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もやし時間

掲載日:2026/11/03

「給料日まであと1週間か」

俺、桐山守(きりやままもる)は社会人でありながら貧乏だ。

30にもなって恋愛経験ゼロの非モテ。

結婚願望も無いし焦ってもいない。

このまま独身で仕事人間で貧乏のまま孤独死するんだろう。


だが今が満足ならそれで良い。

現在の残金は5000円。

食費や生活用品は5000円で1週間生き延びたら勝ちだ。

「当分はもやし生活かな、、、」

幸い給料日前に備えてもやしは育てていた。


朝昼晩、全てもやしだ。

「とりあえず炒めるか、、、」

俺は育てたもやしを今から昼飯として食べることにした。

「うん、安定に普通だな」

もやしに味なんてものは期待してはいけない。

貧乏人が生き残るために存在しているような物だ。

食べて死ななければそれで良い。

たかがもやしだ。

これがあと7日間続くと考えるとひどいものだ。



そのご5日が経過した。

5日間もやしで生活していた。

正直限界に等しかった。

「ちくしょー!俺は一生もやしを食うしか無いのか!」

もやしに当たってもしょうがない。

こんなことになってしまったのは自分のせいだ。


俺は大学生の頃パチンコに出会ってしまった。

その後俺は給料の殆どをパチンコに当てた。

最近、親や昔仲良かったやつに会っていない。

いや会えない。

俺がパチンコにハマった後借金をしてしまい、まだ返せていない。

みんな離れていった。

救いようのない人生だ。


だが俺を唯一見放さなかった者がいる。

それは「もやし」だ。

給料日前の日や金に困っているときでも俺を見放さなかった。

「もやし、あんたはずっと付いてきてくれたんだな」


俺はこの日泣きながらもやしを食べた。

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― 新着の感想 ―
残酷ですね
2026/11/04 12:56 パン配りの天才
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