俺と、もう1人の救世主
第2話ですが、話が少ないように感じるので、次回からは長めにしますね
「・・・ん」
俺は目が覚めると、広大な草原が広がっていた。
「ここは本当に異世界なのか」
周りを見渡しても、どこかの草原ではないかと思うくらい、地球と変わらない。
俺はここに来たらしたいと思ってたことがある。
「・・・ふう」
「ファイヤー!!」
「・・・・・・」
俺の夢は砕かれた。
「そりゃそうだよな」
異世界っていっても魔法とか魔物とかいるとは限らない。
逆にそれでよかったのかもしれないな。
「さて、じゃあさっそく近くの人を探すか」
俺は辺りを見渡しながら人を探すが、あることを思い出す
それは、転生する前に男に言われたことだ。
「異世界についたらこのワードをおっしゃってください」
そういえば、まだ試してなかったな。
「ステータス」
俺がそういうと、俺の視界全体になにやら数字が書かれていた。
剣術、武術、魔術、とまあいろいろあったが、その中でも俺は、残念ながら魔術に関しては、
【魔術 0⠀】だった。
それよりも、この世界にそういったものがあることに俺は驚いた。
「えっと、次は・・・」
「ステイス」
俺がそう言うと、シンプルな剣が現れたが、俺は剣なんぞ使ったことはない。
「まあ試しに振ってみるか」
俺が剣を横に振ろうとすると脳裏に見知らぬ機会音声が流れた。
【システム剣術 エンドライン】
一瞬のことで何があったのか分からなかったが、
さっきまで山が見えていたはずだが、今見ているのは、綺麗な地平線、奥には海が見える。
「・・・・・・え?」
困惑する俺の後ろから足跡が近づいてくる。
さっきの音で魔物が来たと思い、俺は後ろを向く
「あの・・・」
そこには、16歳くらいのロングで目が大きい
幼い少女がいた。
「あなたは、転生者・・・なのですか?」
「ああそうだが、まさか君も?」
「はい・・・私は選ばれた5人の救出者の1人」
「凪といいます」
彼女も転生者で、選ばれた5人ということに、俺は動揺を隠せなかった。
それでも、俺以外に仲間がいることは、少し安心した。
「そういえば、他の3人は?」
「他の2人はこの世界の各地に転生しているので、どこにいるのか私にはわかりません。」
「他の2人?」
俺と凪、あと3人いるはずなのに、どうして彼女は、2人って言ったのか俺には分からなかったが
多分気のせいだろう。
「とりあえず、近くの村に行こう」
このまま日が暮れるのは、1番最悪だ。
「それが・・・」
凪はなんだか、深刻そうな顔をしていた。
俺は首を傾げると凪は勇気をもって言った
「ここから10キロ圏内、村なんてありません」
あ、終わった。俺はそう思うしかなかった。
なにせ、初めてくる土地に、最低でも1晩この土地で野宿しなければならない
冷や汗が止まらない。
ここには必ず魔物がいる。俺の心がそう言っている。
そうじゃなかったら、このステータスも意味がわからないからだ。
絶望している俺だったが、またあの男の言葉を思い出した。
泣きそうになっている凪の頭を撫でた。
「大丈夫だと・・・思うぞ」
「・・・え」
凪が首を傾げながらこっちを見る。
俺は凪の手を握りしめた。
「テレポート」
そう唱えた瞬間、俺たちは違う土地の違う、空の上を飛んでいた。