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前章から三年後くらいです。
声が聞こえる。
最初は、蚊かなと思った。そのくらい小さく、近く、何かよくわからない音だった。だが、考えてみれば蚊が耳元をかすめたことなんて、この世界に生まれてからは一度もない。
それによく聞くと羽音じゃなく人の声のようだった。途切れ途切れで定かではないが、なんとなく、呼ばれているような気がする。
誰に? ・・・っていうか、なんだこの現象。
「何をしている」
「え?」
研究所へ向かう道の途中で立ち止まってしまっていたら、いつの間にか、背後に友人がいた。
会って一秒で潔癖そうな顔をひどくしかめている。要するに、いつもの彼だ。
「や、クリフ。今日もご機嫌斜めだね」
「薄汚い格好で王宮の敷地をうろつくな」
紫色の瞳が無遠慮に、相変わらずローブにツナギ姿の私の格好を上から下までねめつける。なんで人の着てるものにいちいち文句付けるかな。
「汚くないってば。こまめに洗ってるよちゃんと」
「そういう問題でない。魔法使いの品位を落とす格好をするなと言っているのだ。これで四十一回目の注意だぞ」
「うわ数えてたんだ」
それだけ言われて改めない私も私だが、懲りずに言い続けてる彼も彼だ。ギートなどよりもずっとしつこい。
「もうそろそろ諦めてよ」
「何事においてもお前に負けるわけにはいかない」
「これ勝負なの?」
特に受けた覚えはなかったが。私に服装を改めさせたら勝ちなのか?
「仕事着は機能性重視でいこうよ。ほら、いっぱいポケットがあって細々したものを入れておけるのが便利なんだよ。巷のおじさんたちにも根強く人気のファッション。クリフもどう?」
「私を愚弄しているのか」
「お勧めしただけだよ!?」
と、ここまで喋ってから、先程の変な声が聞こえなくなっていることに気づく。なんだったんだろう?
「どうした」
耳を塞いだりなんだりして、謎の声の有無を確かめていたものだから、クリフに訝しがられた。でも、よくわからん空耳のことなど、わざわざ話題に出すまでもないだろう。
「なんでもない。ところでクリフ、少し時間ある?」
「? ないことはないが」
「もしよかったら、これからおもしろい実験をするんだけど見に来ない?」
「また妙なことを始めたか」
「その通り。新しい魔道具の試作品ができたんだ。興味あるでしょ?」
同じ魔法使いとして、クリフもまた魔法に関することなら私に負けないくらいの好奇心を持っている。
腕を組み、素っ気ない態度を取ってみせてるが、答えは予想通り。
「良いだろう。試してやる」
「ありがとう」
付き合いの良い友人と連れ立ち、研究所へ向かった。
本日の実験場所は魔技師工房横の芝の上。遅刻常習犯の先輩が、しょっちゅう出入りに使っている窓の傍で、件の人と後輩が魔道具を調整していた。
「コンラートさーん、ティフー」
声をかけながら近づくと、二人が振り返る。
「エメさん早くっ、早く見てください!」
近頃、工房に着任した十六歳の無邪気な少年は、待ちきれないように立ち上がって迎えてくれ、コンラートさんはしゃがんだまま、私とクリフに「よ」と気さくに片手を挙げる。クリフはそちらに軽い会釈を返し、ティフのほうにはどこか悩むような目を向けていた。
というのも、ティフのごく短い髪がぱっとしない灰色をしているためだろう。ついでなので、クリフにも私の可愛い後輩を紹介しておこうか。
「うちの新人のティフだよ。私と同じ故郷の出身なんだ。いじめないでね」
「・・・そういうことか」
一拍の後にクリフは何か納得していた。ティフのほうにもクリフを紹介すると、特に怖じけず「よろしくお願いします!」と元気に挨拶していた。
