表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/11

6話 この世界で初めて優しくされた

話数を編集したので、しおりをつけていた読者はもしかしたら最新話が1話分ズレているかもしれません

「こ、このステータスは……」


 少女は紙を持った手をプルプルと震わせて固まっている。


「もしかして……あなたのものですか?」


「ま、まぁ一応……」


「このステータスでサイクロプスを相手にしたのですか……すごいですね」


「耐えることしか出来ませんでしたけどね」


「耐えるだけで十分すごいのですが……」


 そう言ったあとに彼女はクスクスと笑った。


「驚いてばかりでまだ名前を言っていませんでしたね。私の名前はニナと言います」


「ご丁寧にどうも。俺の名前はレイジです」


「ところでレイジは馬車に乗っていたのかな」


 振り返ると、転倒した馬車があった。

 それを見てニナは答えたのだろう。


「そうですね。馬車に乗っていたところをサイクロプスに襲われ、逃げようとしたところを転倒してしまいました」


 俺の嘔吐物のことは言わなかった。


「災難でしたね。どこに向かう予定でした?」


「えーっと、ヒヤル村です」


「あまり遠くは無いですね。徒歩で1時間ぐらいでしょうか」


「それぐらいですね、なので──」


「分かりました。それなら私がレイジさんをヒヤル村まで護衛して差し上げます」


 なので大丈夫です、と言おうとしたがニナに言葉を遮られてしまった。

 でも、ニナが護衛をしてくれるとなると非常に有難い。


「……いいんですか?」


「ええ。サイクロプスとの戦いで疲労しているでしょうし、ここは私に任せてください」


「ありがとうございます! とても助かります!」


「ふふっ、大袈裟ですね」



 ◇



 ヒヤル村に到着した。

 1時間美少女と会話をしながら歩けるなんて、とんでもないご褒美だった。


「レイジさん、また会いましょう」


「また会う機会があればいいですけどね」


「きっとまたどこかで会うような気がします。私の勘って当たるんです」


「それじゃあ期待しておくね」


「はい。では失礼します」


 ニナは俺をヒヤル村まで届けると、去って行った。

 めちゃくちゃ良い子だったな。

 この世界に来て初めて優しくされたかもしれない。



 ……さて、ヒヤル村についたことだし向かうとするか。


 隠しスキル《能力奪取》を取得するための場所にな。



 俺は村の中に入るのではなく、近くの森に足を踏み入れた。

 こんな田舎の森に来るやつなんてあまり居ない。

 そんなの見つからないわけだ。

 このスキルを発見した奴も中々謎が多い奴で何故見つけることが出来たのか、何も語ってくれなかったな。


 まぁ今となってはどうでもいい話か。


「よし、ここだ」


 森の中で開けた場所に出た。

 その中央には周りの木よりも大きな木が生えている。


 だからどうした、という話なのだが、実はここ墓場なのだ。


「この世界でもちゃんと居てくれよな……」


 そう祈りながら俺は木の根元を手で地道に掘り起こしていく。


 2時間掘り続けていくと、黒い棺桶が出て来た。


 それに触れると、声が脳内に響いてきた。



『我の眠りを呼び覚ます者は誰だ?』



 そして現れる透明な男性の霊体。



 彼は隠しスキル《能力奪取》の産みの親にして、強奪の神の転生者──アリババだ。




【皆様へのお願い】


現在日間8位です。

5位まで残り1500ポイント……!

表紙を飾ることが出来れば日間1位も十分あり得ると思います……!


皆様、応援よろしくお願いいたします……!


この作品を読んで、


「面白そう」

「続きが気になる」

「更新応援しています」


少しでもそう思って頂けたら、


下にある「☆☆☆☆☆」を「★★★★★」にしてくれると励みになります!


(……評価してもらえると、モチベがめちゃくちゃ上がるので最高の応援になります)


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