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299 人生 レースじゃないけれど

ブレイクタイム!


皆さん、ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

ここから、解決編に向かうわけですが、その前に、ちょっと一服。


歌を作ってみました。

詞は、ストーリーをなぞる部分、登場人物が隠れている部分もありますが、推理のプロセスや結果には全く無関係です。


登場人物以外の人の名前が出てきますが、ダミーです。

ランでもハルニナでもフウカでも、メイメイでもジンでもアイボリーでも、お好きな名前を入れてください。

ミリッサでもOK。

前作をお読みいただいた方は、チョットマと入れていただいてもいいかもしれません。

もちろん、リアルなあなたの恋人の名前なら、なおうれしいです。


ふんふん、ふんと、適当にお好きな鼻歌メロディーに乗せて、さら~~と読んでいただけると幸いです。



♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪




人生 レースじゃないけれど




子供のころは 明日を見て

若いやつらは 今を生き

中年壮年 思い出を

老いれば 未来を夢に見る



パドック周回 重ねれば

迷いに迷って 紙切れ掴む

いいじゃないか そんな人生

うまくいくこと めったにないし



人はいつも 理由を探す

分類 データ 理屈の上に 

今 目の前にある確かなものを

見ようともせず

受け入れもせず

だれかが決めた 定めなんかに

黙って従う悲しいさが



君の生まれに 興味はないし

なぜここにいるのかさえも

知りたくない 関係ない 

今、目の前の瞳 見つめるだけで



あれは 蝉しぐれの午後

あれは 月のきれいな夜

あれは 雪が家並み消した朝

あれは G1 ちょい的中の日


君は 自分の言葉で

君は ボタンはずして

君は 心開いて


僕のために

二人のために

大切なもの くれたんだね


遠い道を 見つけた道を

二人で歩んでいく道を


ねえ、エッちゃん

今 僕たち

向こう正面疾走中






思春期の頃 反抗ばかり

ああ青春は 転んでばかり

恋人時代は 全て許せて

一緒になれば うぬぼれて



この湖一周すれば

見えてくるもの 何かあるはず

いいじゃないか こんな人生

行ってみなくちゃ わからないし



人はいつでも 前を向く

疲れて 悔いて 泣いたりしても

温泉に体 沈めて何も

考えないで

目を閉じたら

心をほぐし 立ち眩んでも

意識の向こう岸にも華はある


またあしたと

思えばいいだけ

裸でキスして

のぼせあがって

笑って泣いて あしたまた



妖怪 ゾンビ どっちでもいいし

僕も所詮は ただの人間

気にしないさ それでいいさ

命あるなら それが大切



白い大きな鳥が 逃げていく

水面に群れる 若鮎たちよ

お前たちには わかりはしまい

僕には僕の

君には君の

胸の奥底 仕舞い込まれた

記憶の箱を開くとき



あれは はじめてふたり

あれは とんでも勘違い

あれは 流星 見た夜

あれは 初恋だったんだ


ふたり コースをなぞる

ふたり 胸の守りを

ふたり 握りしめたら


あの子のために

あの児のために

駆け抜けていく 迷うことなく


遠い道を 見つけた道を

人生 レースじゃないけれど


ねえ、サキちゃん

今 僕たち

淀の坂 超えたあたり






僕は石ころ 砂利道の

君も石ころ 砂利道の

僕は角あるまだら石

君はつやつや白い石



このコース一周すれば

この湖一周すれば

いいじゃないか こんな人生

擦られもまれ 変れるはずさ



悩みすぎても 意味などないと

君の笑顔が消えたとしても

それは今だけ 信じてるから

新たな幸せ 追えばいいだけ



息を切らし コーナー突入

風雨 雷鳴 怪異が来ても

今 目の前にある確かなものを

秋には秋の

春には春の

名もなき花も咲くだろう

愛の穂先を瑠璃色に染め



猫 蛇 狐 猿 イタチ

ちょいと待て

今まだ僕らは 愛 確認中

会いに行くから きっと行くから

僕には僕の

君には君の

胸の奥底仕舞い込まれた

記憶の箱を開くとき



あれは 幼さなき心

あれは 後悔 大失敗

あれも 間違い ごめん

あれが 恋とか 愛と

あれで やっぱり 二人


いつも 自分の心で

いつも 変らぬ心で

僕は 君の隣で

君は 僕の隣で


遠い道を 見つけた道を

二人で歩んでいく道を


湖一周 並んで歩く

なあ、エッちゃん

僕たち もうすぐ直線コース


次の章から解決編が始まります。


引き続き、お楽しみください。

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