表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スライムダンジョンのダンジョンマスター 〜俺だけが召喚できるスライムを使って一大国家を作ります〜  作者: 白街
11章 

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

449/451

クレイジー聖女の復活?

 俺がこの世界に来たのは高校生の時だったが、それからもう何年も経っている。

 ダンジョンマスターとなって体の成長は止まったが、精神的には十分大人だ。


 ヴァイオレットに至っては何百歳か分からない。

 そんな俺たちが学生みたいに付き合おうなんて言い合ってるのは少し可笑しかったが、まあいいだろう。お互い恋愛初心者なのだから。


「見ましたわ」


「見た見た!」


「ジーッ」


 誰もいないはずなのに突然聞こえた話し声に反応して振り返ると、ソフィア、フィー、ピクリナのエルフ三人娘が半身を覗かせていた。


「ユースケ様とヴァイオレットさん(正妻)がお付き合い」


「よって側室レースただいまより開幕」


「スタートスタート」


 ニンマリと笑ってそう言い残し、三人娘は皆の下へ帰っていった。


「…………まあなんだ、改めてよろしく」


「ええ」


「それはそうと、これどうしよう……」


 俺は懐から鈍く光る灰色の玉を取り出す。


「これ……聖女の?随分微妙な色ね。普通聖女なら純白じゃない?」


「ヴァイオレットは髪色と同じ紫だったしな。じゃなくて、色はこの際置いとこう。これ、本来なら返してやるのが筋なんだが……」


 これを返したらあの聖女のことだ。「ダンジョンマスターは邪悪!討つべし討つべし」と発狂しながら襲ってきかねない。


 それに記憶を失ってる今の聖女めっちゃいい子なんだよな。正に聖女。

 全世界のためにもこの玉は封印したほうがいいのは間違いない。


「あたしは返すのは反対なんだけど、あなたに任せるわ。だけどせめて陸に上がってから返しましょう。船の上で戦ったら船員たちが危険だわ」


「そうだな。それに今回のMVPは聖女の記憶の為に協力してくれたんだ。返さなかったら俺は恩知らずになってしまう」


「ふふ、そんな義理堅いところもあたしは好きよ」


「よせやい」


 告白して好意を隠さなくなったヴァイオレットは腕を絡めて俺にアピールしてくる。

 女子との接触に俺は緊張して頭に血が上るが、まんざらでもないため腕は振りほどかない。


「見て、もう海上よ」


「ああ、…………………あっ!」


「あ」


 船が海上に上がった衝撃と、ヴァイオレットと腕を組んで変な体勢だったせいで、聖女の玉を落としてしまった。


 玉は床でバウンドし、腰に付けていた妖精の剣へ当たり…………。


 スゥっと吸収されてしまった。


「…………ヴァイオレットが腕を組んできたから」


「あたしのせい!?大切な物なんだからちゃんと握ってなさいよ!」


 さっきまで良い雰囲気だったのに今は責任を押し付け合う醜いカップル。しかし組んだ腕は解かない。


「まあ、無くなったもんは仕方ない。しかし何で妖精の剣に吸収された?邪悪によって作られたものだったからか、聖女の精神が邪神認定されたのか、ヴァイオレットのをまだ持ってたら試せたんだが」


「ちょっと、それでもし吸収されたらどうするの!」


「冗談だって…………さて、どう誤魔化そう」


 幸い玉は邪神の中ですぐに懐に入れたから誰にも見られていない。

 聖女の記憶は見つからなかったと言い訳するか。


「さすがに卑怯か。仕方ない素直に謝るか」


「一緒にね」


 がっちりと腕を組んだ手前自分にも多少の責任があると感じたヴァイオレットが一緒に謝ってくれると言ってくれた。

 ありがたい。


『な、なんだ貴様!?』


『私は許しませんよ』


「ぴ!?」


 頭の中で声がした。この世界に来て初めて殺されそうになった原因の女の声が。


『また会いましたね店主……いいえ、ダンジョンマスター』


 クレイジー聖女が妖精の剣の中で自我を持ってしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