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処女作となっております。

趣味でのんびりと書き、投稿する予定ですので。

投稿感覚に関しては未定でございます。

仕事しながら合間合間にネタ考えて書くかんじになります。よろしくお願いいたします。

 みんなはアニメや漫画で『居合』を見たことがあるだろうか。

 敵の前には刀を携えた男、その左手は鞘に、そして右手は刀の柄に


 周りには何もなく、二人の距離も遠くもなく近くもない


 互いの呼吸が聞こえるであろう静けさ


 敵がしびれを切らして己の武器に手をかけたその()()!!

 男の体が加速し気が付けばすでに敵の後ろ。

 そしていつ抜かれたのか、ゆっくりと鞘へと納めていく刀

 鍔と鞘が当たりチンッと鳴ると、血しぶきを上げ倒れる敵の姿……



 そんな居合を巧みに操る光景に目を輝かせ見ていた少年の名は『宇田 武蔵(うだ むさし)

 彼は、そんな光景を初めてアニメで見てから居合というものにハマった。

 強くあこがれた宇田少年は自分も居合をやってみたいと思ったことがあったがなぜか習い事でやろうとは思わなかった。

 なぜか、それは『居合は戦いの場で輝くのであって、習い事でやるようなものではないなぁ』 

 と変な考えを持っていたからだ。

 時は過ぎ、高校生になった宇田青年はこの日一つのゲームを買った。

『 Eternal Adventure Poem【エターナルアドベンチャーポエム】』 通称『 EAP 』

 このゲームはフルダイブ式で『このゲームは自由が手に入る、何になろうが、何をしようが自由だ!』という文句で宣伝されており。販売されてからまだ1週間だというのにその売り上げは世界で3000万を超えたという。


「あぁぁああぁぁぁぁ!!!やっときた『EAP』!!高校に合格したら買ってくれって母ちゃんと約束しておいてよかったぁ~」

 俺は自分の部屋に設置されたヘッドギアを丁寧にきれいな布巾で拭きながら悶えていた。

 コツコツと貯めてきたお年玉を全部と、母親の融資を経て購入することが出来たのだ。


「一週間遅れてのスタートになるけど、別にガチ勢になりたいってわけじゃないし、あぁぁやりたいことがどんどんでてくるなぁ」 

 ヘッドギアをベッドの上に置くと、起動してあるPCの前に座り『EAP』のホームページを閲覧する。


「この『スキル作成システム』!作りたいスキルの内容やエフェクトなんかをSSP(スキル創造ポイント)を使って作成する!君だけのオリジナルスキルを作り出せ!ってのがいいよなぁ」


『EAP』の売りの一つがこの『スキル作成システム』だ。

 名の通り、自分でスキルを作ることができるというものだ。

 スキルの「名前」「属性」「エフェクト」や「どんなモーションなのか」というのさえ設定ができる。

 そして、その内容をAIが判断、解析しひとつのスキルとして作成されるのだ。

 また、スキルにレベルが存在し、そのスキルを使用してレベルを上げることで上位のスキルへと変化するらしい。

 しかし、あまりにも度が過ぎた内容だと必要SSPが増えていき、そもそも作成自体ができないということもある。これは、全フィールド対象のスキルや、相手を見ただけで死ぬ、などといったゲーム自体を壊すような内容のスキルを生まないようにするためだ。


「種族も自由!良いねぇ、へぇ獣人や魚人を選んだ時何の生き物かも選べるのか。まぁ、俺はヒューマン一択だな!亜人の侍も格好良いが、やっぱ侍にするなら日本人みたいなのがいいよなぁ。……さて、インストールは終わったかな?」


 ヘッドギアを被るとそこには

 《インストール完了。ゲームを起動しますか?》と表示されていた。


 「はい」と答えるとそのまま意識が落ちたかのように目の前が暗くなった。


 ………………




 どれほど時間が経ったのか、それとも一瞬だけだったのか、目の前は灰色の空間で、そこにムサシは1人ぽつんと立っていた。


「おぉ……すげぇ、フルダイブってこんな感じなのか…」


 自分の身体を動かしてみたりして現実との違いを確かめてみる。


 すると、目の前に扉らしきものが何も無い空間からまるで、投影されるかのように現れた。

 そして、扉のノブが捻られ、その扉が開いた。

 中から女性が出てきた。しかもその女性、スーツ姿であり、なにより目を引いたのはその耳と美しさだ。

 見た目は金髪のショートヘアでありながらスーツによく合っていた。

 そして、耳だ。耳はいわゆる『エルフ』と言われるであろう、長くやや鋭い形をしていた。


「おやおや、もしかして待たせてしまったかね?すまない」


 扉から現れた女性はそう言うと、扉を閉めた。

 すると、扉は下の部分からスッと消えていった。


「あ、いや、えっと、待ってないです」


 今まで見た事のない美女に話しかけられたという緊張と、どう話していいか分からないという気持ちで言葉が吃ってしまった。


「そうか、そう言ってくれると助かるよ。オホン、では……ようこそプレイヤー!『永遠の冒険譚』へ!私は君の初期設定を助けるナビゲーターの『エルマ』と言う。よろしく頼む」


