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国家と機械と男と女  作者: 兵長
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出会い

斎藤『なあ、お前が担当してた件どうなったんだ』

今枝『あー、あの件ならうちのロットが片付けたそうだ』

斎藤『そうか。今では人間に変わって機械が国を守る時代になったんだな

いい時代になったもんだな。おかげで俺ら人間の死ぬ確率が極端に減ったしな。』

今枝『なあ、斎藤』

斎藤『おん?』

今枝『お前はロット...いや彼女たちのことをどう考えてるんだ?』

斎藤『あー、そうだな。俺らに変わって危険な仕事をこなす...身代わり

みたいなもんじゃねえか?』

今枝『そうか。そう考えないと割り切れないよな。』

斎藤『割り切るも何も、あいつらは人間じゃないだろ。壊れたら補充、

それだけだ。』

ロット8『指揮官、修復完了しました』

今枝『そうか、じゃあ行くぞ。斎藤またな』

斎藤『おう。』

今枝『なあ、ナターシャお前は俺ら人間のことをどう考えてるんだ?』

※ロット8を以後ナターシャとして呼称

ナターシャ『はい、私に命令を下さる指揮官です』

今枝『そうか...』

今枝は彼女たちを他の者たちと違って物と捉えることができなかった。

今枝『復帰早々で悪いが新しい任務だ』

ナターシャ『はい指揮官』

今枝『な、なあナターシャ。二人きりのときは俺の事を名前で読んでくれないか?』

ナターシャ『すみません指揮官、

そのようなプログラムはありません。』

今枝『そ、そうか。悪かった』

ナターシャ『はい』

彼女たちはその任務故感情を出さないようにプログラムされている。

ナターシャもまた例外ではなかった。

数日後

今枝『ターゲットはこの部屋にいるとのことだ。我々の目標はターゲットの

殲滅、一人も逃がすな』

ナターシャ『はい』

今枝『よし、入るぞ』

ナターシャが扉を蹴り開けると同時に部屋の中に閃光手榴弾を投げ入れた

ナターシャは素早く部屋の中のターゲット全てを排除した。

今枝『本部、ターゲットの排除完了』

本部『了解、直ちに撤収せよ。処理班を向かわせる』

今枝『了、ナターシャ帰るぞ』

その時だった。

全滅させたターゲットがまだ

生きていたのだ。

今枝『ナターシャ危ない!』

パンパン

今枝『うっ!』

ナターシャ『指揮官!』

ナターシャはとっさに応戦した。

ナターシャ『本部!指揮官が負傷、至急医療チームを!』

本部『了解、今すぐ手配する』

ナターシャ『指揮官!なぜ私をかばったのです?!』

今枝『さあな、体が勝手に動いただけだ...。ナターシャ怪我はないか...?』

そのまま今枝は気を失った。

それと同時にナターシャの中でプログラム上のバグが発生した。

3日後

かん!指揮官!

今枝『んぁ?』

ナターシャ『指揮官!大丈夫ですか?!』

今枝『ナターシャ俺はどれくらい寝ていたんだ?』

ナターシャ『丸々3日間です』

今枝『そうか、すまない。心配をかけたなナターシャ』

ナターシャ『本当です!どれだけ心配したか...』

今枝『ナターシャ、お前何かおかしくないか?いつから俺の事を心配するようになったんだ!?』

ナターシャ『分かりません。あなたが倒れてから2日たったくらいから私の

プログラムがバグったようです。』

今枝『そうか...』

ナターシャ『本部に報告するのですか?』

本来であればプログラムに問題が生じたロットはすぐ廃棄されるようになっている。

今枝『いや、これは本部に報告しない』

ナターシャ『それでは規律違反になってしまいますよ!?』

今枝『いいんだ、ナターシャも黙っていてくれ。』

ナターシャ『わかりました』

コンコン、(ドアを叩く音)

斎藤『入るぞー』

今枝『おー斎藤かこんな形で再開するとはな。ははは。』

斎藤『報告を聞いて驚いたぞ、

まさかお前が負傷するとはな。

ロットは機能しなかったのか?』

今枝『彼女は自分の仕事を果たしたさ。ただターゲットがしぶとかっただけだ』

斎藤『そうか、そういう事だったんだな』

ナターシャ(小声)『私のせいで...』

斎藤&今枝『どうかしたか?』

ナターシャ『いえ!なにも!』

斎藤&今枝『そうか』

斎藤『まあ、いい。お前が無事なのを確かめられてよかった。これでお前がいなくなっちまったら俺酒飲みに行くやつ居なくなっちまうからな』

今枝『そうかい』

はははははは

病室に笑い声が響いた

斎藤『ほいじゃあ俺は仕事に戻るわ。

じゃあな』

今枝『おう。わざわざ見舞いするありがとな』

斎藤は持ち場に帰っていった。

今枝『ナターシャ、今回の件お前に責任は無いからな。勝手に気負いするなよ』

ナターシャ『は、はい...。すみません。』

今枝『ほらほら、謝らない。

俺の体が良くなったら休暇を貰おう。

気分転換が必要だからな。本部も反対はしないだろう。ナターシャ、お前も

一緒に来なさい』

ナターシャ『はい!』

ナターシャの顔はその言葉を聞いた瞬間明るくなった。

数週間後...

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