
《経験により【剣術】を覚えました。》
《【パワースラッシュ】を覚えました。》
おお、レベルも上がりしかも剣を使ってたから【剣術】のスキルも覚えたようだ。だが、このスキルも少ししたら使わなくなるんだろうなぁ・・・俺の目的は刀による居合だから、このスキルも刀を手に入れるまでとなる。だが、初めてのスキルだ。それだけで十分に嬉しい。
俺は、先程倒したフィールドゴートのドロップを拾う。
毛は3つ手に入れ、合計で6つとなる。
先程、刀を手に入れるまでと考えていたが、発売されてまだ1週間のこのゲームに刀は存在してるのだろうか・・・
ふと、そんな疑問が頭を過った。
一応、このゲームに掲示板があるというのは知っているし、家に届く前までは少し見に行っていたりしていた。
もちろん、攻略組なんて呼ばれる人達がいてエリア解放に精を出していたり、鍛冶スキルを獲得したプレイヤーは強力な武器作りに熱を出しているのを掲示板で見たことがある。
武器関係のことが書いてある掲示板に刀のことを聞いたらもしかしたら手に入るかもしれない。
思いついたら即実行!ログアウト!と思ったら、街のようなセーフエリア以外ではログアウトが出来ない仕様になっているようだ。
俺は、街に戻り再度ログアウトを試す。次は無事できるようだ。早速ログアウトして掲示板を確認してみるか。