390 なぜ、もっと早く、そうしなかったのか
今週の昼休み部活は中止になった。
フウカが体調を壊して学校を休んでいるという。
ただ、恋人の刑事に頼んでくれていて、その報告はしてくれている。
当日のツータックの行動。
あの日、ツータックはノーウェが着替えている間、競馬場の幹部を訪問していたという。
その裏付けも有り。
つまり、ツータックはあの階段付近には行けなかったことになる。
これで、フウカが挙げた容疑者候補はすべて消えた。
残るはアサツリのみ。
ただ、今さら俎上に載せていいものだろうか。
しかも、容疑者候補にするには、あまりに希薄な根拠。
ルリイアを守るため、というだけの理由。
いくら、何をしでかすか分かったものじゃない要注意人物だとしても、付き合っているわけでもない部下のために、そこまでするだろうか。殺人まで。
しかも、アンジェリナの事件と関係があるとも思えない。
誰が怪しいなんて考え出したらきりがない。
今週のG1レース後、それぞれ考えを持ち寄る、とフウカも言ったのだ。
その時までに、アサツリをどうするか、考えておこう。
土曜日午後、競馬場に出向いた。
競馬はする。
だが、主な目的はハルニナと話すこと。
十二レース終了後に馬場開放があり、そこで話せれば、と思っていた。
ルリイアとも会えればと思っていたが、連絡はつかない。
イベント控室に入ってみたかったが、仕方がない。
いまさらだが、職員専用三階廊下も含めた現場も、一緒に回ろうと思っていたが、それも叶わず。
なぜ、もっと早く、そうしなかったのかと悔やまれる。
己の発想力の乏しさよ。




