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スイッチをポチッと

 どうやら俺たちがやっていたことは間違っていなかったようだ。

 しかし、今回は片方だけとは少しのんびりしていないだろうか?

 早くヴァイオレットを助けなければ。


「大丈夫。邪神の吸収器官も傷つけているからヴァイオレットと聖女ちゃんの身は安全だ。欲をかいて回復した邪神に捕捉される方がまずい」


 そう言って先輩はシャベルを持ち率先してパイプを掘り起こして進む。

 だが、十分もしないうちにバテてしまった。


「ハァ、ハァ、身体強化無しじゃあ、さすがの僕も量産型もやしっ子てわけか……」


「体力無さすぎでしょ。俺でもこの世界に来て初日は休まず、ダンジョン拡張の為に掘り続けたのに」


「いやー、君はよく頑張っているよ。自分でコアの試験しなくてよかったー」


 ヒイヒイ言いながら先輩は俺にシャベルを手渡してきた。

 後はやれってか?


「しれっと選手交代するのやめてくれますか?」


 先輩は扇子を取り出してパタパタと己を扇ぐ。

 だめだ。完全に休憩モードに入ってる。


 まあ、先輩の珍しい姿を見れたから良しとするか。

 それからもひたすらパイプを掘り起こすこと数十分、パイプはとある家屋の中につながっていた。


「入って大丈夫でしょうか?」


「多分大丈夫。いつも謎解きさえ終われば、守護ボス無しでスイッチとかレバーがあるだけだから」


 先輩の言うとこを信じて扉を開けると、分かりやすく青く光ったスイッチがあった。


 よく見るとスイッチはパイプと繋がった装置に付いている。

 ガタガタと音を立てる装置は恐らく塔に魔力を供給しているのだろう。


「これを切ったら魔力が止まるってことですか?」


「うん。さ、ポチッと押しちゃって。ポチッと」


 先輩が執拗に急かすので、本当に大丈夫かなぁと思いながら押すと、賑やかだった装置はピタリと停止し、魔力も流れなくなったようだ。


「よし」


「後はもう一方も同じようにすれば塔に入ることができますね」

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