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ペガサス・メドゥーサの力

 派手な爆発が虚空に響いた。

《ヨルムンガンド!!》

 フェンリルが吠える。共に戦ってきた兄弟のような戦友が目の前で最期を迎えたのだ。

《よくも…許さねえ!!》

 スコルとハティの目が光った。この2機はミサイルなどの飛び道具がない、いわばドッグファイト用の機体である。フェンリルは、ニーズホッグがいた空域から離脱したスレイプニルたちに照準を合わせ、突進してきた。

《うわああっ!!》

 スコルがスレイプニル1機の胴体にかみついたかと思うと真っ二つにかみちぎった。次の瞬間、爆発する。ハティも同じように襲撃した。その調子で次々にスレイプニルを葬っていく。

 その空域にいたペルセウスはハルペー光線を放った。しかし、当たる寸前に回避される。敏捷性は相当高いようだ。

 最後のスレイプニルを撃破したスコルとハティは、ペガサスに対峙した。

(2機相手に立ち回れるか…)

 狼たちがすさまじいスピードで迫ってくる。光線を放っても当たらない。敵パイロットはどちらかに搭乗していて、もう片方はネオフラカンシステムを使っているはずだ。

「仕方ない……」

 ペルセウスの脳裏にソールの顔が浮かんだ。負けられない戦況で、あいつに頼ることになるとは……。

 ペルセウスはペガサスの動きをとめて滞空する。そこにスコルとハティがかみついてきた。狼たちの牙が、ペガサスの白い装甲に食い込む。

《お前、ペルセウスとか言ったな。地中海じゃ決着を付けられなかったが、これで終わりだ!!》

 しかしペルセウスは動じなかった。

《かみついたか、終わりなのはお前だよ。フェンリル》

 スコルとハティの牙が、どんどん石になっていく。さらにその石は狼たちの本体にまで広がっていった。

《な、何だこりゃ!?》

《このメドゥーサ装甲はもともと特別製なんだが、ソールが悪知恵を働かせて細工したのさ。破損した時、そこから石化する液体が流れるようにな》

 見たものを石にするメドゥーサの力そのものだった。石化が広がったスコルとハティはみるみる動きが鈍くなった。

《くそっ!!》

 フェンリルがスコルを動かすが機敏な動きができない。それより先にハティが機能停止になった。おそらく、スコルのコックピットとつながっているネオフラカンシステムに支障が出たのだろう。

「終わりだ」

 ペルセウスはペガサスのハルペー光線をハティに向けて発射する。狼の片割れは胸を貫かれ、海へまっさかさまに落ちていった。

《ハティ!!》

《観念しろ、フェンリル》

 次は光線をスコルに発射する。スコルは何とか回避しながら逃げていく。

《逃がすか!!》

 光線は狼の足や背中を破壊した。しかし、全身に石化が及んでもなおスコルは耐えた。やがて力尽きて、海に落下した。

「…これ以上は無理か」

 狼たちにかまれた箇所から装甲が腐食し始めている。もはや戦闘は不可能と、近くの島に不時着した。


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