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1-1抽籤型救世主選出制《イレクションメサイア》

初投稿です。初心者なので上達目指して連載がんばります。

――東京都が23の区に分かれてから約50年

滅びたはずの東京都から第12区に住む100人の若者に一通の手紙が届いた。


誰もが待ち望み、誰もが恐れた変化の刻。



『第二回選挙戦』



――――開戦。


*************************************

No.12(ナンバートゥエルヴ)

-抽選で選ばれた100人の若者による区長の座をかけた選挙戦バトルロワイヤル-

*************************************



「えーと……ここ、どこだ?」


吉良義勝(きらよしかつ)は気づいたらそこに立っていた――。



大学を終え、いつものようにポストから夕刊を取り出し玄関で靴を脱ぎダイニングの食卓に新聞を置いた。

すると、新聞から俺宛の手紙が一通溢れる。

自分宛の手紙なんて珍しいもんだから送り主も確認せず勢いよく開けてみた。



――思い出した。


そこには投票券が入っていた。

つまり、俺は選挙戦に参加する選挙権を得る100人の若者に選ばれたということだ。


いや、だからといっても急すぎないか?

「てか、ここどこだよホント……」


社会の授業で習ったことがある。

選挙戦は東京都が都の存亡をかけて開発した超常的システムによって管理され

完全な抽選によって選ばれた100人の若者から優秀な人材を選び出し区長を決めるという

その名も『抽籤型救世主選出制(イレクションメサイア)』というシステム下で行われるそうだ。

その超常的システムに選ばれた有権者の100人は過去のここ12区

当時の呼び方でいうと世田谷区を模した異空間に転送され

政党を結成するなどし、その票を奪い合うといった感じ。

だった気がする……



「勝ち抜けば区長になれるのか。そしたらきっと……」



義勝には物心ついた頃から仲の良かった幼馴染がいた。

彼女の名前は杜野みわ。

10歳の時突如訪れたみわとの悲しい別れを義勝は思い出す――。


12区は他の区と比べ人口が多くその中でも子供の多さが特徴となっていた。

そこに目を付けたのが現区長の月島新(つきしまあらた)だった。


第一回選挙戦を圧倒的な強さで勝ち抜いた月島は区同士の対立の中で積極的に他区との交易を行う為に12区の最も豊富な資源として子供を高額で売りつけたのだ。


多くの区にとって若い人材は最も欲した労働力であったため、12区は全23区の中でも有数の財力を手に入れ多くの区民がある程度裕福な生活をおくれる豊かな区を創り上げた。

しかし、それと同時に東京全体には区と区の間で売買された人権のない人達が多くなり

挙げ句の果てに東京には奴隷制度が根付くことになってしまった……



ある日の朝

いつものように一緒に登校するためにみわの家のチャイムを鳴らす。

毎朝のように俺がチャイムを押すと玄関で待っていたかのようにすぐに元気に飛び出してくるはずのみわがその日は出てこなかった。

代わりに出てきたのはみわの父親だった。


「よしくん。すまない、みわは売られてしまった……」


みわの父から語られた言葉がよく理解できなかった。


みわの母の、いつも元気で誰よりも優しく前向きなみわの母の、

絶望に満ちた泣き声が、玄関まで響いてきていた。

……その場でパニックを起こした俺は小学校卒業まで引きこもりになってしまった。


中学に上がる頃にはすっかり落ち着き

それからは普通に学校にも通いそれなりと充実した青春を送っていた。


高校生の時

みわの母が病に伏せ入院した。


俺は毎日見舞いに行った。

あの日以降、同じ傷を抱えるみわの母だけが俺にとっての理解者になっていたからだ。


ある日見舞いに行くとみわの母はつぶやいた。

「よしくんが区長になってくれたらな……」


俺はとっさに微笑みかけたが、ぎこちない顔だったらしい


「なーんてね」

そう言って昔のように誰よりも優しく俺の微笑むと

いつものような他愛のない会話を帰るまでしていた。


翌日、彼女は息を引き取った――。





「変えてやる。こんな悲しいことの起こる世界なんて!」




奴隷制度のせいで悲しい思いをする人が現れない世の中を創るため

義勝は区長を目指すと決意し歩みだした。


読んでいただきありがとうございました


初心者のあらっぽくて下手くそな文章ですが、

書き終える頃にはもっと上達できるようにがんばるので

応援よろしくおねがいします!

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