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部下は意外と人族以外が多い

「街を作りたいと思う」


「ヤブから棒にどうしたの?頭大丈夫かしら」


 会議室に皆を集めて開口一番に発言すると、ヴァイオレットからは辛辣な一言が帰ってきた。


 下位のダンジョンマスターやマスターソードが合流したため、会議室が少々手狭になったからリフォームした。


 以前は円卓だったがリフォーム後はステージ型にして、ステージ左右に俺とジョーカーとのダンジョンバトル以前に味方した中位以上のマスター+ジョーカー、観客側に下位のマスターと元ジョーカーの配下のマスターとマスターソードが座っている。


 発言する者に合わせてステージのスクリーンにそいつが映し出される仕組みだ。


「やかましい!これもちゃんとした計画だから。な、ジョーカー」


「はい。我々の作る街、それはマスターだけではなく、人族、魔族、獣人族、妖精族全ての種族が平等な街です」


 ジョーカーが語った構想に一同はざわめきを隠せなかった。大まかに各種族の生存圏がそれぞれの大陸に分かれているのが常識の現在、彼の言ったことがどれだけ無謀かが分かる。

 確かに驚くよな。俺も最初は驚いた。


「素晴らしい目標ね。でも、本当に実現できるの?」


 日本でも隣の県、地域ですら驚く文化があるんだ。種族すら違う者たちがそう簡単に共存できるのか疑問に思うだろう。

 スライムダンジョンができた今でも種族間の往来が少いのがその証拠だ。


「できるかじゃない。俺たちの手でやるんだよ。つきましては、他の国や大陸の文化を見学しに行きたいから、ついてきたいやつはいるか?」


 所謂諸国漫遊ってやつだな。

 行きたいマスターたちは案外多く、ほとんどが手を上げた。

 手を上げてないのは、図書館と遊戯室にこもってるやつら。こいつら生活習慣大丈夫か?


 特に注意してない(上司)も問題なんだけど、一応ダンジョンマスターとしてダンジョンの手入れは十分にこなしてるから怒るに怒れない。


「俺とジョーカーは確定な。メンバーはいろんな種族で構成したいから人族はあと一人。他は話し合え。マスターソードは万が一に備えてダンジョンの防衛があるから居残り確定な」


「ちっ、何だぁ。ま、こっち(スライムダンジョン)の景色と異世界の文化も中々面白え。良いだろう」


 会議室に恐喝や暴行が飛び交って話し合った?結果は、天使のソラン(は?こいつ人族じゃなかったの?)妖精族、ドワーフのジェイ。妖精族、ソフィア、フィー、ピクリナのエルフ三人娘、豹の獣人シースナ、魔族のヴァイオレット、妖精族、フェアリーのイーナ(こいつも?)人族のアキト。


 これにジョーカーと俺を加えた11人で行くことになった。

 てか二人ほどずーっと人族かと思ってたやつがいた。見た目じゃあ分かんないもんだな。


「ソランって天使だったんだな」


「今は堕天使ですけどね。堕転前は天界にいました。人界から天界に行く方法も知ってます」


 でも上は神たちがいるからなあ、正直目をつけられたくない。

 だって、あの頭のおかしい聖女の上司ってことだろ?想像しただけで頭痛がする。


「ジョーカー、人選はこれでいいか?」


「そうですねえ……はい。問題ないでしょう。それじゃあ行きましょう」


「よし、お前ら準備しろよ」

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