First record
※これは番外編です。拙作『異世界転移したと思ったらしていない!?けどなんとかなり-システムエラー-ましたしたま~固定観念にとらわれるな~お前の常識は絶対的なものではなく可変である~
』を先に読むことを推奨します。
おや?
君は……。
ああ、ゲストだね。
君たちの世界では読者と言うんだっけ。
ちょうど今から始まるところだから、一緒に見ていかないかい?
え?
何を見るかって?
佐藤って男を観察するんだよ。
それが僕の役目だし。
え?
佐藤って誰だよ?
うーん。
本編を見てきてもらえば早いんだけど……。
ここで待ってるからぜひ第一話を読んできてよ。
第一話は約九百文字の短さだから、すぐ読めるよ。
はっ。
僕は何を言っているんだ。
今何者かに意識を乗っ取られたような……。
いや、そんなことないか。
だって、僕はこの世界の管理人なんだから。
あ。
始まったみたいだよ。
彼が平凡な高校生佐藤だ。
彼は異世界転移をするんだよ。
うん、そうだね。
そして、見慣れない景色に戸惑い……いや興奮しているな。
しかし、そこにナイトが現れる。
さあどうする。
……。
あれ?
なんで突っ立ってるんだ?
そのままだと……。
ほら、いわんこっちゃない。
彼は馬鹿なのか?
どうして何もしなかったんだ?
あーあ。
でも、初回はこんなもんかもね。
こんなつまらない奴の観察に付き合わせてすまなかったね。
まあ、僕はこれが管理人としての使命だからやらなきゃいけないんだけど。
え?
帰る?
わかった。
また気が向いたら僕のところに来てよ。今度は面白いかもよ。
さよなら。