ほのぼの日和。1
「流雨ちゃ…あれ、チャーハン?」
「遊生ちゃんも食べるー?ちょっとだけど。作りすぎちゃった分でいいかな?」
お茶碗に盛られたチャーハンを流雨ちゃんが差し出してきた。
「わ、ありがと。食べる食べる。いや、お腹空いてたんだよね」
「え、昼御飯は食べてないの?」
「昼休み食べ損ねた…」
「ど、どんまい」
「流雨ちゃん食べてないの?」
「んー…まあね」
「いつ起きた」
「今起きた」
「そのチャーハンは」
「朝作ったのをレンジで温めた」
「出来立てじゃないのか…」
現実を言えば私達の食事は流雨ちゃんによって支えられている。
料理、出来ないから。
うちとはるるん。
400年のブランクってことにしとこう。
いや、400年ずっと人としていろんなところで過ごした流雨ちゃんと、400年眠りについて生き返ったのは8年前のうちとはるるんの差はあると言いたい!!!
「遊生ちゃん」
「ん?なにー?」
手を洗いながら返事をする。
いや、食事前に手を洗うのは常識でしょ。
「遊生ちゃん。チャーハンってチャーナンって文字と一文字しか変わんないよ!!」
「うちって言いたいの!!」
「遊生ちゃんチャーハン」
ケラケラと流雨ちゃんが笑った。
楽しそう。
うちは、手を洗い終わると席についた。
「いただきまーす。ん、美味しい」
「でしょ?おかわりはあるから…とかいいたいけどないんだよねー」
「後でコンビニでも行こっか」
「そうだね!あ、でも」
「でも?」
「ゆ、遊生ちゃんのスライムで遊びたい」
「いいけどどしたの」
「遊生ちゃんのスライムで遊ぶの楽しいよ?」
…楽しいんだ。
うち、アレで人外を窒息させるからな…。
窒息させたりするんだけど。