「えっと、俺はムサシといいます」


「そうかムサシ、では早速だが、君が冒険詩を綴るまえに君の設定を行いたいが構わないかな?」


「はい、大丈夫です。」


 返事をするとエルマの横の空間にウィンドウらしきものか表示される。

 中には様々な項目があり、ほとんどが空欄であるためおそらくキャラクターの設定画面なのだろうとムサシは思った。


「では、まず君のキャラクターネームを教えてくれ」


「名前は、ムサシ。カタカナでムサシで」


「ム、サ、シっと、よしOKだ。ちなみに名前はゲーム内では表示されないから注意してくれ」


「表示されないんですか?」


「表示されないさ、現実でも人の頭上に名前は表示されていないだろう?」


「まぁ、そうですけど」


 エルマは手元にキーボードらしきものを出すと文字を打ち込んでいく。


「次は種族だ。どんな種族で冒険したい?人間、魚人、竜人、妖精に森人エルフ鉱人ドワーフに魔族、なんでもありだ。獣人や魚人を選んだ際は何の動物か、何の魚が良いかも選んでくれ。ちなみに、魚人でナマコを選んだ人もいたな。」


 ナマコの魚人…?いや、ナマコは魚じゃないからなんだ?ナマコ人になるんだろうか…?


「えぇっと…種族は人間でお願いします。」


 最初の種族は人間って決めていた。これはゲームが届く前からずっと考えていたことだ。


「人間っと、よし次は能力値を振り分けよう。初期値に振り分けられるポイントを好きな能力値にあててくれ。」


 HP 1000 MP 250

 STR 10 筋力 武器攻撃力や、物理ダメージに関係する

 VIT 10 耐久力 体力や耐久に関係する ダメージ軽減率がある

 DEX 10 器用さ ものの製造のクオリティに関係する。弓を扱うのに補正が入る

 AGI 10 俊敏 身のこなしに補正が入る。

 INT 10 知力 魔力を用いるものに補正がいる

 MND 10 精神力 耐性や、回復等に補正が入る

 LUK 10 運 アイテムのドロップ率や、制作物のクオリティに補正が入る


 振り分け可能ポイント 30


 項目には能力値とその説明が書いてある。


「ふむふむ。あの質問なんですがいいですか?」


「何かね?おっと、スリーサイズは教えられないぞ?」


「いや、能力値についてなんですが」


「なんだ、君ぐらいの年頃の男子はこういうのに興味あると思ったが、枯れているな?」


「………興味はありますが、今はゲームが早くしたいので」


「そうかそうか、それは失礼した。それで質問とは?」


「侍、というか居合をしたいんですが、その場合の能力値はどうすればいいですか?」


「居合か、ふむふむ、そうだな…居合と言ったら瞬間に刀を抜くためにAGIは欲しいな、あとは切る力でSTR、急所に当てるとなるとDEXかな。」


「あ、意外と真面目に考えてくれるんですね。」


「そりゃ、プレイヤーが楽しくプレイしてもらうためにプレイヤーの望むことを聞いてあげるのもナビゲーターの仕事というものさ。まぁ、聞かれなければ言わなかったがね」


「はぁ、そういうもんすか……」


 なんというか、よく出来たAIだな。


「えっと、では……能力値は……こうで」


 目の前に表示されたキーボードで能力値を振り割っていく。



 HP 1000

 STR 20 (+10)

 VIT 10

 DEX 10

 AGI 30 (+20)

 INT 10

 MND 10

 LUK 10




 AGI主体のSTRでダメージを増やしていくスタイルにした。



「うんうん、次は君の見た目だ。今のままでも良いが、好きな姿にしても構わないぞ」


「見た目はそうですね…………」



 ---------------------------




「出来た」



 姿鏡に映る姿を見てみる。うむ、良い



 見た目は30代、眠たそうな眼に顎には無精髭、髪はやや長く、後ろで雑に結ってある。

 服装はカーキ色の着流しでかなり使い古したのかボロボロである。

 これは、エルマに頼んだらそういう風に服装を反映してもらった。

 見た目はまるで落ちぶれた流浪人である。




「いいねぇ、この落ちぶれ感。漂うなんだコイツはという風貌。こいつに刀を添えたらもう、文句なしよ。これだけでこのゲームを買った意味があるってもんよ、むしろこれがやりたいがために買ったもんなぁ」


 色んなポーズを取っていく。



「さぁ、青年……いや、おじさん?うーん、あっ、プレイヤー!君の冒険の準備は出来た!あとはこの扉を潜れば君が冒険する大地、【モンダール大陸】に下り立つことになる。そこで自由に君の物語を作っていってくれ!」


「ありがとう、あ、いや、ありがとさんエルマ」


 ムサシは口調を少し変えて飄々とした喋り方をする。


「弱そうに見えて実は強キャラ感を出すためには飄々としたロールプレイで行かないとな、さて、いつでも行けるぜぃ」


「うむ、では君の冒険の詩が何処までも綴られることを祈っているよ。」


  俺はエルマに見送られながら光を放つ扉の奥へと歩を進めていくのだ。



ムサシ君目線でこの物語をお送りさせていただきます。

色々と試行錯誤して書いているので生ぬるく見守ってください。


訂正しました。

MPがありましたが無くしました。スキルは全てクールタイム制にします。その方がバトルに何かしらのスパイスがあると思ったからです。


AGI型と書いてあるのにDEXにステータスポイントが振られていたのを訂正しました。

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