いざブライシュクへ
半月後、エスリメ軍はクロノ軍と合流し、ブライシュクへ向かった。
他国の軍はうちを使った近道を使わず向かった。
戦場に向いながら合流する予定らしいので俺たちだけ先に行くわけにはいかない。他国に合わせた結果半月も待つことになった。
ウォルテニアの大軍をダンジョンに閉じ込めたのが、大軍でダンジョンに入ることに対して忌避感を抱かせてるようだ。
半月も援軍が来なくて大丈夫なのかと思ったが、ブライシュクがいち早く救援要請の判断をしたことでモンスターが大量発生した森の近くの砦で持ちこたえることが出来てるそうだ。
「ギリギリで判断してたら悲惨なことになっていたのう」
「今後の借りを作ってしまうことを考えたとしても、早く救援要請をした王は優秀だな」
などと見学に来た各国代表たちと話しながら、俺はバスに乗って快適な旅を満喫していた。
周りは騎兵やゴーレムなのに一台だけバスがいる光景は、地球出身の俺から見たら中々シュールだ。
「ユースケ殿よ、新型ゴーレムは何体ほど用意したのだ?」
セラン王が聞いてきたが、俺はそんなこと知らない。
軍の編成は見たが、どうせ勝ち戦だからとまともに覚える気がなかったからだ。
「新型の広範囲殲滅ゴーレム、ランページゴーレムが50機用意してあります。その他、改良を施したソードゴーレム、アーチャーゴーレム、クイックゴーレムが100機います」
後ろで俺たちの話を聞いていたニアラが王たちに答えてくれた。
ニアラはゴーレムの出来を見るために俺の護衛という名目で来てもらってる。
護衛ついでにゴーレム評価では無く、評価ついでに俺の護衛だ。
 




