結局私情?
何かラノベ作家が楽して稼げる職業ランキング一位らしいですね。
僕大きくなったらラノベ作家になるんだ〜。
「それは違うだろ。ゴーレムもバリエーションは増えた。組み合わせて連携を取らせればどうとでもなる」
「俺様なら全て切れるね」
傲慢に聞こえるセリフだが、事実だから流しておこう。
「お前レベルがこの世界に何人居るんだよ」
「さあ、少なくとも0じゃあ無えな。そいつが、いやそいつらがエスリメの敵になったらどうする?ゴーレムは成長しないが生物は成長する。ゴーレムは画一だが生物は一人一人、一匹一匹が違う」
「ゴーレムが勝てない相手を想定して鍛錬してるってことか」
「そうだ。もちろん俺様なら万に一つも負けはしねぇ。だが、生憎俺様は一人だ。ダンジョンマスター共も俺様レベルの達人は少ない。敵がそれ以上の数の達人を用意すれば詰みますって状態は不味いだろ」
そうだけど……どんだけ可能性の低い話をしてるんだよ。まあ、確かに少しでも可能性があるなら対処するべきなんだけどさ。
うちの軍をどんな化け物集団にするきだこいつ。
「何よりあの鉄人形が気に食わん。あれは戦いの熱を冷めさせる。俺様は熱い戦いがしたい」
急に私情ぶっこんできたな。
自分の戦闘欲を満たさせろってことか?なんて奴だ。いや、そんな奴だから自分からスライムに食われたのか。
「聞き捨てなりませんねその言葉」
「ニアラ!?いつの間に……」
恐らく改良されたゴーレムたちを何十体も引き連れたニアラが、バチバチとした視線をマスターソードに向けていた。
「この子たちが戦いを冷めさせる?いいえ違う。この子たちが戦場に新たな熱を届けるのです!」
「そいつらも結局俺様に勝てねえだろ。単純なんだよ、そいつらの動きは」
いや、ゴーレムの攻撃は十分鋭いぞ。
「くぅ、やはり新たな動きのパターンを精霊に覚えさせて組み合わせを増やさなければなりませんか。頼みましたよ助手君!」
「え?」
あ、居たんだな助手。頑張ってマスターソードが対応できない動きを覚えさせてくれ。
助手「死ぬて」




