ドワーフとエルフ
「あのモンスターたちは何をしているのでしょう?」
「あれはトレーニングと戦闘訓練。安全にレベル上げができて便利なんだよ」
「そうなんですね」
俺の口調が少々柔らかくなった理由は、ジェイの外見が幼い子供のような見た目だったからだ。
ジェイはドワーフらしい。俺が知ってるテンプレドワーフと違って、毛深さは個人差があり、全員が酒豪でもないらしい。
テンプレなドワーフ要素は背が小さいのと手先が器用という二つだった。
異種族といえば、ソフィア、フィー、ピクリナの三人はエルフだ。
エルフの方は俺の知ってる通りのエルフで耳が大きく皆美しい。
「ユースケ様ー、私あの器具がほしいですわ」
ソフィアが俺の腕を取ってねだってくる。
本人は無自覚なのだろうか、暴力的なまでの胸部に俺の腕が挟まれる。
「あ、あげるから少し離れて」
「はーい」
「はいはい。フィーも欲しいです」
「……私も」
フィーとピクリナにもねだられた。
二人は姉妹と言っても良いくらい顔が似ていて、違うところはフィーは小柄で銀髪、ピクリナはすらっとした高身長でピンク色の髪だ。
……この三人、年は離れてるが同じ村の出身だ。
「二人は姉妹か?」
「フィーは一人っ子です」
「エルフの顔はタイプが少ない」
世界には同じ顔の人が三人いるって言うからな。エルフの場合はそれがもっと多いってことか。
「俺のダンジョンはこんな感じだな。先輩マスターとしてどう思った?」
「広い」
「デカイ」
「おもしろーい」
「今までに例がありませんの」
悪くはないみたいだ。リーヴァたちが進化したらそれぞれに専用のフロアを与える予定だからもっと大きくなるぞ。
さあ、明日はバトルだ。