何を隠そう、ティフは庶民出身の魔法使い第二号である(ハロルド先生はカウントしない)。私と同じくフェビアン先生のもとで学び、魔法学校を立派な成績で卒業し、去年の秋に魔技師として配属された。私が王都へ旅立った後に学校へ通うようになったらしいので事前の面識はなかったのだが、ティフのほうは私のことを知っていたらしく、初めて会った時には先輩ということで、やたらに感激されてちょっと引いた。そんなところも含め、無邪気でとてもいい子だ。
「調整完了しコンラートさんにも確認してもらいました! いつでもいけますよ!」
「よしよし、ありがとう。ご苦労様」
ぴんと背筋を伸ばして元気に報告してくれるので、頭でもなでてやりたくなる。まあ、その頭は私よりも少し高い位置にあるのだが。
自信満々なティフの足元にあるのは、ぱっと見たところ板切れである。当然ながら、クリフは眉をひそめた。
「これはなんだ」
「ホバーボード」
「は?」
「空飛ぶ板。前に皆で作った魔法のイカダの一人乗り用ってとこ。魔道具開発部の最新作!」
じゃーん、と効果音がつく勢いで紹介。スノーボードを真似た厚めの板に、足を固定するベルトをくっつけ、動力たる魔石を内蔵してある。あまり見た目はかっこよくないが、まだ試作段階なので悪しからず。
ルクスさんの鮮やかな飛行を目撃してから、あれをいかにして再現するかに四年ほど頭を悩ませた。風で押し上げる案では浮かせるために巻き起こる暴風が周囲に迷惑だったりしたため、一度設計を白紙に戻し、科学と魔法の知識を混ぜ込んで捏ね合わせ、ようやく思いついたのが《浮力》。
どんな力にも変換し得る性質を持つ魔力を、浮力に変換した――と、実際はそう単純な話にはならなかったのだが、老師と頭を突き合わせて試行錯誤し、なんとか実現できそうなまでに煮詰められた。
そこからの彫り込み作業や稼働テストなどは後輩指導も兼ねて、コンラートさんに無理言って協力してもらっている。私も店のことやら他の開発研究やら、レナード宰相ご依頼の業務外労働やらで目一杯忙しかったもんだから。
実験を重ね、試作品はとうとう八十五機目。有人テスト飛行の段階に入った。わくわくわくわく。
「どこをどうすれば飛ぶ」
「まずは見てて。コンラートさん、やってみていいですか?」
「いいよ。ちょっと待ってな」
私がボードに乗って左足をベルトで固定したところで、コンラートさんが開封の呪文を五つ唱える。ボード内に設置した魔石をすべて起動し、準備は完了。
「で、このペダルを踏み込むと、浮く」
右足元にペダルというか、押すと下に窪む部分が二つある。その右方のものをつま先で踏み込むと、ボード内部にある魔石にぶつかり、一つ目の仕掛けが発動。
ボード下の空気に変化が起こり、風船が浮くように静かに上昇。一段階目はせいぜい地上から十センチ程度の超低空だ。
クリフの目がわずかに見開かれた。
「・・・移動は?」
「左右は体重をかけた方向に」
微妙な体重移動をセンサーが感知する。右、左、と揺れてクリフたちの周りをまわってみせる。ゆらゆらしてちょっと操作が難しい。運動神経が必要だ。
「スピードを出したい時は、こっちのペダルを踏む」
左方のペダルは、ボード後方で小規模なジェット噴射的な魔法を起動させるもの。これが推進力となる。
「クリフ、もっと離れて。行くよっ」
三人が後ろに下がるのを待ち、ぐっと身を低くする。
「いざっ、ばっくとぅざぁーーっ!!」
左ペダルを踏み込んだ途端、研究所が遥か後方へ。顔面を風に殴られ、流れる景色の中を疾駆。
爽快! だが速過ぎるっ!! ティフ魔力量間違えたな!? そしてコンラートさん、チェック機能果たしてねえ!
