【C】を選んだ方はこちらです。
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#息子・会話
聡志さん、一体何て話したんだろう蒼くんに。あの眼は敵意そのものだよね……とほほ。でもとりあえず挨拶しないと。私のほうが“お姉さん”なんだから。随分歳が離れてますけど。
「こんにちわ」と私はにっこり笑って蒼くんにちょこんと頭を下げた。一度瞬きしてから蒼くんが
「こんにちは」と返してくれた。私は少しほっとした。これで一つクリア。乃々のレベルが1アップしました〜。
蒼くんはバイトがあるらしく、それから間もなくして出かけてしまった。代わりに聡志さんがいろいろ教えてくれた。蒼くんは16歳の高校二年生で、来年に受験を控えているらしい。今年のうちに会っといてよかった。来年だったら忙しくて大変だったもんね。そんな時に親に再婚話なんか持ちかけられたら、受験勉強に差し支えるかもしれない。危なかった……
性格は家ではあまりワイワイしないらしい。大人しめなのかな?
「ふつうだと思うよ」という結論に達する(聡志さん談)。う〜ん、わかりずらい。
「学校ではどうかわからないけど」と聡志さん。そりゃそうだ……。とりあえず、とくに反抗期でもなさそうだからよかった。
それから週末になると聡志さんの誘いで、よく三人で外食するようになった。最初はレストランだったが、家に誘われるようになり、気が付けば私は聡志さんの家に週末通い妻状態。このままズルズル行っちゃうのかなぁ……。ウエディングドレスを着る夢が遠ざかっていく。純白のウエディングドレスに翼が生え、鳥のように羽ばたいて行く。パタパタパタ……ウエディングドレスはぁん〜〜……消えた。夢は彼方に――チーン。
そんなある日の土曜だった。その日もお呼ばれして、私は聡志さん宅におじゃましていた。家でお昼ごはんを食べようということになり、聡志さんが一人で買い出しに向かった。私も連れていくのかと思ったが「乃々ちゃんは家で待ってて」と言われ、ちょっと腑に落ちなかったが、私は「はい」と返事した。そして蒼くんもいたので一緒にリビングのソファーでテレビを見ていると
「乃々さんてT田に住んでるんですよね?」
蒼くんのほうから話しかけてきた。私はちょっと驚き、目をくりっとさせて答える。
「うん、そうだけど」
「ここ通うの大変じゃないですか?」
「まぁ……」
なんで? と私は首を捻った。すると蒼くんがぼそっ。
「……んじゃえばいいのに」
へ? 何て言ったの今。声が小さくて全然聞き取れなかった。
そこで会話をやめたのか、蒼くんはテレビのほうを向いてしまった。
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