二十三の世界 開かずの扉の奥
これは主に初等部の頃のアルバムだな。
他にもアルバムがあれば中等部や赤子の頃の写真もあるのだろうか。
できれば、シェフィとジシェンと初めて会った時の写真とかあれば良いよな。そうすればいつから一緒にいたか分かるから。
初等部の頃には一緒にいたというのは確定したが。
「このプシェ可愛い。一生懸命高いところから物取ろうとしている」
なんでそんな写真がある。
「プシェ、何か思い出した?」
「なにも」
「明日はプシェが小さい時に過ごしていた部屋を掃除しない?何か思い出すかも」
あの開かずの扉か。一度も入った事がないんだ。
なんでだろうな。入れば知りたくない事を知ってしまう。そんな気がするんだ。
だが、これは忘れている記憶を置いてあるという事かもしれない。行ってみるのも良いだろう。
「そうする」
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嫌な予感はしていたんだ。だってそうだろう。記憶がある中では一度も開けた事がない。開かずの扉など言っていたんだ。
最低でも一年間は掃除などしていない。入ってすらいない。
そんなの、あれの良い棲家になっているだろう。
「シェフィ、やめて良いか?」
「だめだよ。ちゃんと掃除しないと。虫苦手なら少しだけ待ってて」
なにをする気なのだろうか。この状態で部屋に入りたくないから外で待っていよう。
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「終わったよ。ていうか、ジシェは手伝ってよ」
「虫嫌い」
「この前普通に触ってたの見ていたんだけど」
「シェフィ、あれはどうしたんだ?」
「全部捕まえて外に出してあげたよ」
あれを捕まえるだと。いや、部屋から追い出してくれたのは嬉しいんだ。だが、あんなものに触れるなど考えたくもない。
「もう部屋掃除できるよ」
「なら掃除をしよう」
「うん」
これで一安心といくのだろうか。それとも、掃除中にまたあれが出てくるとか……考えるのをやめよう。
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やっと半分。
掃除しているだけなのに疲れる。
掃除中も何度もあれが出てきたんだ。
「プシェ、隠れてたのまでは分かんないよ」
「それは分かってる」
出てきたあれは全てシェフィが外に出してくれていた。本当に一人でやらなくてよかった。
「プシェ、喉痛くなってない?埃っぽい上にあれだけ叫びまくっているから」
「大丈夫だ」
「残り半分、僕とジシェでやろうか?」
「私が掃除をしたいって言ったんだ。最後までやらせてくれ」
「分かった。でも、喉痛くなったら言ってね。回復魔法なら使えるから」
ならじゃないだろう。私は生活する上で欲しい魔法くらいなら使えるが、騎士になるにはあった方が良いらしい。
それで前に聞いたらシェフィは「幻覚魔法が得意」と言っていたんだ。しかもその後、他の属性も使えると。
だから「なら」じゃなくて「も」と言うべきだろう。