このまま超低空高速で王宮の敷地を飛んでたら確実に物損or人損事故を起こす―――とか思ってるうちに、目前に初代国王の勇壮なる銅像が迫っていた。
「ふおおおおぉぉっ!!」
前のめりになって風圧に打ち勝ち、右のペダルを二連打する。ゆっくり上昇を始めるボード。可能な限り身をよじって進路を曲げるなどの水際の努力を重ねた結果、ボードの裏で銅像の頭部をがりがり擦ってなんとか回避できた。やばいな。変に削れちゃってたらどうしよう。王の頭頂付近が寂しくなってたらどうしよう。青銅製なら大丈夫だったと信じたい。
浮揚の最高高度は、城壁よりも少し高いくらい。向かい風の中で目を開けば、いつの間にか、私は街の上にいた。しかも一の門を越えてしまってる。道行く何人かが私を指している姿が見える。風音で騒ぎ声までは聞こえなかったが、またイカダを飛ばした時みたいにUFOの噂が立ちそうだ。
結局、体勢を立て直すのに手こずっていたら二の門まで越えてしまった。
青い空と草原の緑が遠くの境で接している。足下の道を馬車がいくつもすれ違い、王都を出ていくものは地の果てを目指して走っていくかのようだった。
魔法使いは勝手に王都を出ちゃいけないんだが、王宮内の研究所からものの数分、お手軽に出れちゃった。
もっとも逃亡の意思などさらさらないので、体重移動で方向転換。もう一度左のペダルを踏んでジェットエンジンを切るが、摩擦がないため慣性の法則でなかなか速度が落ちない。実はブレーキ機能を付けてないんだよね。その辺がまだ悩みどころで。
でも風の抵抗があるから、ぐるぐる回ってればそのうち止まる。じゃなきゃ、自力の魔法でどうとでも止められる。今はもう少し、久方ぶりの空の旅を楽しみたいところだ。
とはいえ、優雅な旅とはいかない。なぜなら、バランス取るのがめちゃ難しいから。
「うぉ、わ、あっ!」
右に、左に、うっかり体重がかかったほうにゆらゆら揺れて、進行方向がそのたびに変わってしまう。そこから少しでも舵を取りやすくするため、上下移動で抵抗をボードに加え、できる限り速度を殺すことを試みる。
高度を二段階目に落としたところで、街中に等間隔でにょっきり立つ街灯の傘にぶつかりそうになり、回避。危ない。けど、ちょっと楽しいかも。
「エメーっ!」
名前を呼ばれた気がして、ちらっとだけ後ろを見たら赤い頭があった。モモか?
「あたしも乗せろーっ!!」
大きな建物から出てきた彼女は、本を持つ手をぶんぶん振り回しながら追ってくる。
「完成したらねーっ!!」
止まれないため、そちらに声だけ返して海のほうへ。
停泊する帆船の隙間を縫い、海原で一回ペダルを踏んで高度を低空まで下げ、波を避けながらまたペダル二連打で上空へ舞い上がる。高度の段階は三、二、一、二、三という順番でしか操作できないんだよな。やや面倒。ブレーキとあわせ要検討だ。
心の中にメモしてるうち、足元の景色は宮廷貴族の屋敷が並ぶ一の門の内側に移っている。
西側にでっかいレナード宰相宅、そこから南にあるのが確かクリフの家、魔法学校をぐるっと回って、北の王宮近くに、オーウェン将軍の新婚宅がある。
