ガ弱体化計画
俺たちが動けないガの元へ行くと、巨体の半分でも俺より大きかったものが徐々に萎んでいき、20センチメートル程の触手一本になってしまった。
「何だ?」
『これは……ギギガガの恐れの力の受信機のようですな』
恐れの受信機……つまりこいつが俺のガガへの恐れを力に変えていたのか。
てかなんで剣がそんなこと分かるんだ?
『吸収封印したギギの感情からなんとなく読み取っております』
へぇ、てことはギギガガ関連のことはなんとなく分かるのか。
でだよ。
「どうするこれ?」
「殺れるか?」
「神は不滅の存在。邪神とはいえ、神だから難しいんじゃないかしら?」
困り果てた皆がざわつく。
「ギギへの執着を見るとガ(体)はこいつを付け狙うんじゃないか?」
「では、儂らが引き続き管理を……」
「いや、それじゃあ俺たちがわざわざ戦った意味が無いだろう。ソラン、邪神は恐れられれば恐れられるほど力を増すんだろう?」
「はい。そうですね」
「だったら逆に考えて、舐められたらめっちゃ弱くなるんじゃないか?」
剣に聞くと、ガ(体)にほとんどの力を持っていかれ、ガ(触手)はピクピク動くくらいしかできない。
蓄えられたものはもう一度合体されて初めて共有されるから、ガ(触手)を弱体化させれば、ガ(体)への地雷になるのではないだろうか。
「名案かと思います。して、舐められるとは具体的にどうするのでしょうか?」
「エスリメに送って俺なり、孔明なりに考えさせればいいんじゃね?」
「はぁ」
ソランは呆れたようにため息をつき、天を仰いだ。
面倒事はもう一人に押し付けるに限るな。




