表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/18

第7話『変態ヒーロー、地上波に乗る!?全国放送デビュー戦!』



「さぁ〜始まりましたッ! 『正義!ヒーロー★じゃんぐるTV』!」


\(スタジオ拍手 SE)/


 MCのテンションは高い。観客は満員。テレビカメラが並び、光がまぶしい。


 ……が。


 俺の格好はというと、

 仮面+ネックピース+“乳首だけ☆ガード”という死にたくなるコーディネート。


「なんで地上波でこれ許可されてんの!?」


「だいじょーぶ!ボカシ入れるから!」


「逆にやめて!?際どく映るやつでしょ!?」


 そう、今日は「正義ヒーロー特集」の生放送回。

 ジャスティア芸能部が推す“新ヒロイン”として、俺こと望みんがゲスト出演中。


 隣にはホーリィ・ホワイト(正統派清楚ヒロイン)、

 そのまた隣にはお馴染み、ジャスティス・ブラック(執行官兼監視係)も座っている。


 そしてMCが振ってくる。


「さぁ〜!おまたせしました!変態ヒーローこと“望みん”さん、登場で〜す!」


\(スタジオ:どよめき)/


「ちょっ!変態って紹介やめろぉぉぉぉおおお!!」


「“今ネットで最も話題の女体ヒーロー”としてバズってますよね?どんな気持ちですか?」


「泣きそうです(本音)」


「ところで、あなた……本当に、正義のヒーローなんですか?」


「うっ……そ、それは……」


 スタジオが一瞬、静まる。

 MCの目が鋭く光った。観客も見つめている。


「正義とは、なんですか?」


 ――きた。

 どんなヒーローでも避けて通れない、この質問。


(俺みたいなもんが、正義なんて語っていいのか……?)


 そのとき――

 ズゥゥゥゥゥン……


 低音が鳴り響き、仮面が再び光を放ち始めた。


> 『……語れ。お前の妄想せいぎを』




 キィィィィンッ!!


 望みんの瞳が、輝いた。


「俺は……!ただ、巻き込まれただけだ!正義の資格なんかない!けど……!」


 客席がざわめく。


「でも!!誰かが泣いてたり、困ってたりしたら!

 格好悪くても、全裸でも、助けに行く!それが……!」


 ――俺なりの、正義だッ!


 ズガァァァァァン!!!


 仮面が全力で反応した。会場に、不可思議なエネルギーが広がる!


\ ヴォオォォォ……! /


「な、なんだ!?観客が……!」


「妄想が具現化されていく!?うさ耳!触手!猫メイド!?」


 観客の“性癖”が次々に可視化され、スタジオがカオス空間に!


「うわあああ!?ボクっ子全裸ゴリラが喋ってるぅぅぅ!!」


「私の中の“お兄ちゃんっ娘”が……具現化した……だと……!?」


「うわっ、危ない!!観客席から流れ弾がぁ!!」


 ホーリィ・ホワイトが即座に立ち上がり、正義の光で妄想体を浄化する。


 ジャスティス・ブラックは冷静に分析しつつ言った。


「――仮面が、制御不能になりつつある」


「いや、俺じゃなくて仮面が勝手にぃぃぃ!」


「このままだと“妄想領域”が現実に侵食する。世界が“性癖空間”になるぞ」


「それはダメだぁぁぁぁぁああ!!」





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