そこの、よく手入れされた花と緑がところ狭しと植えられている庭で、可愛い親子が遊んでいた。
「リル姉ーっ!! リオーっ!!」
一段高度を下げ、二人に呼びかければそろって見上げられる。
リオは甥っ子。名前を全部言えばリオネル・ソニエールだ。もう二歳にもなった。リル姉の赤髪を受け継いで、女の子みたいな顔立ちをしている。空からの叔母さん登場に驚喜し、ぴょんぴょん跳ね回った挙句に転んで、その可愛い顔面で着地してしまった。
「ごめん!」
反射的に謝った私。まあでも私のせいだよな。
リル姉は泣き喚くリオを抱っこして、笑顔でこちらに手を振ってきた。
「あんまり遠くまで行っちゃだめよーっ!!」
「はーいっ!」
さすが、私の奇行に慣れてるリル姉はまったく動揺もせず普通の注意をくれるもんだ。リオにはお詫びに今度いっぱい遊んであげよう。
親子に挨拶した後は、開かれている王宮の正面門から入場。門番には唖然として見送られた。
ひとまず研究所を目指そうと努力はしてみるが、途中、またしても英雄像をかすめ、浮上したところでは中央宮殿の屋根先をのけぞって回避。その際、うっかりボードごとひっくり返った。
だがご安心! ちゃんとひっくり返っても高度が落ちない設計にしてある。ただ片足で宙づり状態からは自力で脱しなければならない。
腹筋を総動員して上体を持ち上げ、両手でボードを掴む。
その時、逆さまの視界に訓練中の兵士たちの姿が映った。
「あ、ギートーっ!」
そのうちの一人に手を振る。いつの間にか軍部の上空まで来てたみたい。
宙を一回転して元の状態に戻り、右ペダルを踏んで二段階目の高度に下げたら、肉眼と義眼の両方の目を剥いて固まってる顔が見えた。
「暇な時にうち来てーっ! 相談したいことあるからーっ!!」
せっかく見かけたので用件だけ手短に伝えておく。
「なんっ・・・!」
ギートが何か言いかけていた気はしたが、やっぱり止まれないのでそのまま軍部を通り過ぎた。
速度が少し落ち、操作が楽になってきた。
目の前に再び白亜の中央宮殿が迫る。この際、ここを飛び越えて後宮のオリヴィア妃にでも挨拶してこようかな。
「エメっ!」
すると下から呼び声が。ちょうど、友人が宮殿の出入り口に立ち手を振っていた。
「やほーアレクーっ!」
なんて、こっちもノリ良く応えてしまってから、彼の後ろに何人かお供が付いていることに気づいた。怒られるかも。ま、いっか。構わず手を振り返す。
するとアレクの様子が変わった。
「っ、エメ前っ!」
言われて気づいた時には、宮殿の壁が目前に迫っていた。
よそ見してる場合と違かった!
咄嗟に体勢を傾けUターン、その際、間違えてペダルを踏み込んでしまった。
「ぅわっ!」
せっかく死んできた速度が復活。これペダルの位置変えたほうがいいな絶対! つーかコンラートさんがしっかり確認してくれていればっ! 私もしなきゃだったかもだけどもっ!
苦労してエンジンを切り、左右に旋回、上下に浮き沈みしながら建物や像や木や人を回避。その際、王宮の官僚やら使用人やら兵士やらを鳴かせまくる。すみませんご迷惑おかけしてますっ!
