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第十八話. 一日の終わりに(2)

 食事と後片付けも終えて、私は自室のベッドにゴロンと寝転がった。ベッドの横においたトートバッグの中に吉良くんに借りた本がある。まだ読まないでおこう。楽しみは明日にとっておこう。

 今日のことが思い出されて口角が自然に上がる。あんなに楽しい時間、いつぶりだっただろうか。


 ーチャラン


 バッグに入れたままになっていた携帯電話から、着信音がした。私にメッセージをくれるのは、お父さんか弟か吉良くんだけだ。


 届いたCメールは吉良くんからだった。


『今日はありがと^^ これ俺のメアドだから登録よろしく! shun11_11@×××』


「わ、メアドだ。もしかして11月11日が誕生日なのかな」


 独り言を呟いて、早速そのメールアドレス宛てに返信を打つ。


『遠藤です。こちらこそありがとうございました。メールアドレス登録したよ』


 いや、素っ気な過ぎ? もう一度画面に向き直る。


『遠藤だよ〜こちらこそありがと〜^^ とても楽しかったよ! メールアドレス登録したよっ』


 いやいや、これは流石にキャラが違う。もう一度メールを作成する。


『遠藤です。今日は楽しかったです。ありがとう! 登録したよ。よろしくね』


 よし。これくらいがちょうどいい。多分。送信ボタンを押して私は携帯を開いたまま、ベッドに腰掛けて返信を待った。返信がこないような内容ではあるが、きて欲しい気がして。


 ーチャッチャーラン


 今度はEメール用に設定した着信音がなった。嬉しくなって、受信ボックスを開く。


『ありがと! おやすみ!』


 たった二言のメッセージだったけど、返信が嬉しくて、そのまま画面を眺めてニヤニヤしてしまう。今日は早めに眠りにつくことにしよう。

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