出発
「アベル!起きて!」という声で、
アベルは目を開けた。
「おはよっ!アベル!」
目の前にエイミーが居た。
「うわっ!」
起きて見えた光景がエイミーの顔だったので
アベルはびっくりして
イスごと後ろにひっくり返った。
ひっくり返った時に、部屋の天井が見えた。
換気口から朝日が差し込んでいた。
昨日空を見ていた時は、ばら撒かれていた星が
空から一切なくなっていた。
「大丈夫!?ごめんアベル………
でもお昼に出発するんでしょ?」
「………あっそうだった!」
それからアベルの支度も終わり、
アララトを後にする時がきた。
エイミーの病院から外に出ると
街を囲む城壁の外に出る為の門に向かって
二人は歩み始めた。
「アベルはどうして"賢者の石"なんて
探しているの?」
「"賢者の石"を守れと兄に言われたんだ。」
「そう言われているのに探しているの?」
「元々は僕の父の物なのにね
どこにも見当たらないんだよ」
そんなこんなでアベルとエイミーは
門へと到着しそこを通る手続きを済ませ
都市国家アララトを二人は後にしたのだった。
ー 都市国家アララト編 完 ー
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