アキトの過去
今年中に400話行きたいって言ってしまった。
「これは?」
「俺の仲間が誰か戻ってきたらこいつを渡せ。渡さなかったら侵入者扱いで処理されるかもしれないからな」
「えぇ!?処理!?」
フェリスは一気に不安な顔になった。冗談抜きでエターナルブレイブの誰かはやってきそうだから注意しないと。
ジェイとかソランなら穏便に済みそうだから彼らが早く帰ってくることを祈ろう。
「それじゃあ行くぞバカップル」
「うす」
「はーい」
不安で落ち着きのないフェリスを残し、宿を出たところでそういえばとアキトが。
「俺たちなんで呼び出されたんですか?」
と聞いてきた。
「今更聞くか?」
俺が今までの経緯を話すと、アキトが少しニヤついた。それを見たイーナも微笑み、二人は顔を見合わせて手を絡ませ合う。
隙きあらばこいつらは……。
「なんだよ」
「いやー、違法奴隷か。懐かしいですねー」
「懐かしい?」
「アキトって元違法奴隷なんですよ。そこを私が助けたんです」
ダンジョンマスターになれるくらい強いのに捕まって奴隷にされてたのか?いや、当時はそこまで強くなかったのか。
「俺がなんで助けた?って聞いたらイーナってば、一目惚れしたからって恥ずかしそうに言ってきたんですよ。惚れてしまうでしょそんなん!」
「アキトだって、君と同じ時間を歩む!って頑張ってダンジョンマスターになれるくらい強くなったじゃない」
アキトって純粋な努力でダンジョンマスターになったのか。愛の力は無限大ってか?くぅ~羨ましい。
俺の知らなかった二人の過去を聞いて羨ましくも思いながら、だからこれだけラブラブなのかと納得した。
ギルドに戻ると、まだ治安維持隊は来ておらずヴァイオレットとジョーカーは酒場で酒を飲んでいた。
ヴァイオレットはともかく、ジョーカーは仮面にジョッキを押し付けてるのだが、ちゃんと飲めている。どうやってんだそれ?
後2話頑張ります。




