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第2話 「同心〜どうごころ〜」

号令がかかって、今日も1日が終わった。1日なんて、早いもんだ。

今日の掃除当番は、、、3班と4班。やった、早く帰れる!


と、思ったら今日から放課後、歌唱コンクールの練習だった。みんな行きたくなさそうな顔しながらも、おのおの練習へ向かっている。何人かは、行きたくな〜ァい、なんて言いながら帰ってしまっている。私は友達が練習に行くというので、まあ仕方なく付いていった。


教室で待っていたのはたった数人のクラスメート達。まだ練習は開始しないみたいで、みんなもう帰っちゃおうか〜ァ、と言っている。私も内心帰りたかった。けど、、、


やるなら、やるならちゃんとやりたいな。なんて思った。


結局数人で練習を始めて、終ったのは5時をちょっとすぎた時だった。

「結局数人しか来なかったね〜ぇ。他のヤツはなにやってんだか。」

「ホント。練習出てる方がなんかバカみたい。」

私もそれにはちょっと同感だった。同クラスのサキとメグミがおもいっきし愚痴っているのを、私は笑いながら聞いていた。

「ってかそこまで熱くなんなくてもよくね??」

「だよねだよね。今から練習とかまぢどんだけだし。」

私も二人に混じって愚痴をこぼした。


家に着いてケータイを取り出すと、歌唱コンクールのリーダー、アキからメールが入っていた。


「ユヅキ〜〜ィ!今日は最初の練習来てくれてありがとうゥ!誰も来ないかと思ったから、まぢ助かったァ〜笑))これからもがんばろォ。」


メールを見終えて、アキも頑張っていることを知った。面倒くさいなんて思ったら、アキに失礼なのかな?とも思った。アキだって、アキだって頑張ってるんだから。


次の日教室に入ると、大きなCDプレイヤーが置いてあって、キーボードまで設置されていた。準備、早っっ。


その時。


「ドア締めて!!!早く!!!」

怒鳴られている感じで、気分が悪かったが、言われた通りドアを閉めた。

「これが、昨日配られたうちらが歌う曲で、CD持ってきたから早速聞いてみましょう!」


教室がしーんとした後、みんながやがやし始めた。

「何アレ?「聞いてみましょう!」だって〜ぇ。まぢうけるし。」

「ってか他の教室行きたいんで、ドア開けていいですか〜〜ァ??」

みんなけらけら笑っている。


曲が流れているのに、聞こうとする人は、やはり数人しかいなかった。


アキの少し悲しそうな顔が、目に焼き付いて、離れなかった。

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