第11話『仲間が欲しい!?新ヒロインは元男の友人!?』
クラウン・ノクターンとの戦いを終えて数日――。
俺・望(♂)、望みん(♀)は、変身ヒロインとしての活動を続けていた。
深夜の商店街で酔っぱらいを介抱したり、猫を助けたり、ちょっとした事件を解決したり。
でも……。
「つ、疲れた……」
倒れこむ俺。今は女体化解除、裸で布団に包まれている(いつもの)
> 『妄想エネルギーの消費が大きいな。
“個人で妄想の負荷を背負う”には限界がある』
「……ってことで!」
俺は、立ち上がった。
「仲間を増やします!!」
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候補者――
思い当たるのは、ただひとり。
田中ケンジ
オタ友、地味、彼女なし、筋金入りのギャルゲーマー。
中学の頃から一緒にエロゲ買ってた仲。
「アイツなら……俺と同じような“妄想適性”、あるはず……!」
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そして、放課後の公園。
ケンジは、いた。
自販機前で、缶コーヒーを片手に無言の背中。
「よっ」
「……なんだ望。お前、最近テレビ出たって噂だけど……マジだったのか?」
「うん、まぁ……。変身ヒロインになった」
「…………」
「いやマジなんだってば!」
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望は、変身を実演して見せる。
\キィィィィン!/
望みん爆誕(服ありVer.)
「……変わりすぎだろ」
「で、お願いがある。お前も仮面、被ってくれないか?」
「は?」
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そこへ、仮面のストックが勝手に現れる。
> 『対象者、適合率89%。性格に問題はあるが、妄想エネルギーは十分』
「言い方ァ!!」
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ケンジは、しばし仮面を見つめた後……笑った。
「おもしれぇ……やってやるよ。俺も、ヒロインになる!」
そして――仮面を装着!
\キィィィィィン!/
光に包まれるケンジの身体!
「ぐわぁぁぁあああ!? え、胸!? 脚がツルツル!? 尻がでけぇ!?」
変身完了――
黒髪ロング、おっぱい爆乳、クールビューティ系美少女。
「…………」
「……なあ、ケンジ?」
「呼ぶな。**“仮面戦姫クロエ・ダーク”**だ」
「キャラ入ったあああああ!!!」




