第五話
ども、今井です
今日はテラスで紅茶を飲みながら話をしています
お茶菓子は抹茶ロールです
「(*´゜艸゜`*)まぃぅ~♪ですぅ」
「ローラちゃん抹茶ロール好きだからな、おかわりもあるからそんな慌てて食べなくてもいいよ」
「おかわりもらうですぅ」
「はいはい」
「姫様食べすぎでございますよ」
「だって今井様のお菓子おいしいんだぉ」
( ̄~; ̄) おいしぃ
「だめなもだめです、太りますよ」
「ええ」
「砂糖少なめだから大丈夫だよ」
「今井様も姫様を甘やかさないで下さい」
「エミリーさんも食べたら、いっぱい作ったんだから」
「わたくしが食べたいから言った訳ではございません、姫様の健康を考えて・・(むぐ)」
「おいしいだろ」
「おいしいですが」
「じゃあほらほら食べなよ用件は食べ終わってから聞くから」
俺の向かいに座ってる女の子はローサちゃんお城の第3王女様です
お姫様に横に座っているのが教育係兼メイド兼護衛のエミリーさん
なぜこの彼女たちがうちのテラスでお茶を飲んでいるのかというと
昔冒険者をやっている時に知り合ったんだけど、長い話になるから省略
現在彼女たちが居る理由は・・・
「それで今井様」
「なんだいエミリーさん」
「この前の件ですが」
「(ヾノ・(ェ)・`)ムリムリ俺には絶対無理だから」
「いえいえ宮廷魔術師の件は王より仰せつかったのを伝えただけですので今回は別件です」
「それじゃあ」
「ちょっと頼み事を聞いていただけないかと」
「頼み事ですか」
「来月王妃クリスティーナ様の誕生日はご存知ですか」
「そうなん?」
「それで誕生日プレゼントに珍しい物を贈ろうと思いまして今井様にお願いが」
「ん、ケーキでも作ってくれってか注文してくれたら作るけど20個までだぞ、それ以上だと疲れる」
「いえ、ケーキもそうなのですが・・・」
「ん、なんだ早く言ってくれ」
「セイレーンの雫という宝石ご存知ですか」
「セイレーンの雫?」
「聖霊セイレーンが流す涙の事です、今井様ならなにか知っているのではないかと」
「セイレーンが流す涙か・・・あれかな」
「なにか知っているのでしょうか」
「たぶんあるぞ」
「お持ちになっているのですか!」
「ああ、たしかジュエルちゃん」
「なんですか店長」
「家の方の台所にある石持ってきてくれるか」
「あれですか」
「あれだ」
ジュエルがセイレーンの涙らしき持って戻ってきた
「これでしょ店長」
「そうそうこれこれ」
「これは正しくセイレーンの涙、深く濃いブルー吸い込まれそうになる輝き」
「ほらやるよ」
「あ、ありがとうございます、それでお幾らで譲っていただけるのでしょうか」
「んーべつにただでもいいんだけど金貨10枚でいいよ」
「え、金貨10枚ですか」
あれ高かったかな
「じゃあ金貨5枚でいいよ」
「そ、それは安すぎます」
「そうなの」
「セイレーンの涙の原石のこの大きさでしたら安く見積もっても金貨50枚以上の値が付きます」
まじか、台所にまだ何個かあったよな
数日後
俺とジュエルはいつものように雑談していると
「それにしてもあれが金貨50枚で売れるとは」
「そうですね」
「臭い大丈夫かな」
「まあ大丈夫だと思いますけどセイレーンの涙は綺麗に加工され装飾を付けられ王妃様に送られたそうですよ」
「そっかならよかったね」
「セイレーンの涙を漬物石代わりにしてたなんて言ったらひっくり返るかもしれませんけどね」
「だってあれ丁度いい大きさと重さだったんだよ」