sideジュエル1
時は少し前に遡る
学園で待っているとブレア先生が挨拶をしてパーテーメンバーが集まってくる
私を含めて6人
同級生のキースくんとココア先輩のエースさんとリーフさん後輩のリンちゃんの6人パーティー
実戦は同程度の実力があるメンバーで構成される、学年が違うパーティーを組む事は稀にある
「ジュエルちゃんよろしくね」
「よろしくココア」
ココアとは親友でエルフとドワーフのハーフでドルフと呼ばれる種族
ここ自由都市では多種多様の種族が生活をしているからハーフは結構多い
ブレア先生が課外学習内容と説明していくのだが
「そういえば今井は来てないのかジュエル」
「え、店長が来るんですか?」
「今日の引率は先生は今井に頼んで・・・言い忘れたああああああああああああああ」
突然叫んだ先生はどこかへ走り去って行ってしまった
「どういうこと?」
「あ、私の担任のラズベリー先生が妊娠したから休暇中だから代わりに先生を当てるって聞いたぴょ」
「僕はブレア先生が今日の引率の先生かと思ったんだけど、どうやらちがうみたいだな」
しばらく待ってもブレア先生が帰ってこない
「どうしますブレア先生店長の家に行ったんだと思いますけど」
「店長?、その人が今日の引率の先生なの、それなら呼びに行けばくるんじゃないの」
「これは私の憶測ですけど、ブレア先生店長になにも言ってないんじゃないかと、店長はいい加減で駄目駄目な人間ですけど、忘れるってことはないかと、それに先生をするって分かってたら私とリンちゃんになにも言わないってことは無いと思うんですよね」
「・・・ってことは今ブレア先生はその店長って人に掛け合ってるってことか」
「一応私達も行ってみませんかここで待っていても帰ってこないような気がするんで」
私達6人学園を出て店長のお店コンビニへ向う事に
「今井、お願いだ話だけでも聞いてくれ、居るのは分かってるんだ、頼む話だけでも今日は決闘じゃないんだお願いだ頼む」
そこにはブレア先生が玄関の扉の前で必死に叫んでる姿が
ブレア先生、ガチャと玄関の扉が開くと店長が出てきた
「うっぁさいぞブレア、ゆっくりテレビも見れねーじゃねーか」
「おお、今井、話を聞いてくれお願いだ」
店長は深い溜め息をついて頷いていた
「店長と一緒に冒険できるなんて楽しみです」
「なんだよジュエルまで来てるのか・・・わかったよブレア引き受けてやる」
「ほ、本当か」
その後ブレア先生と店長と私達は学園に戻り準備をして無事出発できることになった
「ども、見知った顔もあるようだけで一応自己紹介、雑貨屋コンビニの店長で元冒険者の今井です、ブレアのあほに頼まれて君達と一緒に冒険に行くことになりました、みんなよろしく」
「よろしく店長」
「よろよろ店長」
「よろ店長さん」
「よろくしだぴょ」
「よろしくね先生」
「よろしくお願いします今井さん」
二日目の夜
私とリーフちゃんが見張りの当番
「それでジュエルはどうしたいんだ」
「どうしたいって訳じゃないんですけど」
店長?どうかした
「魔物の気配がするでぴょ」
店長がいつにも増して真剣な顔で見てくる
「おいジュエル」
「店長?」
「みんなを連れて早く逃げろ」
「え、え」
「あれはフェンリル神獣ださっさと逃げろ」
「みんな起こしたぴょ、店長さんそんな怖い顔してどうしたんだぴょ」
「なに、敵、僕が倒そうか」
「どうしました先生」
「新しい技使えるかな」
「どういう状況だジュエル」
本当に本当にこんな場所に神獣
「それがフェンリルが接近してるらしいの」
「「神獣!!!」」
「神獣怖いぴょどうするぴょ」
「フェンリル、無理」
「先生本当なんですか」
「技使う前に殺される」
「リーフ距離は分かるか」
「まだ遠く2キロぐらいだと思う」
「よし、手に持てる荷物だけ持って逃げるぞここは放棄する、今井さんそれでいいですか」
「「はい」」
「おう、お前らは逃げろ」
「え、」
「アイツが本気をだして追いかけてきたら2キロなんてすぐ追いつかれるさっさといけ」
「今井さん」
「店長」
「早く行け」
「「はい」」
それからの行動派早かった私達は武器と手に持てる荷物を持つと一目散に走り出した
私は店長を信じてるでも相手はフェンリル店長が強いことは知っている
母さんも本気で戦ったら負けるかもしれないって言ってたしブレア先生も毎回店長に負けてるし
でも店長のことが心配、私にも何か出来る事はあったんじゃないだろうか
一緒に戦いたいでも今の私じゃ足手まといなのはわかる、さっきまで気が付かなかったが
フェンリルは殺気をだして確実に近づいている、それだけで私の足は震え体に緊張が走る
「ねえ、ジュエル」
「なに」
ココアが話しかけてきた
「先生、店長さん置いてきて大丈夫なの」
「店長は強いから大丈夫」
私は自分に言い聞かせるように店長は店長は死なない
「私達もなにか手伝えることってないの」
「やめておけ、足手まといになるだけだ」
「エース先輩」
「俺は足が震えてる、学園最強といわれてもこの様だ、お前達だってあのプレッシャー感じてるだろ、2キロも離れててあれだけの殺気、戦いになったら俺達じゃどうしようもない」
「無理、神獣、逃げるのが正解、店長さんはたぶん大丈夫」
「早くするぴょ急いでここから離れるぴょ、戦闘が始まる前に」
だが戦闘はいつまで経っても始まらなかった
私達6人は恐る恐る野営をした場所へ戻るとそこには店長とフェンリルが楽しそうに談笑していたのである
「あのぉ店長」
「ん、ジュエルかどうかしたのか」
「その方ってフェンリルですよね」
「おお、フェンリルのスカイさんだ、いやぁ、いい奴だぞ、話したら楽しくってな」
「私達どうすればぁ」
「ん、もう別に寝ていんじゃないか明日も早いんだし」
「いえ、魔物がすぐそばにいるというか」
「ああ、気にしなくていいぞ、今日はお前らも疲れただろ朝まで俺とスカイで警戒しとくから寝てていいぞ」
「はぁあ」
私のどうしたらいいのだろう、なにかむしゃくしゃするのでとりあえず
店長を殴っときました(メ`皿´)=◯)`ェ)゜)ビシッ
「え、いきなりなんで俺殴られているの」
「知りません、私疲れましたおやすみなさい」
そういうと私はテントに入って眠りに付いた
「あれは君に惚れてるな」
「惚れてるって娘みたいなもんだぞ」
「君は鈍感なのだな」
「鈍感じゃねーよ」
sideジュエル2へ続く