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一の世界 銀の姫の伝説

 煌びやかな銀色の髪。私はこの髪が好きだ。この髪が私の唯一の道標となるから。


 私はオプシェ。どこで生まれたかは知らない。知っているのは二つの世界を行き来できるという事だけだ。


 二つの世界は似ているようで異なる世界。片方が朝だと片方は夜。でも、同じ地名同じ人物変わっている時間以外で変わっているものを探すのは難しい。


 あるとすれば私だろう。


 銀の姫伝説。二つの世界を行き来できる伝説の姫。それが私だ。


 その銀の姫は一人しか存在できない。つまりは片方の世界にいればもう片方の世界にはいる事ができない。


 私は、自分の生まれた世界で暮らしたい。でも、どちらで生まれたか分からない私はどちらの世界で暮らす事になっても暮らせるように両方の世界を行き来して生活している。


 世界に名前がないとどちらか分からないだろう。だから、今いるこちらの世界を一とする。


 これからは一の世界といえばこちらの世界と覚えて欲しい。


「話を聞いているか?」

「ええ、聞いております。そしてお断りします」

「今回は昼だ」

「そうですか。それでどこへ行くんですか?」

「やっぱり聞いてないじゃないか。勉強を教えると言っていたんだ。成績悪いだろ。最低限の事は覚えておけ」


 今日はこの金髪王子のジシェンと昼休みを過ごしていた。


 私はこっちでは王族貴族の通う学園の生徒。もう一つの世界はまた行った時に話そう。


「成績ですか。悪いですが、殿下には関係ありませんよね?」

「関係はないが、一応婚約者だ。そのくらいは見てやる」

「成績悪くても生きていけます」

「計算できないとこの先困るだろ。それに、最低限のマナーとかは知っていて損はない」

「それは一理ありますわ。では、お願いします」


 二つの世界は人や地名は同じでも、人の身分とかは変わったりする。それはその世界のその人達の歩んだ道なのだから仕方がないだろう。


 だからこそ、歴史を覚える必要がないと思っている。今はまだどちらの世界で生きるか決めていないからだ。


 生きると決めた世界の歴史なら覚えるが、もし反対の世界に歴史を言ってしまえば問題になるかもしれないから今は覚えない。


「それでどこで勉強を教えてくださるのですか?」

「やっぱ何も聞いてないな。ここでってさっきも話した」

「そうでしたか。明日でしたよね。準備しておきます」


 明日は休日だから一日家で寝ていようかと思っていたけど、こっちの世界で暮らす事になった時のためにも殿下との仲は深めておいた方が良い。


 時間ギリギリまで寝てからいけば良いだろう。


「もうそろそろ授業が始まる」

「そうですね。行きましょうか」

「あぁ」


 学生だからちゃんと授業は受けないといけない。


 とりあえず、夕方くらいまでは授業しかないからまた後で。

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