始まりの物語
初投稿です。
拙い文章ですみません。
少し修正しました。
視界が拓ける。
そこに映るものは青い空と緑あふれる光景。
現状を確認すると今、自分は地面に倒れているらしい。
首筋にあたる草が正直くすぐったい。
さて、ここで大きな問題がある。由々しき問題といっても差し支えない。それはすなわち、
「なぜ、俺はここに倒れているんだ?」
声に出して考えてみる。
そして結論が出るよりも先にもっと重要なことに気づいてしまった。
「俺は誰なんだ……」
上半身を起こして両手を見る。たぶん男のもだろう無骨な手だ。指が若干長いか?比較対象が思いつかないからわからん。個人的な見解だ。
とある場所に触れてみる。
付いてる。つまり俺は男だ。間違いない。
そこでやっと正常に頭が回り始めたのか腰に違和感があることに気付く。
手を回して触れてみると堅い感触がある。
どうやら何かが腰に取り付けられているようだ。
その何かを自身の前に持ってくる。
その何かとは銃だった。
自分の名前すらもわからない俺ではあるが、これが銃と呼ばれる兵器だということはわかるようだ。
それは鉛色の無骨な装飾銃。
大きさは30センチ程だろうか。重量はそれなりにあるが別段重過ぎるわけでもない。しっくりくる重さだ。
銃身に奇妙な紋章が描かれていることから考えれば、特別なものかもしれないと考えさせられる一品だ。
まあ、あくまでも私見ではあるが……
そのほかにも身の回りを確認してみるが、めぼしいものは何もない。
しかし着ている服に関しては、軍服のようだがはっきり言ってぼろぼろだ。
上半身は右肩から先の布はない。つまり右腕は丸出しだ。下半身は穴が開いていたり擦り切れていたりとはっきり言って買い換えるべき代物である。
別にそこそこの筋肉が付いているから見られることに関しては問題ないが、服装に関してはみっともないといえるだろう。
そしてこの服装から推察できることは、
「俺はどこぞの軍人で、戦いで受けた傷が元で記憶を失ったというとこだろうな」
と推測を立てるにいたる。
現状これ以上の情報は得られない。
何といっても自分の顔さえわからないのだ。触れて確認してみたがそれで得られる情報など微々たる物だ。しいていえば無精ひげが生えてるみたいなので剃りたいと思ったくらいだ。
結局見つかった自分に対する手がかりといえば銃と軍服(?)くらいだ。
これだけで個人を特定するのは無理だろうが、ここらが俺の住んでいる土地かもしれないし、俺を知る人物がいるかもしれない。というかその可能性が高い。手がかりを探すためにもまずは
「とりあえず人のいるところにいかないとな……」
そう口にすると同時に立ち上がる。
体は正常で、どこにも痛みはない。行動することには何の問題もない。
自分の事に関しては何一つ思い出せないがすぐに解決するだろう。
その時はそう思っていた。
しかし、現実はそんなに甘くないと知るのはそんなに遠い話ではない。
でも、不安はなかった。
なぜなら
『世界の中心たる俺に不可能はない』
何も覚えていなかろうとこれだけは自身を持っていえるのだから
これが俺の始まりの物語