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面倒そうな相談

 ギルドに戻るとジェイがいた。


「あ、お疲れ様でーす。もう全部終わった感じですか?」


「ああ、後はギルマスに報告して依頼完了の印を貰うだけだ。シースナはどうした?」


 ソランはまだエスリメに居るだろうからここに居ないのは分かるが、こういったイベントに好奇心旺盛なシースナが居ないのは珍しい。

 エルフ三人娘と一緒に居なかったことに驚いた。


「何やら街であったのか、かなり疲れた顔をしていたので宿で休んでます。フェリスさんに付き添ってもらってるのでまあ大丈夫でしょう」


 どうやら二人はフェリスと顔合わせしていい関係を築けたようだ。

 これから一緒に旅をするのだからこちらのほうが都合がいい。


「ユースケさん。ギルドマスターがお呼びです」


 戻ったことが伝わったのか、ギルド職員に案内されルールーの下へ行く。


「ご苦労様、素晴らしい手際だったとラガスから聞いたよ。流石Sランク冒険者だ」


 ルールーは依頼用紙に印を押しながらそう言った。どうやらラガスが先に来ていたらしい。

 奴隷商を連行していったと思ったのだが、足が速いな。


「そうですか。ではこれで」


「ちょ、ちょっと待った!」


 疲れたんでさっさと帰って横になりたい。依頼が完了されたのを確認してすぐに出ていこうとしたら、ルールーが慌てて呼び止めてきた。

 まだなにか話があるようだ。


「なんですか?」


「こういった違法奴隷商が居るのははこの街だけではないんだ。君たちは世界中を旅しているそうじゃないか。よかったら今回みたいに見かけたらでいいから摘発をしてもらえないだろうか?」


「よろしくないのでお断りします」


 何で俺がわざわざそんなことしなければならんのだ。

 そもそも今回はジョーカーがフェリスを助けようとしたのが始まりだ。

 一緒に居た俺とヴァイオレットは助けようなんて思わなかった。


 中途半端に手を貸したから最後までやったに過ぎない。

 船が出るまで暇だったてのも理由の一つだ。


 今回の奴隷商は俺等の前に転がり込んで引き飛ばされたようなもんだ。

 うーん、こう考えるとあの奴隷商に少し同情する。


 断られるも思っていなかったのか、ルールーは次の言葉が出ず口をパクパクとさせている。

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