「――ミンフェアレ!」
もう魔法で止まるっきゃないと思って、胸元の魔石を開封。両手を前に突き出す。
「ツェルアトゥユイ!」
風に体全部を包まれた。私の魔法じゃない。宮殿を前に、柔らかく勢いを殺される。
「下に!」
足下の声に従い、ペダルを踏んで高度を下げると、途中で上に伸ばされているアレクの手があった。咄嗟に掴めば力強く引き寄せられ、続けて別の手に背中からローブを掴まれる。
アレクを中心に半周まわりかけたところで速度がやっとゼロになり、私は地上数センチのところにふよふよ浮いてる状態で止まった。
額を拭い、一息。
「ありがと。助かったよ」
安堵とともにお礼を言うと、相手も同じくほっとしたように微笑んだ。
「どういたしまして。怪我は?」
「ないよ。大丈夫」
「よかった。――それで、君はついに鳥になってしまったのか?」
「なにそれ」
冗談に笑ってしまう。この状況で私が鳥なら、さしずめアレクはとまり木だろうか。
「ロックもありがとね」
ひったくりでも捕まえたみたいに、こちらの襟首辺りを掴んだままのロックにも首をひねってお礼を言っておく。彼はローブを放し、妙に億劫そうに応えた。
「お前の奇行を咎めるのももはや飽きたが・・・せめて殿下の御手を煩わせることだけはするな」
「ごめんごめん」
「軽く謝るな。黙っていろ」
ロックが小声で注意してきた理由は、どうやら背後にあるらしかった。
「王子殿下に何たる口を利いておるか」
アレクの後ろに付いていた三人ばかりの官僚らしき風体の人たちのうち、ハの字に口髭を生やしたおじさんが睨んできた。絶賛浮遊中の私に少しも驚いている素振りを見せないのがすごい。そんなことよりも礼儀のほうが気になったらしい。
「恐れ多くも殿下の御名を呼び捨てるなど、斬首に値する」
これまた極端な人だなあ。慣れた手合いだけども。
「呼び捨てられてなどいないぞ」
とぼけて言ったのはアレク。私を睨むばかりだったおじさんは虚を突かれたように両の眉毛を跳ね上げた。
「ですが、先ほど」
「聞き間違いではないか? エメ、さっき私を何と呼んだ?」
「はい、アレクセイ殿下とお呼びいたしました」
「だそうだ。私もそのように聞こえた」
アレクってば悪い人になっちゃって。これ幸いと乗っかる私も同罪だが、こんなことで首を切られちゃたまらない。
おじさんは全然納得いってない顔をしていたが、アレク本人に証言されてはそれ以上追及できない。
「・・・いずれにせよ無礼には違いありません。大体にして、いつまで殿下の御手に掴まっているつもりだ」
と、最初に繋いだままの手と手を示される。忘れてました。
「申し訳ございません。今すぐ去りますのでご容赦を」
「急がなくていい。私はずっとこのままでも構わないよ」
手を放そうとしたら、すかさずさらっと口説かれた。もういい加減慣れたぞ。
「でしたら、いっそ殿下も研究所にいらっしゃいませんか? 今日は一日、この飛行用魔道具の実験をする予定なんです。今ならクリフもいますよ」
ダメ元の誘いだったが、アレクの目が嬉しそうに輝いた。
「わかった、後で必ず行く。その時、私にも乗せてくれ」
「ぜひ! お待ちしておりますっ」
それじゃ、と手を放し、魔法の追い風を吹かせる。ボードは静かに宙を滑っていった。
研究所を目指してまっすぐゆっくり進み、途中ですれ違いざま英雄像の頭頂部を確認したら、やや削れているようにも見えた。気のせい、だったらいいなあ・・・。
クリフらの姿が見えたところで、すべての魔石の封緘の呪文を唱え、無事にボードは着地。
「ごめんなさいぃぃ!!」
真っ青なティフが慌てて寄って来て、その後ろからコンラートさんがおずおず寄ってくる。
「や・・・おかえり。怪我ないか?」
「ないですー、が、コンラートさんっ!!」
「はいっ! すみません!」
失態は自覚できていたらしい。何も言う前に謝られた。
「たぶん、魔力量を一桁間違ってたなー。見落としたわ。ごめんごめん」
「真面目に、そのミスやめてください。一回ばらして調整し直しましょう。ティフも、改めてしっかり確認しようね」
「はい!」
地面に座り込み、この場で修正。作業の傍ら、友人が興味ありげに覗き込んでくる。
「次はクリフに乗ってもらうね。色んな人の意見がほしいんだ」
「ならば抜かりなく調整しろ」
嫌と言うかと思いきや、意外に乗り気のままだった。また彼も空を飛んでみたいんだろうな。
午後にはアレクが合流し、試乗してもらうかロック相手にひと悶着あった末、結局乗ってもらって、次に向けた改良のためのデータを一通りそろえられた。
なお銅像の件は、ばれるまで胸の中にそっとしまっておくことにした。




